Wahoo KICKRにの記事を温めていたら、2か月が経過していた。
「機材は相対評価」というのが持論だが、スマートトレーナーはその傾向がさらに顕著だ。実際にスマートトレーナーというものはコモディティー化している。実際に何を選んだら良いのか、どのような違いがあるのかもわからなくなってきている。
そうなると「有名ブランドを選んでおけばいいや」というライダーもいる一方で、「10万円以上も支払うのだから良いものを買いたい」というライダーも出てくる。次に「違いは何か」を考えるようになり、カタログスペックを見比べる。
出力はどれくらい出せるのか、持ち運びは、重量は。ただ、スマートトレーナーで重要なのは数値では表現できない「乗り味」の部分だ。これは文章化、数値化することができない。たいていどのメーカーも文章で「高い実走感を提供」だとか「まるで外を走っているような感覚」というキャッチーな表現をちりばめる。
スマートトレーナーに内蔵されたパワーメーターの精度は測定することができるかもしれないが、使用した際にどれだけリアルな体験ができるかどうかは、自分で試さなければ知ることはできない。
スマートトレーナーという代物はフレームやホイールとよく似ている。だからこそ評価が難しい。そこで、相対評価を実施するためにさまざまなスマートトレーナーを試すことにした。
理由は単純だ。「Wahoo KICKRを評価するために比較する対象を増やす」ということだ。唯一無二のスマートトレーナーなどはこの世に存在しない。相対評価をするためには「ある」ものと「ある」ものが対をなして存在する必要がある。
今回のインプレッションを実施するために、試乗も含めて使用したスマートトレーナーは以下のとおりだ。いずれインプレッションで登場するものもあれば、登場しないものもある。
- Wahoo KICKR(本記事の対象)
- Wahoo KICKR CORE(友人宅にて)
- SARIS H3(先般紹介)
- GROWTAC GT-Roller Q1.1 & GT-eSMART(メイン機材:後日記事公開)
- Tacx Neo(ショップにて)
- Elite Drivo II(友人借用)
- MINOURA SmartTurbo KAGURA(友人借用)
メジャーなスマートトレーナーは使用したと思う。そのうえで最も認知度が高く人気があるのがWahoo KICKRだ。ただ疑問も残る。Wahoo KICKRはショップ店員や既存のユーザーの誰もが言うように本当におすすめできるスマートトレーナーなのだろうか。
今回の記事は、スマートトレーナー市場で最も注目されるWahoo社のKICKRについて詳しく見ていこう。
Wahoo KICKR
Wahoo KICKRは到着後すぐに使用することができる。というのも他のスマートトレーナーと違ってすでにスプロケットが取り付けられているからだ。面倒な準備を必要とせずにすぐさま使用できるメリットは大きい。他のブランドのスマートトレーナーの場合、箱から取り出してまず真っ先に思うのは「スプロケットがない」ということだ。
実際に友人はスマートトレーナーを買ったものの、スプロケットの予備が無く数日間はスマートトレーナーを使用できなかった。「スプロケットは不要だ」とか「スプロケット分安くしてくれ」という人も多いかもしれないが、付属していればしていたでとても助かる。
付属品は以下のとおり。
- KICKR本体
- ACパワーアダプター
- クイックリリーススキュワー
- RPMケイデンスセンサー
- ディスクブレーキ キャリパースペーサー
- 1.8mmスペーサー
- 130mmおよび135mmクイックリリース用ドライブ側アダプター
- 130mmおよび135mmクイックリリース用リバーシブルハブスペーサー
- 12×142および12×148スルーアクスル用ドライブ側アダプター
- スルーアクスル用リバーシブルハブスペーサー
なお、付属するACパワーアダプターのコンセント形状は「3Pプラグ」なので2Pに変換するアダプターが必要になる。私は以下の変換アダプターを使用した。
付属しているスプロケットは標準的な11速用だ。もしも、他のメーカーのスプロケットが必要な場合は変更できる。対応するフリーハブはSRAM、Shimano、Campagnoloをサポートしている。
セットアップ
「本体を持ち上げなくてもいい」
