集中力と時間管理の話

私たちの生活を便利するために作られたデバイスは、本当に人間を自由にし、生活を向上させているのだろうか。疑問に思うことがある。スマホなどのデバイスを活用する利点は何か。

道に迷えば地図を表示しルートを検索、近くの美味しいお店を探すならアプリで口コミを検索できる、といった具合だ。たしかに便利になったが、以前と比べて自分の中でデメリットも出てきている。

具体的な内容として、考えさせられた記事が国内のニュースサイトで紹介されていた、
The New Yorker:The Problem With Multitaskingについてだ。

The Problem With Multitasking : The New Yorker
http://www.newyorker.com/online/blogs/elements/2013/09/we-need-computers-that-fix-our-brains-not-break-them.html

■人間とコンピューターの処理方法
要約すると、コンピューターと人間はそれぞれ物事を処理する方法がことなる。その違いが人間の処理を散漫にしているという。具体的に言うと、コンピュータ(スマホやネット)の処理方法の特性により、人は一つのことに集中できなくなってきている。

各々の処理形態を見る前に、タスクという言葉について。タスクとは、1つの仕事を指すと単純に考えてもよい。人間におけるタスクは様々なことが有るが、例えば受験勉強で”暗記する”という事を1タスクとしよう。人間が暗記するとき、集中して暗記を行うはずだ。

こんな経験をしたことはないだろうか。勉強、読書中、仕事中なにか一つのタスクをこなしている時を想像して欲しい。その時、毎日更新されているお気に入りのBLOGが更新されているかもしれないと、スマホを手に取り、ブラウザを起動し、閲覧する。

この時点で集中力が切れ、暗記というタスクから、ネットを見るというタスクに移行する。このような人間の脳のように一つのことしか実行できない仕組みを”シングルタスク”という。

ではコンピューターはどうか。難しい説明は省き(スレッドとか)一度に複数のタスクを実行できる。暗記をしながら、裏ではBLOGチェックをできるということだ。このような処理形態をマルチタスクという。

コンピューターの初期はシングルタスクだったが、ひとつのシステムを複数人で使用したいという発想からマルチタスクのような処理が開発された。

■マルチタスクとシングルタスクは相容れない
人間:シングルタスク
コンピュータ:マルチタスク
冒頭に、『以前と比べて自分の中でデメリットも出てきていると感じている。』と述べたが、具体的には、
①集中力がなくなってきている
②時間を無駄に消費している
という大きな2点がある。

”①集中力がなくなってきている”
最近一番感じたことで、ある勉強をしている時に、スマホがきになる。
LINEのポップアップがなり、メルマガを受信し、FaceBOOKのいいね報告、コメント通知、さらには会社からの緊急連絡用携帯の履歴が残っている・・・といった具合に。

そして、常に新しい情報をチェックするという癖が出来ており、次買いたいフレームや、機材について調べ始めると、、、もうその先はおわかりだと思う。本当に今一番何をしなくてはいけないのか?頭ではわかっているが、別のことをし始める。

少し前に戻って、インターネットがそこまで普及せず、スマホも無い時代を思い返してみる。大学受験の頃の高校生ぐらいいの年代が良いだろう。その頃は、今よりもずっと物事に集中出来ていたと思う。

今のようなあれこれ便利なスマホやネットも無く、ひとつの勉強に集中出来ていた。集中とタスクを遮るものといえば、睡魔、テレビぐらいだったような気もする。

■気を散らすコンピュータとどう向き合うか
今までは、「スマホやネットが気になるなぁ」というぐらいにしか考えていなかったが、”The Problem With Multitasking ”で具体的な内容を読んで、「人間の脳への集中の妨げになっている」という事を納得した。

これからは、さらにスマホなどは進歩し、より様々な情報を人間に報告してくるだろう。自身の体験としても理解しているが、人の脳は、同時に複数の事を実行するマルチタスク、1点に集中すると言うことが非常に苦手で、簡単に気を散らされてしまう。それはマルチタスクが得意な便利なコンピュータによって。

今後うまく向き合っていくために考えてみると、避けるべきケースは仕事中、人と話をしている時、貴重な朝練の時にスマホが気になって使ってしまう、というパターン。少なからず私に該当している。というよりも今自分自身がそうだから悩んでいる。

しかし、脳の弱点として、今自分が集中していることに対して、コンピューターが割り込み要求をかけない。という方法を考えねばならない。言い換えると様々なコンピューター(スマホだったり、ネットだったり)から通知される情報は全てシャットアウトすること。

そして、手元にすぐ使えるような状況にしないことだ。

練習時間を割きたい、そのためにテレビは捨てた、でもスマホと、ネットは切れない。最近それは現代社会を生きる上で必要なものになったからだ。ではどうするか。方法として、何かしら物理的に遠ざけるか、システムとして、気を散らしてくるような通知をさせないか、色々工夫すべきところはまだ多くあるだろう。

そのためにも、人間の脳の処理形態がシングルタスクであることと、コンピューターの処理がマルチタスクであるという特性を理解しなければならない。

人は1つの処理しかできないのだから、そりゃスマホや、ネットに時間とられるわな、と。

・車や自転車を運転しながら、音楽を聞きながらスマホを触る。
・図書館で本を読みながら、音楽を聞きスマホを触る。

進歩した技術は、いつしか脳の特性を無視しはじめ、そして人間はコンピュータに依存し始めた。結果集中力が散漫になっていく愚かな行為をするようになってしまった。

しかし、これらの脳の特性と、コンピュータの特性を知ることは、数年前まで当たり前だった、「システムに縛られなかった生活」を取り戻せるきっかけになるのではないか。