Ag2rがテストしていたSRAMのワイヤレス電動変速SRAM RED ETAPがリリースされる。電動変速に関してはカンパニョーロ、シマノといった三大コンポーネントメーカーから遅れをとっていた。そこで他社に先駆けて電動をワイヤレス化することにより、電動コンポーネント市場で差別化を図る狙いがある。
現在わかっている重量はSRAM RED ETAPレバーが260g、SRAM RED ETAPリアディレイラーが239g、SRAM RED ETAPフロントディレイラーが187gとなっており、いずれもバッテリー込みだ。ちなみにワイヤレスであるため全てのディレイラーにバッテリーを装着する必要がある。
気になる価格は2700ユーロと日本円にして30万円を超えてしまう可能性がある。ただ、ワイヤレス化というメリットは面倒な配線ケーブルを排除する代わりに、バッテリーを各コンポーネントに搭載する必要がある。当然コンポーネントは軽量化が求められるが、バッテリーも小さくしなくてはならない。そのため、バッテリー駆動時間に不安がいまだ残るのも事実だ。
バッテリー駆動時間は1000kmを想定した60時間となっている。これを長いと取るか、短いと取るかは走り方次第だが、こまめに充電していればなんとか持つバッテリー駆動時間である。また、未だ確実な情報ではないが無線方式はAntとWifiの128bit AESのようだ。お互いがペアリングするため、当然混線は無いだろうが、よくこの小さなコンポーネントに無線を搭載したなと感心する。
おそらくシマノもワイヤレス電動変速の開発を進めていると予測されるが電動ワイヤレス変速ではSRAMに先をこされてしまった。発売は2016年とまだ先ではあるが、革新的なケーブルレスのロードバイクはどのようなメリットをもたらすのかは、まだわからない。
昔では考えられなかったワイヤレス電動変速という機材は、どのように市場とサイクリストに受け入れられて行くのだろうか。いまだ不明な仕様も多いが、今後の実践投入が楽しみな機材である。
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