Power2MaxとKeoPowerとPowertapを付けて比較
海外のサイトBikeRadarから面白いパワーメーター比較記事があります。
- Power2Max
- Look Keo Power
- PowerTap
構造の異なるパワーメーターを用いて測定精度を検証しています。
パワーメーターテスト構成
テストマシンはBB30搭載モデルのバイクで行います。後輪はPowerTap SL+を使用し同時に測定を行う環境を揃えました。パワーメーターが影響を受けるであろう温度条件は同一です。測定をするうちにあるパワーメーターは非常に厄介な動きをすることがわかりました。
LookKeoPowerはクランクの長さをセンサーに設定する必要があります。設定幅は
- 170mm
- 172.5mm
- 175mm
- 177.5mm
です。
センサーとコンピュータの組み合わせ
- PowerTap&Edge705
- Power2Max&Jule
- LookKeoPower&CS600X
。
ゼロオフセットとテスト環境の気温
ゼロオフセットの設定は室内で実施しました。室内の気温はおよそ20℃です。実走を行う外の気温は2℃と非常に低いです。ひずみゲージは温度差で誤差が生まれることが知られています。シーズン中で過酷な環境下、格好のテスト環境です。
ライドは4時間30分行います。そして以下の様なデーターが得られました。
PowerTap/Power2Max/LookKeoPower
- 平均出力(w):243/216/216
- 平均ケイデンス(rpm): 87/87/88
- 測定1(w)(登り1):287/264(-8.0%)/266(-7.3%)
- 測定2(w)(登り2):295/272(-7.8%)/285(-3.4%)
- 測定3(w)(登り3):289/257(-11.0%)/273(-5.5%)
- 測定4(w)(登り4):288/260(-9.7%)/268(-6.9%)
- 測定5(w)(テンポ走1):298/270(-9.4%)/271(-9.1%)
- 測定6(w)(テンポ走2):282/258(-8.5%)/259(-8.2%)
- 括弧内はPT比
データーから考察する
3つのパワーメーターはおおめに見て一致して遜色ありません。しかし3つの異常が見られます。
- P2MとLKPが低いと読み取るか、PTが高いと読み取るか。
- P2Mは登りの測定において、LKPとPTよりも低くパワーが表示される
- LKPのペダリングバランスは条件により左右差が結構ある58:42(左きき)
理論値との比較。
お互いを比較しあう方法も1つの手段です。別の手段で、仮想標高モデリングを用い賢く比較します。仮想標高モデリングとは空気抵抗、転がり抵抗、速度、標高差から理論値を求める理論です。
結果グラフは以下のとおりです。
注意点は、風、ブレーキ、位置、道路、標高といった要因から実際の測定と必ずしも一致しません。
3つのパワーメーターで得られたまとめ
結果からわかることはPowerTapとLookKeoPowerのデーターは同様です。Power2Maxはその間の値で揺らぎます。現時点での結果からP2Mの結果は満足の得られるものでは無いことがわかります。
Power2Maxはスタート時のゼロオフセットが-329でした。しかし2時間後に計測すると-262でした。Power2Maxはこの2時間の間初めは40W出力が高い出力をしその後25W低い値を示しています。(Powertap比較)
データーを詳細に見ていきます。Power2Maxは安定した値を示すまで、20分を要します。20分の暖気に関し、韓国のPowertapとPower2Maxを持つユーザもウォーミングアップに要する期間が必要と指摘しています。
このユーザの実験環境は、Power2MaxとPowertapそれぞれ20分同じ気温で放置しました。その後測定を行い、今回の3つのパワーメーターの比較データーと異なる結果が得られています。
Power2Maxでは大きな振り幅生じています。従ってPower2Maxは温度に適応するまで時間がかかる特性があると言えます。例えば、標高の低い所から高い所へ移動する際に同様の問題が発生するということです。
Testing the Power2Max and Look KeO Power pedals
その他:QuarqとPowerTap SL+の比較データー
双方を比較測定すると約5~8W程の差が開いている。
誤差の原因1:PowerTapはハブに内蔵ひずみゲージで計測
誤差の原因2:Quarqはクランクで測定
誤差の原因3:クランク部と、ホイール部の伝達損失
上記の違いによって、「ハブ型のPowerTap」は駆動系損失が少ない事が考えられる
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