このような一文を書いたとしても、実際にスマートトレーナーを使ったことがなければイメージしにくいはずだ。この表現も相対的な評価なのだが、スマートトレーナーをセットアップする際には「持ち上げ型」と「据え置き型」がある。
たとえばTacx Neoは本体を持ち上げてセッティングする必要がある。一方で、Wahoo KICKRは本体を持ち上げる必要がなく、バイクをスプロケットに引っ掛けるだけでいい。
このセットアップ方法の違いは小さいようで大きい。というのもスマートトレーナーの重量は非常に重く、女性が扱うにはとても重いのだ。一度設置してしまえばなんてことはない。しかし、休日に外に走りに行くことを考えると取り外し、収納面の面倒さはできるだけ無いほうが良い。
その点、Wahoo KICKRのセットアップはよく考えられておりとても簡単なのだ。
Wahoo KICKRの設置アームに設置されているボタンを押して脚を広げる。勝手にアームが動かないようにするセーフティーボタンだ。そして、バイクのホイールサイズに合った設定をする。アームのネジを外して設置すればおしまいだ。
- MTB 29″
- MTB 650b(27.5)
- MTB 26″ & Road 700C
- MTB 24″ & Road 650C
- ROAD 24″
合わせてホイールのアクスルシャフト規格を変更する。変更方法はとても簡単でアタッチメントを取り付けるだけでよい。あまり頻繁に行わない作業であるものの、このように単純化されているため設置時のストレスは少ないと感じた。
- 130/ 135mm QR
- 12 x 142mm
- 12 x 148mm
Wahoo KICKRの背面ハンドルの下には、状態を示すLEDが2つある。赤はANT+接続と制御用、青はBluetoothスマート接続と制御用だ。
負荷の設定は大きく分けて2つだ。KICKRの負荷制御はアプリケーションによって行う。
- ERG(エルグ)モード:特定の出力を設定するモード。たとえば300W固定など。このERGモードは使用するギアやケイデンスに関係なくスマートトレーナーは指定した出力を維持することができる。
- シミュレーションモード:勾配を負荷でシミュレートする。5%や15%といったように重力に引っ張られる坂道を再現する。本モードの使い方は、ギアを変更しながらトレーニングを行える点にある。0〜20%の勾配が再現可能だ。
通信規格は、ANT+、ANT+ FE-C、BLUETOOTHを介した接続が可能だ。
スマートフォンとサイクルコンピューターへ同時または別々に接続できる。ANT+ FE-C接続により、FE-C対応デバイスやアプリケーションからKICKRを操作することも可能だ。
複数のBluetoothに同時に接続することも可能で、最大3つのBluetoothを同時に接続することができる。また、スピード、距離、パワー、ケイデンスを測定
できる。別のセンサーに接続することなく測定できるため、屋内走行のログも取得できる。
フライホイール
さまざまなスマートトレーナーを使用して気づいたことがある。フライホイールの重さがバーチャルライドのフィーリングと反応性に大きな影響を与えているということだ。先般紹介したSARIS H3のフライホイールは9.3kgとスマートトレーナーの中でも特に重かった。
Wahoo KICKRは約7.3kgのフライホイールを搭載している。この重量は慣性に影響を与える。ディープホイールのように慣性の大きいものは回り続けようとする。それと同じく重量が重いものは(重量の分布も影響を与えるものの)よく回り続ける。
フライホイールの各社重量は以下のとおり。
- SARIS H3:9.3kg
- Wahoo KICKR:7.3kg
- ELITE DRIVO 2:6kg
- TACX NEO 2:参考仮想重量125kg
重ければ重いほど、大きな慣性を生み出し走行感が増すとされている。この自然界の法則はあながち間違えてはおらず、実際に回転させた際のライドフィールはやはりSARIS H3が秀でている。ただ、冒頭から記している「相対評価」としての違いであって、Wahoo KICKRのライドフィールも非常に高い。
この「ライドフィール」という言葉をもう少し丁寧に表現してみたい。一言で片付けられてしまう便利な言葉ゆえ、一方で曖昧な表現でもある。
