790g究極の円盤 Lightweight AUTOBAHN 新旧比較

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Lightweight AUTOBAHNという究極の円盤がある。今年のジロ・デ・イタリアでコンタドールが契約外でも投入したディスクホイールである。過去にはカデル・エヴァンスがBMC時代にLightweightにEASTONのデカールを付けてツール・ド・フランスを走っている。

これらから解る通り「プロが自費で購入する機材」のひとつである。

そんな究極の円盤であるが、前作の白色から7年が経とうとしている中比較検証をすることにした。実際に見た目も色も変わっているが、作り込みやその軽さなどに違いはあるのだろうか。年に数回本当に出番のないディスクホイールの中で特に究極の機材と言えるLightweight AUTOBAHNを見ていこう。

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Lightweight AUTOBAHN

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まずは内容物から確認したい。さすがに付属パーツも豪華てんこ盛りである。まずはリアディスクホイールだけなのに、カーボンチタンクイックがフロントとリア付属する。なんとも太っ腹である。そして、ディスクホイールを掃除する洗剤が二つだ。また、スイスストップのカーボン専用ブレーキシューが付属する。

そして、空気を入れるための横式バルブもLightweightだ。さらに使い方のマニュアルも分厚い。カラーで構成されたマニュアルは英語だが丁寧に書かれている。とにかくこれでもかと言わんばかりの付属品の充実とコストをかけまくっているポイントは所有する欲望を満たしてくれる。

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ホイールバックも侮れない。ジッパーにまでライトウェイトの刻印がされているのだ。さらに中には付属のライトウェイトポーチが入っている。こちらはマジックテープ式で着脱が可能だ。今回はリアディスクホイール一つであったが、当然フロントホイールも入れることができる。

まさに至れり尽くせりのホイールと言えるだろう。確かにディスクホイール単体としては高額であるが付属品がここまで充実していると他のホイールには無いアドバンテージとしてLightweightの配慮が見て取れる。

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さらに、驚くべき配慮がある。ハブに挟む小物も「Lightweight」の刻印がされているのだ。通常捨ててしまいがちなあの緩衝材にもメーカーロゴを主張しているではないか。私はこのような作り込みが好きだ。確かにコストはかかるだろうが、購入した人が体験する喜びは大きいだろう。

それにしても細かいところまで、いちいち高級感がある。

Lightweight AUTOBAHNの造り

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バルブ穴付近作りこみも美しい。緩やかに湾曲したバルブ挿入口はカーボンで形どられている。ただ、ライトウェイトのディスクで一番気をつける部分である。バルブのヘッドが奥で干渉して凹んでしまうのだ。この点はシビアに扱わなくてはならない。

もしくは鉄のバルブを使うよりもコリマから出ている延長ホースなどを使う方が確実であろう。ライトウェイトのディスクホイールはその軽さからか非常に凹みやすい。こんな高級なホイールが凹んでしまったらさらに凹むのは間違いなくサイクリストだ。

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バルブホールの穴も美しく削られている。他のホイールと比べてバルブマージンが異常に取られていない。おそらく相当な製造制精度を保っているのだろう。従って、「カタカタ音」を防ぐためのテープも不要だ。ちなみに、延長バルブで入らない場合もあるので注意が必要である。

過去にパンクした際に、あるメーカーの延長バルブを使ったのだが穴に入らず難儀した。その辺は確認しておいた方が良さそうだ。リム表面も一切応答のないまるで鏡のようなきめ細やかなカーボンが並ぶ。私が持っているG3はやや隙間が空いたカーボン繊維であった。そしてG4のマイレンシュタインのクリンチャーを買ったのだがこちらは目が細かかった。

カーボンの品質やぎっちり詰まったカーボン繊維は強度もあげているのだろう。そして、リムのエッジも鋭利だ。触ると切れそうな程に作り込まれたホイールは他に類を見ない。

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横から見るとこのディスクホイールはレンズ状になっている。通常のスポーク構造のホイールのように「張り出し」ている。この構造は横方向にテンションがかかっており突き上げなどを軽減してくれる。コリマなどのいわゆる真っ平らな「一枚物円盤」を使った方はわかると思うが、地面からの突き上げがそのまま伝わる。

過去に当チームのメンバーもTTで後輪が突き上げられ流された経験があるという。そういう意味でも私は横方向に張り出したライトウェイトのディスクが好きである。踏んでもコリマのような一枚岩系の硬さはないし、何より軽い。登りも違和感なく(むしろそこらへんのホイールよりも軽く)登れるのだから、グランツールのような起伏に富んだコースでも活躍できるのだろう。

Lightweightディスク比較

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なかなか旧型の白色ディスクと黒色の現行を並べて比べる機会は無い。白色は国内に10本存在するらしいが、あまりレースでは見かける機会がない。それぞれを比較すると根本的なつくりは変わっていない。ライトウェイトのディスクの造り込みは、まるでスポークのようにカーボン繊維を放射状に編み込んでいる。

白色はカーボン一本一本が細かった。これはこれでかっこいいが、土台となる白色の部分が凹みやすかった。おそらく限界まで軽い土台となる部分を補強する為にカーボンをスポークのように編み込んでいる。私がホイール機材の中で特に好きな特殊な構造である。

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新型の作りはこちらだ。言ってしまえばカーボンの線が太くなっている。前がソバ程のカーボンであれば、新型はかなり太いきしめんのようなカーボンである。この方がよりスポークのような配置をしており見た目のインパクトもでかい。ただ、もう7年も経った白色の構造と大きな変化はないため、当時すでに完成系にたどり着いていたと考えると白もなかなかの代物だ。

なお、まるでルイヴィトンのロゴのようなLWロゴはステッカーである。この二つを並べて見て行くと白色もまだまだ構造的には負けていない。ライトウェイトは究極の構造を早くから作り上げていた。これではとても二つのホイールに関して「白黒つける」のは難しそうだ。

まとめ:軽さも究極の790g

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究極の円盤は作り込みも付属品も満足の行くものである。実測重量は790gであった。驚くべき軽さである。もしかしたらヒルクライムにディスクホイールなんて事もあながちおかしな話ではない、がおかしい。と考えてしまうほど軽いホイールなのだ。

プロ選手も契約外の機材として使う究極の円盤は起伏に富んだタイムトライアルの最高の武器になる。ただ、お値段も国内税込40万超えとあり、お財布の軽量化もできる素晴らしいホイールである。