鉄道というプラットフォームの強さ

鉄道の持つプラットフォームは注意深く観察すると、とてつもない仕組みを生み出している。例えば、鉄道会社は「鉄道」というシステム(プラットフォーム)を提供する。そのシステムの取引量(乗車数)が増えればその場所を提供しさえすれば利益が生まれる。そして、駅に店舗を建てればそこでさらに収益を獲得できる。

瀧本氏の書籍を読んだが、まさにその通りだと鉄道に揺られながら想う。

これらのプラットフォーム上では利益を生み出す方程式が動き続ける。それら仕組みの中で重要な役割を果たす要素は「ヒト」「カネ」「モノ」だ。ただこれだけでは足りない、というよりもどこにでも転がっているモノだ。方程式をうまく機能させるためには、この要素をつなぐネットワークが必要になる。ただネットワークだけでも、もちろん足りない。

このネットワークをどのような構成に仕上げるがが重要だ。一つの方法として、自転車のハブのように中心に存在していなくてはならない。通信業界でネットワークの構成を表す用語で「ハブアンドスポーク型」という呼び方がある。一つのハブを中心にスポークで繋がるネットワークの仕組みだ。この中心のハブをプラットフォームにし、利益を生みだす。

鉄道が生み出したこの方程式は、見方を変えれば昨今の携帯事業者にも同様のことが見て取れる。通信をやりとりする為の通信網(プラットフォーム)を用意する。その場所を使う人が増えれば増える程利便性を増す。さらに、携帯会社同士は当たり前に相互接続できる。

鉄道会社が自身のプラットフォームを使って商業施設を展開し成功している一方、通信業界のインフラ持つ企業はそこにうまく商業施設を作られなかった。ただ、LINEは非常にうまい仕組みを作った。LINEの登場で携帯事業者各社のメールアドレスは意味をなさなくなった。そしてさらに、パケット上に音声を乗せる技術で電話の機能を駆逐していく。

自分たちが作った巨大なプラットフォームを過信するあまり、そのプラットフォーム上で新たなプラットフォーム(LINE)を誕生させてしまう。LINEは独自のプラットフォームで便利な機能を提供する事によりさらにユーザーを増やしていく。そして、そのプラットフォーム上でしか使えない商品を売り始める。

LINEでしか価値を持たない、無価値なスタンプだ。

一度作ってロイヤリティーを払えばコピーし続けられる。画像データーなのでコストはロイヤリティーのみになる。ユーザーはこれらを喜んで使う。そう、LINEでしか意味がないモノだとしても。

この鉄道会社に見られるプラットフォームと人や情報ネットワークが生み出す方程式は場所を変えれば様々な業界が実践していることが見てとれよう。これらを個人レベルまで落とし込んでみると様々なことが見えてくる。具体的には、当ブログの運用形態に活かせる。

当ブログ(IT技術者ロードバイク日記)は皆様のおかげで現在FBページは7500、ツイッターは2500、RSSは2000と12000ユーザーのネットワークを持つようになった。先ほどのハブがブログとなり、様々な情報を発信している。この拡散性は凄まじい。フェイスブックページのリーチ数は一撃3万〜12万リーチと幅はあるが凄まじい勢いが生まれることがある。

正直なところ、トラフィックデーターの分析や仕組みの使い方などには精通しているつもりだがなぜ、ユーザー達が自分たちの貴重な時間を使ってわざわざ見に来て頂いているのかはまだよくわかっていない。それらをうまく分析して知ることがさらにプラットフォームを骨太にしていくために必要になる。しかし、まだまだ解析には時間がかかりそうだ。

このブログが向かう先はどこにあるのだろうか。一つ試してみたいのはこのブログというプラットフォームを「使ってもらう」事だ(もちろん準備はできている)。具体的には自転車にまつわる情報(機材や製品)を広く知ってもらう為の「一つの仕組み」として提供する事かもしれない。特に、私が好きなのはニッチで必要とされつつも埋もれている機材だ。

パワーメーターの黎明期、そしてカーボンクリンチャーがゲテモノ機材であった頃、その情報を精査してまとめ記事化する。一人でも多くの人に知って楽しんでいただければそれはそれで私の糧となる。あわせて私の利益にはならないが、少なからず「売りたい側」「買いたい側」の人間にも恩恵が生まれるだろう。

それらが縦横無尽に行き来するプラットフォームとして、当ブログを育てていく事はとても面白い事かもしれない。そのためには、自分の少ないサラリーマンのおこずかいの中から機材を買い続ける必要がある。ある種、ブログ運営と機材投資は隣り合わせだ。

それは、一人の力である程度動いてはいける。ただ、より多くの力が集まればプラットフォームは強固になっていく。もし、面白い機材、広めてみたい機材があれば、左上の「問い合わせ」からご一報頂けたら嬉しい。

さて、いま白浜へと向かうくろしお号も終着駅へ到着する。このプラットフォーム上で感じ得た事は思わぬ所で役に立ちそうだ。

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