11年の時を経て、走る伝説「TIME RXR CHRONO」が今蘇る!

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タイトルをもう一度ご覧頂きたい。「11年の時を経て、走る伝説「TIME RXR CHRONO」が今蘇る!」だ。どう見ても筆者は中二病である。しかし、わずらってしまう程にTIME RXR CHRONOは当時のサイクリストを魅了した。話を2005年に遡ってみよう。

2005年、フレームメーカーTIMEは一台のマシンを生み出した。「TIME RXR CHRONO」である。TIMEという社名にもかかわらず、タイムトライアルバイクのラインナップが存在していなかった。今では古くなってしまったが、その当時最高の素材で、最高の空力をそなえたバイクだった。今から11年前の話である。

TIMEというメーカーは他のメーカーとは少し異なる。ローエンドモデルというカテゴリがなく(過去に迷走した時期は有ったが)どれを買っても全てハイエンドモデルだ。さらにどれを買ってもTIME(←これ試験に出ます)である。某メーカーのように、アメリカやヨーロッパの雰囲気を醸し出しつつも「中身は某国のメーカー」というようなゲスい商売はしていない。

(むしろ台湾製は高品質の証だ、他のアジア某国は、、、)

どれを買ってもTIMEであり、どれを乗ってもTIMEなのだ。それ故TIME信者なるものも生まれる。私もその一人だ。その作りの丁寧さ、独特の乗り心地はサイクリストを魅了する。TIMEのフレームは非常に値が張るが、一台一台おばちゃんがロウにカーボンをかぶせて地道な作業で「1本の作品」を生み出す。

そして多くの作業がハンドメイドが故、年間を通じて台数が作れない。

その数少なさでも特に数が少なく「伝説」になったフレームがある。今回ご紹介する2005年から2008年にかけて発売された「TIME RXR CHRONO」である。当時国内で販売された台数は4〜5台だったという。なぜ今そんな古めかしいフレームを紹介する必要があるのだろうか。

答えは単純だ。「11年の時を経て、走る伝説「TIME RXR CHRONO」が今蘇る」のだ。当時から仕様変更をし2017年モデルとして発売される。その全容は国内ローンチの際に一部のユーザーのみに公開されたが、未だ詳細な情報は明らかになっていない。

そこで今回は、私が今でもレース機材として投入しているTIME RXR CHRONOのその実車について、構造、仕様、インプレッションと詳細に報告する。そして所有者として現時点でどのサイト、雑誌よりも詳細な「TIME RXR CHRONO」の情報を掲載したい。

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タイムトライアルバイクの先駆け

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こちらが2017年モデルで復刻予定の、私が所有している「TIME RXR CHRONO」である。いまから10年近く前の「型遅れのフレーム」である(と言っても信じてもらえないかもしれないが)。今は普通に見えてしまうこの形状であるが、10年前のロードバイクでこの形状を生み出していたと思うと信じられない。

このモデルは当時、ソウルソジャサンというチームのある選手が乗っていた実車である。世界でおよそ20台、一般には販売されていない貴重な選手専用車だ。実はこのRXR CHRONOはあの「新城幸也選手」がBboxブイグ・テレコム時代にタイムトライアルで赤色を使用している。

最近はユーロップカー、ランプレでの活躍が目立つが、Bbox時代に「赤色のTIME RXR CHRONO」を乗っていた事を覚えている人も、もしかしたら居るかもしれない(新城幸也選手がTIMEに乗っていたなんて、今思い返すととても懐かしい話だ)。

10年前に、10年先を進んでいたと言われるTIMEであるが、TIMEのフレームは廃盤になると途端に人気が出る。ただしSKYLONがSCYLONになったからといって、SKYLONを探そうと言う人が出てくるかといえば、正直に私は「NO」と言わせてもらう。

さて、このTIME RXR CHRONOについて貴重な情報を頂いた。当ブログでも度々登場する「タイムマニア氏」である。昔ご近所に済んでた、日本を代表するTIME信者だ。TIMEオフィシャルのInstagramからもフォローされるマニアっぷりは、私に多くのTIME情報を教えてくれる。

