いつも写真や応援をして下さる方たちに、心の底からの感謝と走る力を頂いている。決してヘタな走りはせず、一生懸命走り、1秒でも早くゴールに向かう。私が走っている3600秒の時間は実際はもっと短く感じられる。例えセシウム原子時計が3600秒を刻みつけても、私はその時間を正確に体験できていない。
少し視点を変えてみよう。カメラを持つフォトグラファーも「秒」の世界で生きている。冒頭の写真のシャッタースピードは「1/800」だ。秒数にして「0.00125秒」だ。しかし1秒を軸にして「1/125」だったり「1/1250」だったりする。私達が感じている1秒のさらに刻まれた世界をフォトグラファー達はあざやかに映し出す。
今回もKIKUZO氏の写真を使わせて頂いた。
「1/1250」。本当にそこに存在したのかすら危うい瞬間を切り取る。この写真が友人たちに好評で自分のFBアイコンにした。普段は辛くて笑う暇もないが、この日は砂のsectionが楽しくて笑えてきた。療養中の巨匠が順位を毎周回教えてくださるのも楽しい。
上の写真右側にストップウォッチを持った巨匠が居る。来年はその勇姿をもう一度拝みたい(ニョロニョロと共に)。
「1/800」明らかにKIKUZO氏はピントを「狸」に合わせている。確信犯だ。というよりも「要点を抑えて」いる。最終周回C1の最終走者の私(レースには用ナシ)を捉えている。ありがたい話だ。
普段生活しているだけなら、一眼レフのカメラなど向けられることはない。KIKUZO氏の写真がとらえたのは有名なフォトグラファー「辻啓氏」もはや知らぬ人など居ないだろう。もちろん関西シクロクロスを走るシクロクロッサーだ。
その辻啓氏、KIKUZO氏に「前から後ろから」ファインダーを向けられるとはこの上ない喜びだ。今度勇気を出して、お二方に声をかけてみたい。というよりKIKUZO氏が未だに特定できない。今度、D750を持った人を手当たり次第「きくぞーさん!?」と声をかけてみたい。
この日全日本チャンプの竹之内選手が52名の選手のうち32名を周回遅れにした。その最終周回わずか20mほどに迫る時私はギリギリ首の皮一枚命を繋いだ。最後は一人コースを走り、この日誰よりも長く走った。
最後は「いぬ」うちの実家の柴犬によく似ている。私は犬が大好きだ。柴犬は特にかわいい。来年のカレンダーは柴犬カレンダーに決定である。
なお先日行われたCXの模様は、KIKUZO氏のFlickrから見ることが出来る。是非その空気感と、まるで今その場に居るような「1秒の世界」を体験して欲しい。「1秒を稼ぐ」シクロクロッサー、「1秒を操る」フォトグラファー。彼らが生きる時間や形は違えど、1秒の中でそれぞれの技術が試されている。
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