スタックハイト 続き。

Dr.山本山さんから。

私が楕円といったのはBB軸を中心として、

相対的に楕円のようなペダリングを強いられるという事です。
赤いラインがクランク長170mm、スタックハイト7mmの軌跡、青いラインがクランクの軸の軌跡です。

複素数平面として、
f(x)=(クランク長)*(cos(x)+i*(sin(x)+スタックハイト))
をプロットしたものです。

図を見た通り、軌跡を描くだけなので円運動の軌跡である事には変わりありません。
クランク軸を座標中心としたときペダリングが相対的に円運動からズレる(楕円的になる?)が言いたかったことです。

つまり、スタックハイトを下げるという事はクランク側から下死点、上死点を変更するという操作であり、
よりクランク軸を中心とする座標で円運動をするペダリングを行う事ができるという事です。
ここで問題はクランク軸を中心とする円運動のメリットとはなんぞや?となるわけです。
スタックハイトが高いと上死点・下死点では問題は無いのですが、
クランクが水平位置に向かう際にある種の錯覚が起こりうるんじゃないかなぁと思っています。

まずクランクの運動の支点、力点、作用点を考えると、支点はクランク軸、力点はペダル、作用点はチェーン接触する歯の部分になります。
ここで、注目すべきは支点と力点です。

例えば、ペダルを同じ力で回して最も垂直方向に力のかかる箇所はどこでしょう?
となると当然重力方向に力のかかる3時の位置が最も力が掛かる位置となるわけです。
では、ペダルに適当なアダプターを噛ませてその上から同様の条件で回すとどうなるか…

最も力のかかる箇所は力の合成を考えなければならないため3時の位置ではなくなってしまいます。
(辺クランク軸-ペダル軸、辺クランク軸-アダプターの成す角度を考慮する必要があります。)
このズレがペダリングに錯覚を与え、スタックハイトの低いクリートはダイレクト感があるということにつながるのではないかと思います。
ペダリングの上達に片足ペダリングやピストが有効とされているのも、この錯覚の矯正なんじゃないかなぁと思っている次第です。

この問題はサドルを下げても、クランク長を変更しても解決できない問題で、
単純にペダリングが上達する近道なのではと期待しています。

その他いろいろなポジション変更についてまとめると、
1)スタックハイトの変更
●上死点・下死点の位置の変更
●力の入力位置の変更
2)クランク長の変更
●(上死点・下死点を含む)回転半径自体の変更
3)サドル高さの変更
●上死点・下死点の位置の変更
となります。
となると、楕円のチェーンリングにもやはり関係してきそうな予感がします。

以上走る物理学者山本山さんの解析結果でした。