実験で判明!同じ重量のホイールでも転がり方がまったく異なる結果に

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まずはこちらの動画を御覧いただきたい。重量はどちらも「1000g」と「1000g」で同一だ。しかし、測定重量は同一でも、転がったときの動きは全く異なっている。実験では「重量分布の違い」で転がり方に変化が発生しているのだ。

例えば1200gの一見軽い完組ホイールだとしても、ハブが90gでリムがとても重く400gかもしれない。ホイールの重量は組み上げるパーツで重量の分散が発生する。組み合わせたパーツの重量分布次第で転がりが全く変わってしまうのだ。簡単な実験だが、非常に参考になる実験でもある。

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実際の走行においてホイールの「重量分布の違い」はどのように影響してくるのだろうか。ホイール全体の重量に対して、外周部分の重量の割合が小さい場合と大きい場合を比較してみよう。

  1. ホイール全体重量に対して、外周重量の割合が「小さい」場合
  2. ホイール全体重量に対して、外周重量の割合が「大きい」場合

1のホイールにおける乗り心地は、いわゆる「踏み出しが軽い」というタイプのホイールだ。もちろんリム重量が800gや900gあった場合は重たいものは重たい。ただ、高速巡航を長時間維持しようとすると慣性があまり働かず減衰しやすいホイールになってしまう。ただ、立ち上がりや加速の良さを求めるのならば1のタイプの重量分布のほうが良いと言える。

1のタイプのホイールは、GOKISOやオニキスのハブと軽いリムで組み合わせたホイールやライトウェイト、ENVE2.2等のチューブラーリムを使ったホイールが想定できる。

2のタイプのホイールといえば、踏み出しはやや重く感じるが巡航性能に富んだディープリムだ。リム重量は500g以上はある。まれに軽いリムもあるが太くなればなるほど重量も増す。加速感はそれほど得られないが、慣性がよく働いてくれるため長距離を巡航する際には良い選択だ。

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ホイールの重量分布は、回転する際の特性を決定する重要な要素だ。しかし、それ以外にもエアロダイナミクスや、ホイール剛性といった複数の要素が絡み合ってホイールの総合的な性能が決定される。ホイールはエアロダイナミクスやハブの回転性能に目が行きがちだが、「ホイール重量の分布」にも目を向けると新しい発見がある。

使うシチュエーションに応じて「ホイール」というものを選択するための最適解は無限にある。ホイール沼は深く、どのサイクリストも常に注目しているが、そこに楽しみがあり、魅力がある。様々なホイールを試し、レースやライドに出て自分自身にあった最適なホイールを見つける手がかりの1つとして、パーツの「重量分布」にも注目しても面白い。

場合によっては、やや重いアルミクリンチャーが最適解かもしれないし、あまりにも外周部分が軽いリムは自身の脚質に合わないかもしれない。この動画からホイールの基本的な動きを知り、最適なホイール選択を行ってみてほしい。

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