オープン当初から足繁く通っている小さなカフェがある。
あれから8年ほど経つが、当時と変わらない味、バリスタさん、そしてお店のお母さんがいる。関西のサイクリストにとって隠れた穴場で昔はトレーニングの最終目的地にしていた。友人のライダーが寄付した自転車ラックも置いてある。
妻と結婚する前から自転車でよくいっていた。そして、娘がお腹にいるとき、生まれてから、そして今は家族で車で行くようになった。それほど通っている理由はとても単純だ。
コーヒーがおいしいから。
ここよりも美味しいコーヒは飲んだことがない。今まで飲んできたどのコーヒーよりも美味しい。バリスタさんはコーヒー鑑定の全国大会である『ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ』で2013年に準優勝している実績を持っている。という、すごいバリスタさんだ。
大会前にぶらりと伺うと「決戦用の豆」をいただくことが稀にある。
今は様々な大会に参加しつつ、審査員を努めている。コーヒーの魅力を知り尽くしたバリスタだ。1杯ずつ淹れるコーヒはそりゃうまい。コーヒー豆の選定から、焙煎、抽出、カップ大きさや、カップ温度まで、こだわり抜いたコーヒーが出てくる。
これは焙煎前の豆。
我が家の豆もすべてカフェマンナのバリスタさんが自家焙煎した豆だ。行くたびに200gを買っている。ここの豆を使い始めると、他の豆では満足できなくなる。そんな私が愛するカフェマンナだが、オンラインで豆の販売を始めた。
世界情勢、日本の今の状況でも美味しいコーヒーが飲めるのは嬉しい。しかもこんな状況を鑑みてか、以下のような説明があった。
新型コロナウイルス対策で自宅待機されている皆様が、当店のコーヒーを飲むことで少しでも今感じておられている不安や恐怖が和らぎ、普段通りの穏やかな日々を過ごすお手伝いが出来るように送料分を割り引きし、店頭価格に合わせた金額とさせていただきました。
皆様のご健康と、一日も早く日常が戻ることを祈っております。
正直なところを書いておくと、ネットの決済手数料や発送費用(送料無料)を考えると利益はほとんど出ていないのではないか。飲食業は危機的状況だ。コロナの影響でお店は厳しいはずだが、カフェマンナの今回のネット販売は発想が逆だった。
自宅にいる時間が多くなり、普段とは違う生活を強いられている人も多い。そのような人たちに向けて送料無料と、お店に行けない人のためにドリップパックをネット販売してくれている。なんともありがたい話だ。少々心配ではあるが。という心配をしつつ、カフェマンナのネットショップは2つある。
ドリップパックを販売している「カフェマンナ:チョビヒゲコーヒー」と豆を販売している「cafe manna’s STORE」だ。それぞれ紹介していこう。
ドリップパック式
まずは豆を挽かずとも、マグカップとお湯さえあれば簡単に飲めるドリップパック式だ。会社や1人分(といっても1人分以上入っているけど)のときに重宝する。
パッケージのデザインになっているのはカフェマンナの番ネコのちょび髭。
私のインスタにも時々登場する。
飲み方は簡単だ。お湯とマグカップだけあれば簡単に飲めるドリップパックは3ヶ月くらい保存も効くので万人におすすめ。プレゼントや会社用、お一人様用として飲んでいただける。
購入はこちら。「カフェマンナ:チョビヒゲコーヒー」
送料無料なので、ある意味ガソリン代かからないからこっちのほうが・・・、と思うのだが私は「バリスタさんの技術で淹れたコーヒー」に付加価値があると思う。それでも平日は会社でこちらをストックして飲んでいる。
今週も1週間分買った。
チョビヒゲについてはこちら。
店頭と同じ価格、さらに送料無料なので、ぶっちゃけほとんど利益出ていないと思う。
「カフェマンナ:チョビヒゲコーヒー」
自家焙煎の豆
お店に伺うと、焙煎機でコーヒー豆を焙煎しているときがある。あの独特の匂いが好きだ。焙煎する前の状態は大豆みたいな↑のような状態だ。あまり見かけることはない。バリスタさんが一粒一粒丁寧に焙煎している。
時期や入荷によって扱っている豆は異なっている。それはお店でも同じだ。伺うごとに毎回異なるコーヒーで楽しませてくれる。
何種類かあり迷ってしまうかもしれないが、特に美味しいと思ったのは「インドネシア リントン トップスペシャル」だ。バリスタさんの「ガチインプレッション」を載せておく。
アジアを代表するコーヒー生産国インドネシア。
‘’アーシー”と言われる独特な大地の力強さを感じさせるような風味は欧米でも非常に人気が高く古くから愛されています。しっかりとしたコクにドライフルーツの様な芳醇な香り、バランス良い味わいは満足感のある一口を感じさせてくれます。
ビターチョコレートやブラウンシュガーの様なほろ苦さがあり、冷めるにつれてコクが増し印象が変わります。
時間をかけてゆっくり楽しんでいただきたい、そんなコーヒーです。
このコーヒーが面白いのは「温度差で印象が変わる」ということだ。温かいときと冷たいときで美味しさが違う。こういう楽しみ方を提案できるのはさすが日本屈指のバリスタである。
次は「エチオピア イリガチェフェ コチャレ ウォッシュド」だ。こちらもバリスタさんのインプレッションを見ていこう。
コーヒー発祥の地とも言われるエチオピア。
その中でも特に高品質なコーヒーが生産されることで有名な
イリガチェフェ コチャレ地区。
エチオピアの中でも特に味わいの美しさに定評のある地区です。雑味の少ないスッキリとしたその味わいは、コーヒーの持つアールグレイティーの様な香りやスッキリとした青リンゴの様な爽やかな酸味、ミルクチョコレートの様なコクと甘苦さを邪魔せず、複雑な風味をしっかりと感じられます。
これはコーヒーの話だ。カフェマンナにはこのような「豆のインプレッション」をしたバリスタさん自作の本がおいてある。
この「豆インプレッション」を読みながら、1杯のコーヒーを楽しむ。贅沢な時間である。
カフェマンナの豆は日本屈指のバリスタさんが仕入れており、選びぬかれたトップクラスの豆ばかりだ。今回のネットの販売は昨今の情勢を考えると本当にありがたい。しかも送料無料で店頭価格と変わらない。実際あまり利益は出ていないだろうなと、私自身も感じている。
新型コロナウイルス対策で自宅待機されている皆様が、当店のコーヒーを飲むことで少しでも今感じておられている不安や恐怖が和らぎ、普段通りの穏やかな日々を過ごすお手伝いが出来るように。
バリスタさんの一文にすべてが込められているのだろう。私はコーヒーが好きだ。生活にはなくてはならない。ただ飲むなら本当に美味しい一杯を。カフェマンナのコーヒーをこの機会に一度飲んでみてほしい。
そして、状況が落ち着いたらお店で豆インプレッションを読みながら、バリスタさんが淹れる魂心のコーヒーを飲んでほしいと思う。
ドリップパック「カフェマンナ:チョビヒゲコーヒー」
コーヒー豆(挽いてくれます)「cafe manna’s STORE」