そのTIMEマニア氏の貴重な「TIME RXR CHRONO」の資料を当ブログ向けに公開してくれた。

「俺のRXRフォルダが火を吹くぜ!!」

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と、本当にTIMEマニア氏は言い放った。その前に氏のTIMEコレクションから見ていこう。手前から2015年モデルの【スカイロンアクティブ】、2013年モデルの【ZXRS】、2008年モデルの【RXR】、2009年モデルの【RXR ULTEAM】、2004年モデルの【VXRS】、2002年モデルの【VX SPECIAL PRO(ボンジュールレプリカ)】

この所有状況もスゴイが、さらにこだわりを見ていくと「当時の最高グレードのパーツを備え、いつでも乗車できる保管状態」という点だ。11速だから10速にするわー。じゃなくて、当時の最高グレードのコンポをそのまま付けて今でも乗れるというのは、マニアっぷりが半端ない。

一般的なサラリーマンの年収を超える額のコレクションであるが、まさにTIMEミュージアムである。そのマニア氏が私に素敵な資料を送ってきた。

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サイスポ2005年11月号の表である。見慣れないTIMEが写っているが、これは紛れもないTIME RXR CHRONOだ。私は「いやー貴重な資料ですねコレは。」と言うと、「これおれの所有物やったんや」とまさに意味不明な解答が返って来た。

さらにRXRフォルダは火を吹き続けるっ!

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こ、これは貴重過ぎて速攻で画像を保存してしまいそうなTIME信者がいるはずだ!という、TIME RXR CHRONOの貴重なカタログだ。私はこういうカタログの説明文が好きだ。TIMEならなおさらだ!というわけで一字一句原文を起こしていく。

2年の歳月を経て開発された最強のTTマシン
タイムスポルト社がサポートするプロチーム「クイックステップ」「ブイグテレコム」と、2003・2004タイムトライアル世界王者マイケル・ロジャースの強力を得て、開発されたモジュール。たくさんの風洞実験を重ね、空気抵抗を25%減らす事に成功した。もちろん軽量化にも余念がなく、カーボン製、チタン製のボルトを使用するまでにいたっている。フレームはストレスのかかり方によって形状や質を変えた3種類のHMカーボンからなる「マルチ・コック・テクノロジー」を採用。従来のモノコックフレームとは比較にならないほどのパフォーマンスを発揮する。フォークもRXR専用設計のカーボンモノコックフォークで、タイムスポルト社のASXチタンクランクセットが付属する。

やはりTIMEのフレームを説明する文章ですら「酒がすすむ」そして、当時の貴重な情報から仕様を読み取っていく。

  • 価格:¥900,900
  • 重量:1,300g(付属品なし)、2,130g(モジュール)
  • フレーム素材:HMカーボン&ベクトラン
  • BB:シェル幅68mm
  • シートポストサイズ:トランスリンク(30mm調整)
  • Fディレイラー:直付け
  • Rディレイラー:リプレイスメント
  • ブレーキ:ノーマル
  • ヘッドセット:TIME クイックセット
  • ベアリング:TIMEルブソリッド
  • フォーク:専用モノコックフォーク

なんとも貴重な情報である。なお、このモデルのRディレイラーはリプレイスメントである。実は、私の所有するモデルはリプレイスメント式ではない。公式に2017年モデルの仕様がどうなっているのか知りたい場合は、代理店に問い合わせる方が良いだろう。このRディレイラーハンガー部については後ほど紹介する。

そして、追い打ちをかけるようにRXRフォルダは火を吹き続けるッッ!

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でました、新城選手がツール・ド・フランスのTTで乗ってたやつです。こちらはサイズオーダーが出来て、自分のジオメトリーで作成することが可能だった。当時の消費税は5%だったが、税込み95万と、ちょっとやばいフレームだ。私のフレームもこの型と同じである。

クランクは付属しなくなってしまったが、赤に白はTIMEらしくてとても素晴らしいデザインだ。タイムマニア氏の実物を見たことが有るが、とても神々しいバイクであった。さて、貴重な情報を世に公開してくれたタイムマニア氏のご自宅の方に向けて敬礼をしつつ、私のRXR CHRONOを見ていこう。

