為末氏の著書 「諦める力」で諦める意味をしる

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諦める力とは

クライマーとは特殊な生き物なのかもしれない。どちらかというと、陸上選手に近い。ある限られた距離を最速のタイムを目指し、普段の生活ではあり得ない最大心拍数を一時間近く維持し続ける。

特に長い時間身体の限界に居続けられる高いメンタルは突出しているものもある。チームのあるクライマーが一冊の本を勧めてくれた。彼は世間に蔓延する自称クライマーではなく、乗鞍の年代別で優勝した登坂力を持つ選手だ。

実業団メンバーのラインで紹介されていたその本は、為末大さんの『諦める力』だ。一流スポーツ選手が諦めるとは何事か、と眉を顰めるかもしれない。そのような”諦める意味”を取り違えている私のような凡人にはハッとさせられる内容で構成されている。

書店で立ち読みで留めようと考えたが、自転車競技に通じるものが(ほとんどの内容が)あり購入することにした。選手とは何か、目標を持ち向かう姿勢を考えさせられた『諦める力』を今自分自身が置かれている自転車競技に照らし合わせ、記すことにする。

諦めの誤解を知る

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『諦める』というと、どこか後ろめたさがあるのは人の心情だ。一般的に途中でやめたり達成せずに中途半端な状態で投げ出す事を諦めと私は思っていた。しかし本書では『目的達成のための諦め』という表現を用い諦めを表現している。

例えば自転車競技の場合、上り強かったり平坦に強かったり選手によって脚質が違う。平坦が得意な人が登りを強化せず平坦に特化したとしよう。そこで、平坦で勝つという目標が達成できるなら登りのレースは『諦める』という『選択』もできよう。

『勝ちに行く』という命題が平坦で達成できる素質があるならば、登りは諦めるという英断も一つの『諦める力』だ。

勝ちにこだわる選択

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勝負は勝つために戦う。日頃の練習の成果を試すという”対外向け”の口実は、勝つという目標とはかけ離れた場所にあると改めて思わされた。レースで、自分の力を試すというフレーズを何度も口にしてきたのは確かだ。

しかし、『この勝負はこうやって勝ちに行く』と具体的に言ったことは私の競技人生(といっても短いが)を振り返るとそこまでない。勝つためにどのような手段を踏んで、何を諦め選択するのか、勝つための諦めもまた必要なのだと考えさせられる。

努力を娯楽化する

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第一章の締めにはこうある。最高の戦略は努力を娯楽化することだと。どうしてもサイクリストというものはストイックな生き物であると。食事制限し、人の倍運動しているのに食べずに減量をする。

人の限界値ギリギリの最大心拍数で動き続け、ふらふらになるまで追い込む自分をいじめる事を好む(多くはそうでないが)のがサイクリストだ。その中で確かに苦しい練習をすれば最大の成果が得られるという幻想を私は持っていた。

しかし、努力と目的を達成するための手段を楽しみつつ成長できることは成功の近道と言える。イチローも、『始めてお父さんとキャッチボールをしたとき、また明日もやりたいなと思ったあの感覚』の話しと似ている。

苦しみも時にはあるが、いかに楽しみながら続けられるかが目標達成への一つの方法であると言える。今日は一章を目をさらにして読んだ。明日は二章を読むことにする。そこで自分の現状に合わせて再考したい。

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