私のヘマトクリット値は51.1であった。毎年恒例、私の健康診断結果が返ってきた。ロードバイクに乗る選手なら、ヘマトクリット値が一番気になる。なぜなら、持久系身体能力を示すからだ。多ければ多いほど血液が酸素を運ぶ能力が高い。生まれつきヘマトクリット値はおおよそ決まっている。
遺伝要素が強く、ヘマトクリット値を上げるには特殊なトレーニングが必要になる。高地トレーニングや、低酸素室で持久トレーニングが必要だ。マラソン選手が高地トレーニングする理由がそこにある。ヘマトクリット値の値は、ドーピングの裏側を暴いた『シークレットレース』で選手がしきりに値を気にしていた。
「今日は43だ、だめだ。」とか「今日は49だ、いける」と。UCIはヘマトクリット値50以上で出場停止とする規定を設けている。50以上はドーピングの疑いがあるとされる。ツールドフランス、ジロデイタリアを制覇したマルコパンター二はヘマトクリット値が52で出場を取り消された。エポ(EPO)の話は書籍シークレットレースをぜひ読んでください。
ヘマトクリット値は有酸素運動に向いているかそうでないかがわかる一つの指針だ。しかし、シマノレーシング野寺監督のブログに非常に感銘を受けた。
参考:シマノレーシング野寺監督日記より 健康診断の結果、健康だそうです。※余談だが、私は入部選手の大ファンだ。では肝心の私の健康診断の全結果を公開したい。
- ヘマトクリット値:51.1
- 赤血球数:530
- ヘモグロビン:16
- 血圧:122~87
- 心拍数:38(徐脈)
冒頭でもお伝えしたとおり、ヘマトクリット値は51.1だった。多いのは嬉しい。しかし、UCIの規定は50だ。oh…。ただ、調べると生まれつき高い人はUCIに遺伝であることを証明し登録(イヴァン・バッソ(ヘマト55)など)する事によりパスできる。実業団に血液検査が導入されることはないと思うが、51.1には、驚いた。過去のデータを確認する。
- 2013:51.1
- 2012:50.8
- 2011:51.0
やはりもともと高い傾向にある。なにか病気をうたがってしまったため、FBで先生方に伺ったところ、いろいろな情報が得られた。
Y先生:真性多血症という病気があり、血栓ができやすく脳梗塞を起こす場合がある。夏場の脱水は脳梗塞を起こしやすい。
最後は、シマノレーシング野寺監督のブログに書かれた言葉で締めたい。
この値が低くても、長年日本のトップレベルで走っている選手も私は知っていますしね。
結局、ヘマトクリット値が高かろうが、低かろうが「練習しないとまったく意味を成さない」といえるのだ。ひとつ気になるのは、リスペクトするある偉大な先輩はわたしよりさらにヘマトクリット値がもともと高い。たしかに、そんな走りを最近している・・・。
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