TIME RXR CHRONOの構造に迫る

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こちらが実際に今年2016年の美山ロードレースDAY1のタイムトライアルで使用した際の写真だ。写真はKensaku氏。私はXSサイズを乗っている。参考までに身長は169.5cm(決して170cmと嘘はつかない主義だ!)、一応実業団のレースに出る際にUCIの規定に沿わなくてはならないので規定の設定を守っている。

ぱっと見、フレームが小さく見えるがTTバイクの場合そのほうが良いらしい。コンパクトに、すこし窮屈そうに、前輪と後輪と背中で正三角形になるようなポジションを基本としている。

サドル後退幅がBB直上0mmで、BB〜DHバー先端は750mmだ。サドル高さは前乗りの為BB中心〜サドルトップのところまでで670mmと普通の人にしたらちょっとサドルが低いかもしれない。それでも170cm前後の方はXSをおすすめする。このジオメトリーでポジションを煮詰めていけばある程度形になるだろう。

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写真を見て、もう少し下げられると感じるのがハンドルの位置だ。可変ステムを一番下まで下げてこの位置なので、もっと攻撃的なポジションを取りたい方はもしかしたら難儀するかもしれない。なお回転していてよくわからないが、フロントホイールはBONTRAGER アイオロス 9Dだ。実はBONTRAGERというメーカは個人的にとても好きなブランドなのである。

なお、ヘルメット、ジャージ、シューズカバーは諸事情により色があっていない。まぁ、オシャレにあまり敏感じゃないのでコレはこれでよい。個人的にもこのフレームは小さくコンパクトに纏められているのでとても乗りやすいのだ。では肝心のフレーム細部を見ていこう。

特種なつなぎ込みとギミック

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TIMEの素晴らしい所は、そのラグ構造だけではない。「TIME」というロゴの「M」を上手く接合部に持ってきているのだ。このとりくみは私の「ZXRSパサディナ」にも現れている。ちょうどシートステイと、ラグのつなぎ込み部分に絶妙な「M」の位置を持ってきているのだ。

Mという単なる文字が、ラグの構造と融合し、「TIME」が完成する。いちいち芸が細かいメーカーだぜ・・・。というTIME信者以外にはとてもどうでも良いないようだが、トップチューブとの接合部分はとても細い。手で握ると、本当に細く感じる。しかしそこから繋がる先の部分はやけにぶっとい。

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もう少しこの秀逸な「M」の部分を見ていこう。Mというローマ字を使って、絶妙な位置で配置されている。このシートステーの形状は、ZXRSの後期最終形の翼形状に似ている。ゆるやかにへこんだ形状は、見るからにエアロダイナミクスを追求している。

ただし、最新のTTバイクのような「ギリギリ」を突いたエアロダイナミクスではない。どこか空力を追求した中にも、TIMEの美しさや、破綻しない造形美を備えている。2017年に再販するRXR CHRONOは現行のUCI規定に沿った形になるとされているが、元々の美しさは引き継がれるだろう。

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そのままシートステイの造形美を見ながら、リアホイールまで下がっていく。ここには当時のソウルソジャサンのロゴが見える。こちらはプリントではなく、普通のステッカーだ。

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エンド部をたどり、リアディレイラー部を見ていく。このリアエンドのディレイラーハンガーは通常は交換できるタイプを想像するだろう。しかし、このTIME RXR CHRONOはディレイラーハンガーを交換できない。2017のRXR CHRONOもエンド交換はできない可能性がある。最悪一発終了という不安もあるが、相当ゴツいので心配はしていない。

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当時RXR CHRONOが発売された頃は電動対応のフレームはまだそれほど存在していなかった。当然このフレームも同様で、電動対応をしていない。2017のRXR CHRONOは電動対応しているというアナウンスのため心配する必要はないだろう。

私のRXR CHRONOはほんの小さな空気抵抗を削減するため、電動のケーブルを出来るだけコンパクトにまとめている。

RXR CHRONOのサドル調整

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TIME RXR CHRONOで一番気になるのは「ポジション」だ。サドル位置において気になることは2点ある。ひとつ目はサドル後退幅、二つ目はサドル高さの設定だ。このサドルを見てほしい。ギリギリまで前に出した設定である。

