冬でも短パンで走るシクロクロッサーたち

早朝の気温4度。その中で短パンの男が一人居る。常人なら到底理解しがたい事だが、シクロクロスをやる者にとっていたって普通の事である。今日も変態達は短パンで山へ繰り出す。しかし、本当に寒くないのだろうか。本人はこう話す。

寒い、寒すぎる。と。

確かにレースは真冬の雪でも行われる。我々シクロクロッサーはその中でも短パンだ。しかし、練習から短パンとはなかなかの強者である。やはり真冬に泥だらけになって、高圧洗浄機の冷水をぶっかけられて嬉々(喜び、楽しむ様)とする人種はネジが少し緩んでいるのかもしれない。

このシクロクロッサーの平日を見てみよう。夜な夜なカップルで溢れかえる展望台に嗚咽のように息を切らしながらインターバルトレーニングを繰り返す。なんともクレイジーだ。シクロクロッサーは究極の全天候型の競技を要求されるためどんな時も休まない。

そのような環境下の中要求されるのは強靭な精神力だ。もちろん、カップルを横目にもがく事はある種精神鍛錬にも近い。傍迷惑な話かもしれないが、彼らは毎日「パトロール」と称して暗闇の中をもがき合う。

ただ、舗装路を走っていると心肺機能しか強化されない。帰りに行く先は夜景で隠れた麓の河川敷だ。シクロクロッサーに必要なものとしてテクニックがある。特に関西シクロクロスは芝が多い。そんな中我々は広大な夜間訓練場を見つけた。キャンパー、バリア、重い芝と十分な環境である。そして極め付けは「照明」だ。

ここはシクロクロッサーにとって「夜間芝訓練」が出来る夢の場所、桃源郷かもしれない。ただし、桃源郷と異なるのは何度も訪れることができよう。ただし、寒さと短パンを履くもののみに道は開かれる。

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ここでは、直視できないほどのハロゲンライトが闇夜を照らす。ライト無しで走れるこの環境で今度パイロンを置いて簡易コースを作ってみたい。もう関西ではシクロクロスのレースも折り返しに来たが、やはりあと数戦どのようにして戦い抜くのか、そのための道のりは寒くても起き、短パンで出撃する事から始まるのだ。