スマートトレーナーで表現する「ライドフィール」とは、「仮想世界の速度と斜度の変化を、ペダリングの重みの変化としてどれだけ自然に表現できているかどうか」ということだ。
再現しなくてはならないのは、速度に対してペダルが重くなったり軽くなったりすることで、さらには斜度の変化でペダリングに変化を何かしらの方法で再現しなくてはならない。坂道で軽くなるわけがないし、下りで重くなったりしない。
その上でフライホイールがスマートトレーナーにどのような影響を与えるのかを考える。まずは漕ぎ出しだが、当然重いものを回転させるほうが初動負荷が高い。どのスマートトレーナーも手でスプロケットを回転させることはほぼ不可能で、脚でペダルを回さねば全く動かないほどだ。
回転が発生してからの滑らかさはどのメーカーも違いがあまり見ることができない。ただ、ZWIFTで下り坂に入ったときのフリー状態では若干の差がある。重いフライホイールは減衰スピードが相対的に遅い。登り返しに入ったときのかかりの良さは以外にも重いフライホイールのほうが楽に感じられる。
スプリントでは違いはない。むしろ、スマートトレーナーの反応速度のほうが重要だがどのメーカーも差異はほとんどない。Wahoo KICKRだからといって格段にバーチャルライドの再現性が高まるわけではなく、実際には顕著な違いはない。
驚異の静音性
負荷の再現性については、各社大きな違いは無い。ただ、それ以外の要素を確認すると大きな違いがある。重要な静音性については、Wahoo KICKRはものすごく静かだ。SARIS H3も非常に静かなのだが「2db」の差はとても大きい。
実際使ってみるとかなり違う。人間の耳というのは非常に敏感なもので、ほんのわずかな違いであるが比べると顕著な差を感じてしまう。
とはいえ、耳をすまして聞けばほとんどチェーンの干渉音であってローラー本体からの音は皆無と言っていいほどだ。多くのズイフターたちはヘッドセットをつけていたり、ワイヤレスイヤホンを着けてプレイしているから静音性はあまり関係ないかもしれない。
スマートトレーナーの音を問題としているのは、実際プレイしている本人ではない。近隣住民や家族への配慮ということになる。騒音を発生させている本人よりも、騒音を受けている第三者のほうが耐え難い苦痛なのだ。
マンションやアパートで問題なのは音よりも低周波だ。SARIS H3の際も記したが、ギターを掻き鳴らす音よりも、ビートが利いた重低音のほうがお隣の部屋に響く。Wahoo KICKRは気になる振動音や共振音は発生しない。頑丈で重量がある本体がゆえの静粛性能だ。
現代のスマートトレーナーはどれも騒音問題をクリアしている。Wahoo KICKRも同様に静粛性を期待していい。過去にさまざまな固定ローラーを使用してきたが、スプロケットに直接マウントするダイレクトドライブ式では噓のように騒音がなくなる。
KICKRとKICKR COREの違い
Wahooは良い製品を生み出している。そのうえであえて改善してほしい点がある。それは製品の名前だ。違いがよくわからない。スマートトレーナーの上位モデルと下位モデルがすぐにはわからない。あとはサイクルコンピューターも同様でどれが上位モデルなのか下位モデルなのかよくわからない。
たとえばGARMINであればモデルナンバーが大きいものが上位機種だ。逆に謎なのがTACXで「T2850」が上位グレードで「T2980」が下位グレードだ。
さらに謎のは製品名が「NEO 2 Smart (T2850) 」が上位グレードで「FLUX 2 Smart (T2980) 」が中堅グレード、さらに下位モデルは「FLUX S Smart (T2900S)」と、製品の方向性が違うということは理解できるが、ユーザーが理解できないモデル名はなんの意味もない。
Wahooも同じように「KICKR」と「KICKR CORE」がある。当初、「KICKR CORE」が上位グレードだと思っていた。正確には「KICKR」いわゆる無印が上位グレードだ。日本市場向けに「KICKR ULTEMATE」や「KICKR GOLD」といったような名前をつけないとユーザーは理解できない。
その上で上位モデルのKICKRとミドルグレードのKICKR COREの違いは以下のとおり。
モデル名 | WAHOO KICKR | WAHOO KICKR CORE |
価格 | ¥152,550 | ¥113,000 |
