2022-2023 関西シクロクロス 第10戦 桂川 C1 7位

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Photo@ありひろさん

千秋楽、桂川。

10月から5ヶ月間続いたシクロクロスシーズンも、今日で一段落する。今年はフィジカルの調子もよく、まずまずのパワーを維持しながらシーズンに入れた。前半は体の調子も良かったが、後半は機材トラブルなどが続き思うように走れなかった。

スタートが下手くそ、コーナーが下手くそ、というのを自覚しており改善という改善をしてきたつもりだが、なかなか後半はうまく噛み合わず、最終戦の桂川も不安ではあった。メカトラブルは、正直なところライダーが引き起こしていることには変わりがない。

世界トップレベルの選手から、関クロの選手まで、皆似たようなシマノやSRAMの機材をつかっているものの、扱う方法は千差万別だ。だからこそ、メカトラも多い人もいれば、少ない人もいる。

そういうことを最後の最後まで痛感しつつ、最終戦は気持ちを入れ替えて走った。

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桂川 C1 7位

Photo@マルコマルオさん

試走をすると結構なボコ芝で、かつ砂からコンクリートに一気に路面状況が変わるなど走る足元の地形や、材質が異なるコースだった。難しいセクションはないが、いやなヘアピンが続く箇所や、階段など、状況判断が常に試されるコースだ。

当初、センタースリックのIRC SERAC EDGEを使用していたが、フロントがどこかフワフワした感じでグリップが甘く感じられた。そのため、試走終盤にフロントをノーマルパターンノアIRC SERAC CX に変えて走った。リアはグリップ不要だと思い、直線を考えてIRC SERAC EDGEにした。

Photo@マルコマルオさん

空気圧はフロント1.68bar、リア1.75barから始めたが、ボコ芝の感じとフロントグリップの便りなさから、振動吸収性を優先して最終的には1.62bar、1.72barに落ち着いた。コースは直線でスピードを乗せねばならず、できればスリックタイヤで走りたかった。

しかし、前回スリップダウンをしたことを考えると、コーナーでのタイムロスを考慮しある程度の安心感を優先させた。フロントをSERAC CXにしてもそこまで抵抗が増す感覚はなく、むしろよく転がるタイヤだとすら思える。

しかし、リアにSERAC CXを試してみたが若干重くなりEDGEに戻した。今日はこの組み合わせが一番しっくりして、直線やコーナーともに安定して走れることになる。正直なところ、今年一番タイヤ選定とセッティングで悩んだかもしれない。

コールアップは10番目。フロントからは脱落してしまったが、変に8番目とかだと、端っこになるので2列目の若番が意外とお得。右側を走りたかったが、コースバリケードが内側に入っているのでやや中央寄りに陣取る。

662タグチボスがピットで対応してくださった。Photo@マルコマルオさん

スタートの直線は、まずまずの順位で入る。やっぱり毎年のことだが、後ろから勢いよく来た人が単独落車していた。そのまま折り返し区間に入るが、締まった泥のラインが意外と重かったため、できるだけ舗装路を走るようにした。

この時点で13番手ぐらい。先頭集団とは意外と近いが、今日はオーバーペースにならないようにラップタイムをきれいに揃え、ミスなく、メカトラなく、まず走ることに専念した。

しかし、コーナーなどでは差がわずかながらもつくものの、問題は直線だった。直線は向かい風でパックのほうが絶対に早い。桂川はどこかのタイミングで、脚の合うパックを見つけて列をなして走るほうが早い。

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この日は、大体の上位陣を見つけて集団パックになろうとしていた。1周目、2周目は笛木選手を見つけて走っていた。ただ、調子が悪いらしくいつもの速さは出せないようだった。後ろには、シマノ神谷選手、ダイチャソジャパソ選手、織田選手、の合計5人で脚がある選手だった。

とはいえ、前方にはコッシー選手が居る。2周目の直線でまだ50分近くあるレース展開に頭を悩ませた。集団から1人で抜け出して「追うか」「残るか」どちらかだ。今日の状況なら明らかに一人は不利だ。ただ、ここ数戦自分に負ける走りばかりで、レース後に反省するばかりだった。

であれば、安心確実な集団で走るよりも、自分に勝つために残りの周回をギリギリペースで追い込んで走ることにした。直線が終わかけのときに、笛木選手が前を開けてくれたのでそのまま淡々と踏み続けた。

前にはコッシー選手が居て、徐々に縮まってきている。単独でお互い走っているが、4周目ぐらいに追いついた。とはいえ、コーナーのスピードは明らかにコッシー選手のほうが上手だ。4~5回離されたりしたものの、直線でじわじわ追いつき2周回程を共にした。

コッシー選手とのこの楽しい時間も、今シーズンこれだ最後だと思いながら、噛み締めつつ、絶対に負けないぞという思いで走った。

じゃまにならないように、緩やかに前に出て淡々と踏み続ける。パックになると逆にまずいので、直線でアドバンテージを稼げるようにエアロポジションで踏み倒す。その後は、前に走る川村選手と村田選手に追いつくイメージをして、ペースが乱れがちな単独のラップタイムをなるべく安定させることを心がけた。

