スタックハイトが及ぼすペダリング軌跡の誤差

「BBを中心に円を描くようにペダリングをする」という感覚は正しくもあり間違いである。考えてみればBBを中心に円を描いているのはクランクのペダルシャフト中心であり、私達の足裏ではない。上図は青色が実際のクランクアームにおけるペダルシャフト中心の軌跡で、赤色がクリート等のスタックハイトを加味した軌跡だ。

高校の数Ⅲで学習する単純な複素数平面として、

f(x)=(クランク長)*(cos(x)+i*(sin(x)+スタックハイト))

をMATLABでプロットしたものだが図を見たとおり、軌跡を描くだけなので円運動の軌跡である事には変わりない。

ただし、見逃してはいけないのはスタックハイトを縮めるという事は「BBを中心に円を描くようにペダリングをする」という「錯覚」がより精度の高い感覚に変わったと言って良い。スタックハイトを縮めていけばだんだんと「BBを中心に円を描く」に近づいていく。

スタックハイトを縮めていくと良く耳にするのが「ダイレクト感が増した」という表現だ。これらは「BBを中心に円を描いている」という「錯覚の軌道」がさらに「実軌道」に近づき「BBを中心に回している」という事をより体感できているに他ならない。

とすると、そもそも意識がずれているのだからスタックハイトその分を考慮して「BBよりもすこし上にずれた円」をイメージしてペダリングするとどうだろう。もしかしたらペダリング効率が上がるかもしれない。今日は寝る前にふと気づいた事をメモがてら記載した。明日の朝起きてこの「錯覚の軌道」の修正をしつつ朝練に望むことが今から楽しみだ。

だれかの、何かの参考になればそれはそれで嬉しい。

錯覚の科学 (文春文庫)
クリストファー チャブリス ダニエル シモンズ
文藝春秋 (2014-08-06)
売り上げランキング: 10,879