駆動方式 | ダイレクトドライブ | ダイレクトドライブ |
脚の折りたたみ | できる | できない |
スプロケット | 付属 | 別途購入 |
フライホイール重量 | 7.25KG | 5.44 KG |
最大ワット | 2,200W | 1,800W |
再現できる最大勾配 | 20% | 16% |
温度補正 | できる | はい |
パワー測定精度 | +/- 2% | +/- 2% |
CLIMBやHEADWINDの連携 | 可能 | 可能 |
ANT + FE-C | はい | はい |
ANT + POWER | はい | はい |
BLUETOOTH SMART POWER | はい | はい |
ケイデンスデータ送信 | 可能 | 可能 |
簡単に言うと、「できるだけ安く」「スプロケット不要」「設置しっぱなし」「1800W以上は不要」「20%以上の登りは不要」であれば「KICKR CORE」を選べばいい。無印のKICKRを選ぶのであれば、逆を考えればいい。
KICKR無印が必要な人は「スプロケット必要」「コンパクトに片付けたい」「1800W以上出す」「20%以上の登りを再現する必要がある」以上だ。この違いに対して約40,000円の差額を出す価値を感じたのならばKICKRだ。これらを一つの指針としてWahooのスマートトレーナーを選んでほしい。
収納
比較表でも示したとおりKICKR無印は折りたたむことができる。意外なほどコンパクトだ。これまでのローラーは何だったのかと思うほどコンパクトに折り畳める。我が家ではローラーを片付ける必要があるため、このコンパクトさに投資する価値はあると判断した。
また、KICKRとKICKR COREは本体の構造にも違いがある。収納が「できる」「できない」の違いは、本体を移動するための仕組みにも違いがあるのだ。KICKR無印には本体を持って移動するためのハンドルが取り付けられている。
対してKICKR COREには移動を考慮していないためハンドルが付いていない。実際にこの構造の違いは大きく、先程の「スペックだけ見たらCOREでええやん」という安直な考えを改めさせてくれる。友人宅のKICKR COREは据え置きだったが本体を移動する際に苦労すると感じた。
確かにカタログスペック上の違いは4万円の差に悩むが、実際に作りとして製品としてみると妥当な差額である。スペックに現れない利便性の部分や作り込み、収納性という違いに目を向けてみれば妥当、むしろ利便性を考えているのであれば投資すべき違いである。
ZWIFT
「勝てるスマートトレーナーか」
そんな議論があるが、実走感の再現性が高いトレーナーであるかのほうが重要であると考えている。というのもZWIFTのレースに勝つだけであれば固定負荷のローラーを使ってパワーメーターのAnt出力を直接PCやタブレットに読み込ませたほうがよっぽど楽だ。
ありとあらゆるスマートトレーナーを使ってZWIFTをプレイした結論を書いておきたい。実際にZWIFTでレースを走るとなると、スマートトレーナーのように負荷が変わる装置というのは不利なのだ。残念ながら、事実である。
ではスマートトレーナーという新しいデバイスはなんのために存在しているのか。単純に楽しむためだ。バーチャルの世界と現実世界を結びつけるために存在しているのがスマートトレーナーだ。仮想空間に没頭できるように、状況が刻々と変化する道を走っているかのように再現する。
「実走感」と「ゲーム攻略」は分けて考えるべき話題だ。そう考えていけばおのずとWahoo KICKRは仮想空間と現実世界をつなぐためのデバイスということになる。別の記事で紹介予定だがWahoo CLIMBとKICKRを併用することでライダーはバーチャルの世界により一層引き込まれることになる。
Wahoo KICKRは単体では他のスマートトレーナーと大きな違いを産まないが、CLIMBとHEADWINDが合わさることによってまったく別次元の体験をライダーに提供してくれる。Wahooが提供する体験は他のスマートトレーナーではなし得ない次元なのだ。
結局のところ、Wahoo KICKRというスマートトレーナーはCLIMBとHEADWINDと組み合わさることで生きてくる。まるでトライアスロンのように3種目が組み合わさって1つの競技とみなされるように、Wahoo KICKRはCLIMBとHEADWINDが組み合わさり初めて1つの完成したスマートトレーナーとなる。