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村田選手と川村選手が見えてからは、一旦はタイム差が縮まったように見えたものの、直線2人のパックは早く徐々に離れていく。そして、いよいよ後ろから5~6名の集団が迫ってくる。1人で耐える時間が続く。今日の桂川のコース的にはよろしくない展開だ。

ただ、この日ピットに入ってくださっていた662のタグチボスが秒差を教えてくれる。単独で抜け出してからアドバンテージは25秒まで広がっていた。ただ、あっという間にひっくり返るので気が抜けない。しかし、残り周回で3秒ずつ縮められても逃げ切れる計算だった。

Photo@ありひろさん

とはいえ、ワンミス、ワントラブル、ワンストップであっという間に終わるタイム差だ。緊張感が続く。残り周回2で後方とはかなり離れていたが、よく見るとロードで格上のバルバ寺崎選手が後方集団内にいるではないか・・・。ロードでも絶対に勝てない(汗)

まずいまずい、と思いながらも限界ギリギリで踏み続ける。とにかくバイクを暴れさせないライン、軽いライン、減速しないライン、ミスが少ないライン、を見つけては繰り返す。シケインも着地と同時に乗るようにした。

Photo@ありひろさん

ファイナルラップに入るが、ほとんどライフはゼロ。ただ、最終ラップが一番早くなる傾向がある。集団ならなおさらペースが上がる。ここまで単独不利な自分も、自らペースを上げねばならず、ホンマきつい。

ただ、駐車場側に帰ってくると、妻と娘息子の応援が聞こえる。

シクロクロスのC1で表彰台なんて一生無理だと思っていたけど、今日は年間総合がかかっている。絶対に自分には負けられない。娘を表彰台に乗せたい。

鼻水や、よだれダラダラになりながら直線区間後のコースに入る。メカトラするなよ・・・、と思いながらバイクを丁寧に扱う。リアディレイラーがガタガタいうが、新型12速のアルテグラRD-R8150 Di2に、旧型11速のRD-R8000 GSバネテンションを最大にしたプーリーゲージを取り付けているから暴れは少ない(あたるちゃんから教えてもらった)。

Photo@マルコマルオさん

残り区間で、応援が凄まじい。多分自分が知らない方々も応援してくださっている。とにかくバリアセクションは人だかりがすごい。エントリー数は900名きっかりというから昨年のニセコクラシック(”約”1000人)と変わらない。競技人口考えたらえぐい。

残り直線を踏み倒して、ゴール。結果はなんとか後方集団から抜け出して、村田選手、川村選手に追いつけなかったものの7位フィニッシュだった。

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後半になってここ数レースは、トラブルやミスが続き不調だった。最終戦桂川は、竹内 遼選手や、鈴木 来人選手が参戦し、ただでさえ順位を上げにくいレースだった。スタートは72名でフルラップ完走者は20名だった。わたしは9%でゴールできた。

60分の平均心拍は180bpm、レース後にガーミンさんが「新しいFTPを検出しました!」と教えてくれた。多分、今年のFTPなんだろうけど、限界に近い走りだった。

Photo@ありひろさん

振り返ってみれば、ノーメカトラ、ノーミス(1回だけリア滑った)でラップタイムも後半に失速していったものの、ギリギリのペースだったと思う。何より、これまで自分に負けていた感があったから、どうにかそれを払拭したかった。

最終的には、7位でシングルリザルトを久しぶりに取れた。これを安定して出せるように来シーズンも精進していきたい。

レース後表彰式が行われた。過去最高の年間総合7位だった。C1で7位とか自分的にもマジですごい。褒めてあげたい。というのも、年間総合で回りを見渡すと一番おっさんなのがわたしなのだ。全員年下だ(ドヤァ)

もっと年齢が若かったときよりも、今年は成績が出た年だった。おじさんになっても、コツコツ改善と練習をすれば、ここまで来れるってことがわかった。カテゴリ的にはC1ではなくマスターなんだろうけど、関西シクロクロスでC1を走れる限りC1を走りたい。

それもこれも、いつも素晴らしい大会運営をしてくださる京都車連盟の方々の神運営あってのことだ。そして、コース設営を手伝う様々なチームの方々のご厚意によるものだと思う。

また来年に向けて、練習を重ねていきたい。年々歳を取るし、回復も遅くなってくる。昨日は節々や、筋肉が痛くてたまらなかった。眠りに落ちるときに夢で、フロントタイヤが滑って「ビクッ」として起きたほどだ。

夢に出てくるくらい楽しかった?シクロクロスであるが、今日で一旦一区切りだ。楽しいレースはそれもこれも、一緒にワンシーズン走ってくれたC1ライダーの仲間たちがいてのこと。正直、ひとりやとつまらん。ライバルあってのレース。

また来年、元気な姿で関西シクロクロスを走れることを楽しみにしています。そして、いつも応援してくださる方々、ほんとうにありがとうございました。

1シーズンありがとうございました。また、来年シーズンも楽しみにしています。

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