パイオニアペダリングモニター3000km使い終わって

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パイオニアペダリングモニター発売

長く発売が期待されていた、パイオニアペダリングモニターが正式発表した。長い開発期間を経て、初の国産のパワーメーターである。ペダリング解析機能、気温変化による学習機能と独自の搭載し登場してきた。

今回は私は、日々の練習や実業団のレースを合わせて3000km走り使い続けた結果を記す。パイオニアペダリングモニターは、どのようなサイクリストに求められるのか最終報告としてまとめる。

パワーメーターではないペダリングモニターだ

パワーメーターというジャンルがある。とするならば、パイオニアペダリングモニターは、その枠には収まらい。ペダリング解析装置として位置付ける。機能を細かく見ていく。

パイオニアペダリングモニターにとって、パワー計測は出来て当たり前のオプションに過ぎない。本システムの目的は、ペダリングを可視化し、解析して、ペダリング効率を上げ、”効率のよい”推進力をいかにして生み出すか。その手助けをしている。

パイオニアペダリングモニターと同等の機能を有したパワーメーターは事実上、SRMトレーニングシステムを除いた場合存在していない。法線、接線、リアルタイムなベクトル表示ができるシステムはパイオニアペダリングモニターでしか実現されていない。
SRMサイエンスエディションは価格面や、実走を伴う条件下では一般サイクリストの選択肢には残念ながら入らない。競合するパワーメーターでは現段階で比較されるべき競合製品が見当たらない。

ペダリング実験室から外へ

ペダリング解析を行うシステムは、今我々が使っている自転車において実装できる代物では到底なかった。それは競輪学校や、大学の運動生理学を研究する実験室などで、SRMや大がかりなシステムを用い実現されていた。

しかしそこでは自身の自転車ではなく、大規模な装置上で行われる。実験室でしか実現できなかったペダリング解析システムを、小型化しあの価格に抑えられた事は、パイオニア社の技術力に驚く。

発表直後のソーシャルの反応が面白い。「24万高い」、「Duraだけか」、という2つの不満が多い。そして、もう一方は、「速さは金で買える」、「TTとかヒルクラで恩恵ありそう」とポジティブな意見だ。

多くのサイクリストが今までにない、”自分のペダリング効率を可視化できる”ことに魅力を感じている。しかし、価格についての不満が多く聞かれた。私が思うところ、自転車でどの競技に出ているか、そして人によって観点が違う。

最終的な判断は各個人のお財布や、競技条件で変わる。お金の話は各個人の物差しで、安い高いは変わり、有効な道具として妥当な対価であれば、購入すれば良い。したがってここからの内容は、その足掛り的な意味合いで受け取っていただきたい。

ペダリング効率解析が向いている競技

私が本機を用い、様々なメンバーと意見交換をしてきた。そこから気づいた、恩恵を受けられるであろうサイクリストを以下に上げる。

特に恩恵を受けられるであろう対象

タイプ:タイムを競うレース
ジャンル:ヒルクライム、TT、トライアスロン、トラック
特に限界値まで、トレーニングをしている、例えば乗鞍上位の選手に特に有効であると考えられる。
1.フレームは4kg台
2.BMI18、17、、、
3.パワーウェイトレシオ5.X倍
4.乗鞍のタイム1時間切
5.?

皆が限界値まで行った次に有効であると言えるのは、同一パワーで効率を高め平均スピードを上げること。余談だが、タイラー・ハミルトンのシークレットレースに面白いことが書いてある。

「ライバルとの勝敗は1%~2%の力の差で決まる」と。ホビーHCの最高峰の乗鞍であれば、おおよそ実力は肉薄しているのではないか。より無駄な効率を減らし、今のパワーを効率よく推進力に変える、それが上記に記載した5つ目のポイントである。

タイムトライアルこそペダリング効率を

次にTTと、トライアスロンを考えてみる。私のチームでも内灘TTが人気だったり、トライアスロンチームが存在するが、実際競技としての本質は変わらない。ヒルクライムでドラフティングができるか否かを除けば、競う指針は”タイム”なのだ。ここでも以下の要素がある

1.前方投影面積を減らす
2.エアロ化(ホイール、メット、スキンスーツ)
3.維持できる最大パワーを上げる
4.コーナーリングテクニック
5.?

5つ目はやはり、ペダリングの効率。タイムトライアルのような窮屈なポジション下で、どの位置ならば最適なペダリング効率なのか。そして出力が生み出せるのか。1000分の一秒を競う選手にとって知りたいところである。改善すること即ちタイムアップにつながる。

前方投影面積、平均出力、そしてペダリング効率それぞれがうまく組み合わさる事により、他のライバルよりも同じ距離を、より短い時間で駆け抜けることができる。私は恩恵が受けられるユーザーの順位付けをするならば

TT≒トライアスロン>ヒルクライム
という順番で考えている。機材の影響がタイムに及ぼす影響が大きい順番であるとも言い換えられる。

効率のよいポジションや機材の”見える化”

そして何より一番の利点としてあげられるのは、見える化だ。今まで我々サイクリストは、ポジションというものを頻繁に変えてきた。BGFit等でも様々な仕組みや理論を用い変更する。

最適角度に体を持ってこれるようにシートポストや、後退幅、ステム超を変える。しかし、その結果どのくらいペダリング効率や、出力に影響を与えたのか?知る術がない。最適なポジションとはなんだろうか。

見た目だろうか?あこがれの選手と同様のフォームだろうか?答えは違う。フォームについてレース中の解説者がしきりに”美しくない”と称されるスカイのフルーム。しかしその出力やモン・ヴァントゥを昇るタイムは人間の限界値に近い。

必ずしも”見た目が美しいポジション”が最適ではなく、一番出力が出て、効率も良いポジションが本当に良いポジションといえる場合もある。そこは、バランスの問題なのだ。

最適ポジションをペダリング効率で可視化

話を戻すと、サドル1cm後退でペダリングモニターに現れるベクトルに変化が現れる。自転車の1cmは相当大きいものだ。私は最近ステム長を120mmに戻したが、そのベクトル表示に影響がすぐさま現れる。

ステムを変えても現れるということは重心の位置が少し前になったのことによりと、考えてみるが、結果としてすぐさま”見える化”される意味は大きい。今回は恩恵を受けられるサイクリストや、具体的なケースを考えた。

後半につづく。

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