私は身長が小さいので、TTバイクのサドル後退幅を基本0mmで使っている。今回のRXRに全長280mmのサドルを用いているが、めいいっぱい前に出しても後退幅10mm程までしか詰めらかった。なおspecializedのシテロの場合、めいいっぱい前に取り付けても後退幅40mm〜50mm程である。

なお、TIME RXR CHRONOに使っている280mm長の「COSINE – TI スプリントロードサドル」はwiggleで4000円だ。

現行の規定でサドル後退幅0mmを設定する場合、280mmのサドルをこれほど前に出しても0mmの設定は難しい。今回新型のRXRクロノでセットバック量が異なる台座タイプが選べると良いのだが、もしかしたらユーザーによっては、サドル後退幅を狙った所に取れないのが惜しい点だ。

もう一点サドル高さについても制約がある。このISPのカットは出来ない。こちらは新型も同様だろう。BBサドルトップの最低がT1サイズの場合660mmで、T2サイズが700mmだ。身長制限が今回のTIME RXR CHRONOには存在することになる。なお、この台座部分は、がっちりと接着剤で固定されている。

美しきラグの世界

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ようそこ美しきラグの世界へ。と、RXR CHRONOはTIMEユーザーに語りかける。我々が想像するTIMEのラグは「BB部分のラグ」を想像してしまいがちだ。しかしこのRXR CHRONOはシートチューブ部分にラグ(しかも斜めの)がある。恐らく製造上の都合なのか、それともサイズオーダー時代の名残なのかはわからない。

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ただ、BB部分にも複雑なラグ構造を持っておりまさにラグ構造が好きなサイクリストにはたまらない逸品だ。なお、ロードで使われている普通のディレイラーハンガーのため、シートチューブに後輪をギリギリまで詰められない。あまり気にならない人は多いと思うが、後輪とシートチューブの間が結構開く。

テレホンカードは余裕で通るので、UCI規定には引っかからないので安心なのだが。

ステアリング周り

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RXR CHRONOの旧型でネガティブな部分といえば、ヘッドがプレッシャーアンカーだった。新型はクイックセットに改良されている(これは魅力的だ)。余談だが旧型のヘッドベアリングはCampagnolo製だったという情報を付け加えておこう。モノとしての価値は、これはこれで良いかもなと思う。

使用するステムは数パターン試した。現在は3TのARXA STEMを使っているが、より下げるにはLOOKのエルゴステムを使うしか無い。もしくはsfiDAREのORIGINAL 可変ステムを使えば攻撃的なポジションがとれるかもしれない。Cannondaleのスライス並に、ハンドルをトップチューブと水平になるまで下げたい人には、LOOKのエルゴステムしか選択肢が無いだろう。

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もう一つTTバイクにありがちな難点を挙げておきたい。それは、ハンドルを切った時にフォークがフレームに接触しないということだ。

以前、BMC TM02を使っていていた時にこの事象が発生した。フォークがフレームに干渉し塗装が剥がれるのだ。実は、Pinarelloのil Bolideの最新型もそうで、設計を攻めすぎたあまり、フロントフォークとフレームが干渉する。何かの拍子に勢い良くハンドルが動くとフロントフォークの塗装剥がれてしまう場合がある。

ただ、RXR CHRONOは(設計が古いせいか)ステアリングをどれだけ切ってもフレームに干渉しない。この点はTTフレームによくある難点だったので個人的には嬉しい構造だ。

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もう一つ意外な利点をあげる。普通のブレーキが使えるということだ。昨今のエアロダイナミクスを追求したフレームは、エアロブレーキやBB下ブレーキを採用している。確かに見た目は良いが、私は利便性を損なってまで空力を求めない派だ。

実はTTバイクはその調整や複雑さに非常に難儀する。メカニックが居れば良いが、私のようなホビーサイクリストの場合は簡単に調整できる方が嬉しい。RXR CHRONOは、まるでロードバイクのように簡単に全ての調整が可能なのだ。

また、昨今の太いタイヤやワイドリムを使った場合は様々な弊害が有る。TTバイクに取り付ける場合、ありがちなリアカンチブレーキ式は特に苦労する。しかしRXRはブレーキシューを削らずともワイドリムやワイドタイヤの取り付けがとても簡単だ。

