朝8:30にbanffからSamson MallへBrewster Expressで向かう。Brewster はこのあたりの観光を牛耳っている大型観光会社。ここにたどり着くまで使っていた交通機関は、予約したのに来ないし、時間は守らないしで散々だった。だから、Brewster Expressも全く期待していなかった。しかしこのBrewster Expressは、めちゃくちゃ時間に正確。むしろバス会社の時刻を守らないと置いて行かれる。
「驚きました、バスが遅れることはないのですか?」と聞くと、「雪崩で道が閉鎖(Lv1〜4まで被害のレベルが段階分け)されたり、山火事があったり、、、あと動物と車が衝突したりすると遅れるね!」と。なんとも大自然。あと、山火事は基本的に消火しないらしい。70年代は消火活動をしていたらしい。
山火事は人間の感覚からするととても恐ろしい自然災害だ。しかし、人間がいくら頑張って消火活動をしたとしても結果的には自然の生態系を壊している事と同じらしい。そもそも山火事も自然のサイクルの一部のようで、鎮火するまで何週間もほっといておく。
山火事の後はまた新しい大地に芽が出てきて、それを食べに小動物が来る、そして小動物を食べに大型動物が、、、と自然のサイクルが正しく循環する。しかし、山火事が生態系をうまく回している事に人間が気づいたのは最近のようで、一生懸命山火事を鎮火させてしまうと今度は虫が異常発生するなどの被害が増えるそう。
因果応報とはよく言ったもんだ。とりあえず本日は高地で酸素薄い所でウロウロすることに。
バンフからレイクルイーズ
ちょっと合間に氷河を散策。最も深いところで200m程あるらしい。1万5000年前の氷河から湧き出る雪解け水は普通に飲める。
banffからSamson Mall(レイクルイーズの下の街のモール)までのバスの予約は現地のwww.brewster.caからオンラインでvoucherを購入できる。平日なら空いているから乗れるがまず予約は必要。ただし、2017年はカナダ建国150周年のため無料バスも運行されている。Brewster Expressとの住み分けもできているようで、時間もかぶらない。
実は、banffからTrans-Canada Hwyを使って自転車でLake Luiseまで行こうとしたが、Hwyは一般道であるものの走ってる車のアベレージスピードが100km/h以上出てる。トラックは日本のものと比較にならないくらいでかい。映画トランスフォーマーのあれが走ってる(そしてカッコイイ!)。しかし、、、その横を走るのはかなり怖い。道幅は確かに3車線ほどあるのだが、風で煽られるのは間違いない(あとブラック・ベアやグリズリー等サファリパーク状態なのも注意。)
確かにサイクリストならHwyを走りたい気持ちもわからなくもないのだが、安全に楽しく走ることも大事なことだ。私は色々揃っているBunffを宿の拠点にして、Brewsterが運営しているバスでレイクルイーズのSamson Mallまで行くプランを立てた。バイクはネットで見つけたWilson mountain sportsで予約。
日本からのこの手の情報はゼロに等しい、というか無い。しかし、自転車機材の検索ノウハウ?で身につけた「ググる」さえあれば適当に見つけてメールして予約して、、、と海外通販やっている人なら誰でもアクセスできると思う。あとは金と時間を使って現地にどうにかしてたどり着くだけだ。
結果的にSamson Mallを拠点にしたのだが、これが正解で結構体力を残しつつ走れることになる(何と言っても標高が高い)。ほとんど下り基調で30km走って戻ってくるコースレイアウト1Aと呼ばれる(おそらく旧道?)で十分走ることができる。雄大な自然と、日本ではまず見ることの出来ない山並みが永遠と続いている。
わざわざここまできて、左は高速トラック、右はサファリパークのTrans-Canada Hwyを走る必要はないと思う。。。
モレーン湖までの14kmの登りもある。モレーン湖から分岐までの14kmを下って、そのまま左に行くとLake Louiseがある。ここは超観光地でアジア系の人が特に多い印象。結構そのため騒がしい。あと渋滞していて車も停められないから、自転車で行くのは十分アリだろう。
モレーン湖はこんなかんじ。ノコギリ状の切り立った断崖絶壁が綺麗。行くまでの道の方がさらに綺麗。ナショナル・ジオグラフィックにも載ってたのを思い出す。
レイク・ルイーズへ向かう道もこんな感じでめちゃくちゃ綺麗。標高は高くて寒いが、高地トレーニングと割り切って楽しく走ろう。ただ酸素や出力は9割も出ないと割り切っておく。ホント、合成写真かと思うが、目の前で見る景色がいつまでも信じられない・・・と言ったらわかりやすいだろうか。
うっすら山頂付近に残っている氷は氷河の一部。何万年も前、このあたりも氷河に覆われていたが、次第に溶けて今の切り立った山岳地帯を形成している。山を切り開いて道を作ったため、動物も飛び出してくる。Wilson mountain sportsのローガンさんに「ベアスプレーは必要?」と聞いたら、「対処法を覚えておくんだ!」と言われた(( •̀ㅁ•́;)
まず、子グマが居るなら100%親熊が居るから覚悟しろと。そして子グマと親熊の間に入るなと。もしも遭遇したら、観光客の車を止めて車を盾に(ブロック)しながら一緒に平行移動しろと・・・。今年スキーヤーがクーガーに食われてしまったという話も聞いているので少々びびっていた。そして、案の定、モレーン湖に行く途中にブラック・ベアに遭遇(・(ェ)・)目を合わせず、退散。基本的には雑食だが、よほどのことがない限り襲わないらしい。
Trans-Canada Hwyでもたまに車が止まっていて、徐行していくと熊だったり、動物だったりを観光客が撮影している。動物の遭遇率は相当高い。リスは近くまで寄ってくる。しかし、クーガーは出会ったら殺されるらしいので注意らしい・・・。
大自然を感じながら、「スゲー、スゲー・・・」と何回言ったかわからない。ただ、日本では味わえない標高の高さと、森林限界、そして切り立った山々はかならずサイクリストを魅了してくれるだろう。9:00時にスタートして13:50に戻ってくる。17:30に予約していたバスを現地のinformationで変更して14:00にバスに飛び乗りbanffに戻る。
夕食はアルバータ牛の希少部位12oz頂く。Banffからレイク・ルイーズ近辺は自転車での旅が楽しいかも。もしも自転車が好きで、カナダに行く際には参考にして頂けるとうれしいです。明日はカルガリーから25分だけ飛行機に乗ってバンクーバーへ。そこから旅の最終目的地、ウィスラーマウンテンバイクパークへ移動する。
ダイヤモンド社
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