2017モデル シマノが11-46(11S)のスプロケをリリース

シマノが11-46Tのカセットスプロケットをリリースする。グレードはXTR、DEORE XT 1×11ドライブトレイン用だ。発売時期は夏を予定。そして、新型チェーンリング、新型チェーンが合わせてリリースされる。ただ、一番の目玉はスプロケのワイド化ではないと私は思っている。今回のキモは新しく発売される「チェーンリング」だ。

新型XTR の新型チェーンリングSM-CRM91とDEORE XTの新型チェーンリングSM-CRM81は新しい技術Dynamic Chain Engagement (DCE) が用いられている。この技術は非常に抵抗が低く、フリクションノイズも少なく、泥に強い構造になっている。そして以下の写真を見て思った。

シマノから「ナローワイド」だよ!!!

おそらく大多数の当ブログ読者(ロード乗り)は「んっ?」となったかもしれない。ただ、多くのシクロクロッサー、MTB乗りにとっては「シマノから出るの!」や「よくSRAMのパテントくぐったなー!」と歓喜しているシマノユーザーが、少なからず居るかもしれない。

当ブログはロード乗りの方が多いと思うので、少し基本的な所「ナローワイド」について補足したい。

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ナローワイドという歯の形状

MTBや海外のシクロクロスの機材でのシェアを見るとシマノよりSRAMの方が幅を利かせている。そしてフロントはシングルだ。漏れなく私のオフロード機材全てフロントシングルである。「フロントシングル」という構成は文字通り、フロントチェーンリングが一枚の構成を指す。

その恩恵として、フロントディレイラーのギアチェンジによるメカトラブルを最小限に抑える効果がある。そしてもう一方は、軽量化という恩恵も得られる。そしてオフロードの地形は刻々と変化するため、フロント変速の煩わしさを排除する目的もある。これらはSRAM
が業界をリードしてきた。

SRAMの特許を使って様々なメーカーが「ナローワイド」のチェーンリングを発売している。

ただ、一説にはSRAMがシマノの正確高精度なフロント変速に対して、技術的に勝てない苦肉の策とも一部では言われている。結果「フロントシングル」を生み出したとも言われている。確かにSRAM RED22(ロード用)のフロントディレイラーは昔よりマシになったとはいえシマノの変速性能にはかなわない。

しかしSRAMはフロントシングル化において、フロントチェーンリングからチェーンが外れないようにする仕組みを考案した。「ナローワイド」という歯の形状である。SRAMでX-SYNCという技術で呼ばれている。このナローワイドは、フロントチェーンリングがチェーンにうまく噛み付くような歯の形状になっている。

この構造によりチェーンガイドが無くともメカトラブルは格段に減った。先程申し上げた通り、私のMTBもコンポーネントはSRAMとMAGRAの組み合わせだ。フロントシングルで32T、34Tリアは11-42である。なお、フロントに関するメカトラは非常に少ない。

このようにフロントシングル化はリアスプロケが大口径化し、歯飛びが大きくなるデメリットもあるが、スタイリッシュさとメカトラブルの少なさでMTBではほぼ主流、シクロクロスでも普及の兆しがある。

シングル化に拍車がかかる

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ただ、今回のリリースを確認するとドライブトレインとして、シマノが発売する予定の段数は1×11、2×11、3×10という構成である。ということはその変速性能も考慮した「ナローワイド」の形状になっていると予想される。

ただ、手放しで喜べない側面も当然ある。今回CS-M8000として11-46Tが発売されるスプロケットの重量は450gだ。。SRAMのXX1 11-44のスプロケットが268gということを考えると、XTRの11-46Tも重量面では非常に厳しそうである。

また今回シマノはフロントシングル化を意識してか、ミッシングリンク式のチェーンリングを発表する。SM-CN900-11と呼ばれるチェーンは工具不要でチェーンが着脱式の構造を持つ。以前シマノから発売されていたものの不具合がありラインナップから消えていた。

MTBの場合スプロケットは固定11-42Tにしてフロントギアを30,32,34と変えていく。この際にミッシングリンク式のチェーンリングを、フロントギアに合わせて用意しておくのだ。ロード乗りにとってにわかに信じがたい事実だが、MTBにとっては至って普通である。

まとめ:ロードにもDCE技術の可能性は

今年噂される新型デュラエースのフロントシングル化にこの新しい技術Dynamic Chain Engagement (DCE) が用いられる可能性は高い。12速化は行われず、11速は間違いないと言われているが、ロードのフロントシングル化はどのように市場に受け入れられるのか。

今回のシマノ11-46Tは既存XTR 11-40Tしかラインナップがなかった事を考えても非常に良い情報といえる。SRAMのスプロケは5万を超えるのでシマノのXTグレードで廉価版が発売されればより多くのサイクリストがフロントシングル化の恩恵を得られるだろう。

2017年のシマノは多くの機材で大革新が起こるのかもしれない。

by カエレバ