使ってみると取り扱いはロードと一緒で、ホイールをコロコロ変えて使える。トラックフレームのようなエンドタイプはやはり面倒だなと実感した。「ロードバイクみたい使えるTTバイク」って意外とアリだなと、RXR CHRONOを使い気付かされた。

TIME RXR CHRONO インプレッション

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人間によるインプレッションは「絶対評価」ではなく「相対評価」になってしまうという前提でお話したい。比較対象は以前乗っていたBMC TM02だ。だから、BMC TM02との比較になってしまうが、BMC TM02が悪いフレームだと言っているわけではない。比較対象として今回たまたまBMCのTM02だったというだけだ。

このフレームを一言で言うならば「めちゃくちゃステアリング切りやすい」という点に尽きる。結果的に「操作しやすい」という結論だ。今回のRXR CHRONOを一言で言うならば「TTバイクにはない高い操作性」と銘打つだろう。これは今後雑誌類でどう評価されるか是非見てみたい点だ。

この「操作しやすい」という感覚についてもう少し深掘りしていこう。

私が美山TTで体験したことだ。やや下り基調のゆるやかな右コーナーがある。そこで一年前はDHバーを持ったまま曲がれなかったのだが、RXR CHRONOに変えた所とても素直に(怖がらず)曲がれるようになった(時速55km/h〜60km/h)。さらに踏み込みながら加速し、横Gを感じながらだ。

このバイクで一番良くわかる性能がステアリング周りだ。以前BMCのバイクは高速域になればなるほど怖くなり、DHバーを持ったまま曲がることができなかった。TIME RXR CHRONOは先程も紹介した通り、ステアリング周りが扱いやすい。これはだれでもはっきりとわかる性能だと言える。

やや抽象的な表現になってしまうが、比較対象のBMCのTM02はDHバーを持った時にバイク全体の重心が、前輪のハブの位置付近にあるように感じた。RXR Chronoは脇の下の位置に重心があるような感覚(バイクを自分の支配下で思うように操れる)がある。

スキーをする方なら、次のような表現がわかりやすいかもしれない。スキー板のトップを中心に操作する感覚が前者、スキー板のフロントビンディングを中心に操作する感覚が後者だ。なかなか抽象的で申し訳ないが、お箸のハシを持ってやや大味な操作する感覚がBMCで、お箸の真ん中を持ち操作するのがRXRと言ったら良いだろうか(実際にやってみてほしい)。

実業団やホビーレーサーのようにシーズン中はロード、数回タイムトライアル(あまりTTバイクに慣れる時間がない)という私のような使用条件において、とてもすんなり適応してくれる扱いやすさが有る。「今日はロードに飽きたから、さくっとホイールだけ変えて乗ろう」なんて気軽さがRXR CHRONOには存在している。

まとめ:TIMEフレームの一つの終着点

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あなたは10年近く経ったこの古いTIMEフレームの記事を見て、2017年蘇ったRXR CHRONOを買いたいと思うのだろうか。私はこのまとめ部分で「買った方が良い」と明確には書かない。ただし、自分がこのTIME RXR CHRONOを所有して思うことはこれ以上、国内の生存数増えてほしくないな、ということだ(笑。それほど良いフレームだ。

フレーム単体の値段は100万近いがそれ相応の価値はある。このTIMEフレームは10年前、生まれながらに「TIMEフレームとして」完成していたのではないか。でなければ、2017年モデルとして復刻することなど出来ない。そして受け入れられない。

TIMEユーザーは不思議な傾向がある。現行のフレームよりも、過去に発売したモデルを好む。それほど特種なユーザーたちだ。「TIMEらしさ」をもし知っているのなら、そして私が「TIMEらしさ」を履き違えていなければその本質はこのTIME RXR CHRONOに宿っている。私はRXRが源流にあるRXR CHRONOにTIMEを見た。

いつかはTIMEという言葉が存在しているが、このフレームにおいてはいつかは存在しない。いつかを待っていては、もはや手遅れになってしまうフレームなのだ。「いつかはTIME」が通用しない、とても貴重なフレームの復刻が2017年モデルで誕生しようとしている。