関西シクロクロス第3戦は美山で開催された。MTBのCJで使われるトレイルの一部を使ったコースは起伏に富んでおり、シングルトラックやパターゴルフ場のコースなどレイアウトの変化が大きくテクニックとフィジカル両方が試される。
山奥なので気温も低く雨も降りやすい場所なのでコンディションを気にしていたが、事前の雨マークから天候も良くなり一転して快晴と気温が上昇した。
今シーズンは目標とするリザルトにまったく手もかからない状況ながら、美山のトレイルは走り込んでいたため、なんとか上位を目指したかった。今シーズンは開幕からリザルトも芳しくなく美山も沈むかもしれないと不安だった。
練習するしかないので平日はフィジカルは当然ながら、回転半径を変えて基礎的な8の字練に徹した。
コースレイアウト
美山のコースはテクニックが要求されるので、パワーだけだと全く走れないコース。逆にパワーがないと今度は登りで勝負をかけたりタイム差を稼いだりができない。テクニックもパワーもそこそこバランスが取れて、ラインを選ぶ勘所もないと上位には簡単に浮上できない。
コースレイアウトにほぼ変更はないが、シングルトラックに入って行った後のV字登り返しが無くなっていたのはリズム的に良かった。根っこ区間は例年であれば外側のラインが通れたが、今回はリアタイヤが乗ると滑るようになっていた。
藤川先生ら岩井商会の皆様に混じって試走を一緒にさせていただいたが根っこ区間のライン取りを教えていただいて何とか走れるようになった(ありがとうございます!)。藤川さんはMTBでも一緒に試走してくださるし、何年か前の美山で息子が枝で目の周りを怪我したときに処置して下さり頭が上がらない。
根っこの成功率は70%ぐらいで、レース中に走れるかは未知数だった。
実際のレースは前半はミスったため下車した。終盤にかけて根っこ区間のコンディションが変わり、これは行けそうだと思ったのでラスト4周回は疲れながらも、一人で走っていたので誰にも迷惑が掛からないと思い挑戦。クリアしたら観戦している人が声援を送ってくれた。
登り区間は凹凸が激しかったが、全体的に流れるようなレイアウトに変わっていたので、とても走りやすい。ただ、下りは滑りそうで安全マージンを取ってかなりゆっくり目に走った。
美山E1 11位
美山のスタートは毎年カオスで落車が起こりやすい。過去に私も後ろから突っ込まれてディレイラーとスポークが壊れたが、今回も後方で大きな落車があったようだ。
スタートはまずまずの位置で走るが、普段自分よりも上位の選手(すくみずとか)が上がってきたので右に寄って先に行ってもらった。
この位置と段階で、位置取りしても意味ないし、力関係を考えるとペースを維持したほうがいい。とにかくスタートループはトラブルが無いことを祈りながら走った。
1~3周目は9番手付近を走っていらしいが、最近の自分の実力を客観的にみると明らかにこの位置は場違いで後半どんどん抜かれるだろうな、と後ろ向きな事を考えていた。実際今シーズンは全く走れていないし、と考えていたがこの日は応援してくださる方が多く、しっかり走らないとなと気持ちを入れ替えた。
途中まで先頭パックに食らいついていたが徐々に離されていく。ラップタイムを見ていると、先頭集団のラップタイムは変わらなかった。実際は自分のラップタイムがどんどん遅くなっていた。単純にデータを見てもそうだった。
シクロクロスが速くて上手い選手はラップタイプが”美しい”のだ。竹之内選手がその最たる例で、誤差が1~2秒なんてこともある。
中盤は広大選手と走っていたが、テクニックがあるので走りやすい。木の根っこ区間も真似したラインで乗車できたりと走っている間も集中できた。結局ラスト4周は木の根っこに挑戦して、乗車でクリアできたのは地味にうれしかった。
路面状況が変わってくることを感じて、次の周回で走り方を変えられるようになったのはMTBやって成長したことだと思う。抜重もできるようになって、根っこで上手くトラクションをかけられた。
下り区間は若干滑るので、安全に下ったがこの区間でも数秒以上離されて行ったように思う。とはいえ、落車してメカトラを起こすよりはマシかと思いつつも、広大選手との差を見ると、下りでついた差が結構大きく取り返せないぐらいに広がってしまった。
最終周回になると、後ろから藤川さんとコータが迫ってくる。この日一番の追い上げと言えば島田選手と藤川さん。65番の最後尾スタートながら徐々に追いついて、最後は本当に追いつかれる寸前まで迫って、必死の思いで逃げた。
結局11番だったが、ラップタイムやテクニックを見れば藤川さんやコータに(当然ながら)負けていたし、コータもボコボコにやられて腰痛が出なければこんな位置じゃなくて、もっと上位を走っていただろう。それらを加味すると実質的に考えて11番ではなく、13番ぐらいだったように思う。
今シーズンの中では良い順位だがこれは実力ではなく、ただ運が良かっただけだ。
序盤だけでも久しぶりに上位の選手たちのパックで少しでも走れたのは刺激になった。またあの位置で走れるように戻そうと強く思った。そのためには、毎日のフィジカルのトレーニング当然になってくる。
広大選手や藤川先生の走りを見ていると、まだまだ明らかに下手くそなので基礎的なバイクコントロールの練習は続けるし、やらないといけない。目線はやはり大事だと思っていて、足元ではなくコーナーの出口を常に意識して見ることや、バイクの真ん中に乗る事など1週間もやらないと身体が忘れてしまうから継続が大事だ。
毎レース徐々に順位が上がってきているが一つでも順位を上げられるようにしていく。にしても65分の平均パワーが130W、NPも140Wだったんだが一体・・・。
次戦は烏丸(琵琶湖GP)のMM40に参戦。がんばります。
- カテゴリ:E1
- 順位:11位
- スタート:17番
- コンディション:シングルトラック、土、芝、砂利、うき砂
- 天候:晴れ
- フロントタイヤ:IRC SERAC TLR 700x32C
- リアタイヤ:IRC SERAC TLR 700x32C
- フロント空気圧:1.68bar
- リア空気圧:1.75bar
- 空気圧調整:パナレーサーデジタルゲージ
- バイク:GIANT TCX XS
- チェーンリング:42T
- スプロケ:11-34T
- ホイール:ROVAL
- オイル:イナーメCXオイル
- レース前:ミトロング、飲む血液
- レース後:飲む血液
- ジャージ:サンボルトCXワンピ半袖