スマートトレーナー単体の体験は負荷の変動だけだ。それ以外に斜度や風といった自然条件を追加する。それは「仮想」ではなく、Wahooのテクノロジーが現実世界に生み出した「現実」だ。Wahooのテクノロジーは重力以外のあらゆる条件を現実世界に再現する。
Wahoo KICKRを用いることでZWIFTの体験はまた別の次元に到達する。いままで退屈だったインドアトレーニングは、アトラクション的な要素が追加されより楽しむものに変化した。ZWIFTはレースだけ、勝負だけがすべてではない。
世界中のライダーとバーチャルワールドを走ることを楽しむ。「楽しむ」という条件に限れば、Wahooのシステムに太刀打ちできるメーカーはとても少ない。
Wahoo 2つの武器
ここまで紹介してきたとおり、Wahooには2つの強力な武器がある。
「HEADWIND」と「CLIMB」だ。この2つの強力な製品の登場によってWahooはスマートトレーナー界で大きな影響力を持つことになった。バーチャルライドの黎明期は、仮想空間の勾配とスピードによって負荷の変化だけを提供するだけだった。
WahooのHEADWINDとCLIMBが革命的だったのは、現実世界にスピードの変化による「風」と、勾配の変化による「斜度」を再現したことだ。そして、Wahooが賢いのは製品の連携を囲い込んだことだ。Wahooのスマートトレーナーとだけ連携する(HEADWINDは単体で使用可能)という囲い込みをしたのだ。
コモディティー化するスマートトレーナー市場において、Wahooの戦略は非常にうまく作用している。スマートトレーナーを選ぶ際にどれを比較しても同じように見える。細かい違いはあれど皆が皆、目を皿にしてスペックを確認するわけではない。
「いつか勾配の変化も楽しみたい」、「先を見越して拡張性を」、「それならWahooだ」そう考えるようになる。CLIMBと連携するためには、初めからWahooのスマートトレーナーを買う必要がある。
TACXやSARISと悩むが、後々を考えてWahooのスマートトレーナーを選ぶ。
このように考えているライダーは非常に多い。Wahooは玉石混交のスマートトレーナー界において、他社とは明らかに違うわかりやすい違いを「連携できるか否か」で示した。
SARISにはライダーごと揺らす大掛かりなシステムがあるが接地面積が少々大きい。
スマートトレーナー自体の違いは各社ほとんど無い。ただWahooには「仮想体験の拡張性」という武器がある。これはユーザーにとってもメリットである一方で、他のスマートトレーナーブランドにしてみると太刀打ちしにくい。
ただ、実は話はそう簡単ではない。次回の記事で紹介予定だがWahooに唯一立ち向かえるのは日本のグロータックだ。この戦いの行方は別の記事として紹介する予定だ。そして、CLIMBのレビューも後日公開する予定だ。
まとめ:最高レベルの仮想体験を
Wahoo KICKRはスマートトレーナーとして単体で捉えると、他社のスマートトレーナーと大きく性能が秀でているわけではない。むしろ価格面で考えると競合他社よりも高価だ。また、国内外の価格差も非常に少ない点は良いが15万超えとなると非常に悩ましい。
ただ、Wahoo KICKRにはCLIMB という強い武器がある。連携することによってバーチャルライドの体験の質が向上することは間違いない。一つの提案だが、拡張性を考えるのであれば、KICKR COREを購入して価格を抑え、差額をCLIMBに投資するほうが良いだろう。
KICKRの収納性、利便性は無くなってしまうが本質はバーチャルライドを楽しむことにある。Wahoo KICKRと同じ性能で安い製品は確かにあるが、体験の質を向上させたいライダーにはWahoo KICKRやKICKR COREが良い選択になるだろう。
- 寸法(レッグを開いた状態):50.8cm(長さ)x 71.1cm(幅)x 43.2cm(高さ)
- 寸法(レッグを閉じた状態):50.8cm(長さ)x 22.9cm(幅)x 43.2cm(高さ)
- 重量(箱から出した状態):21.3kg
- リアホイールのサイズ:24″ RD / 24″ MTB / 650c RD / 26″ MTB / 700c RD / 650b MTB / 29″ MTB
- ハブの種類:130/135mm QR、12x142mmおよび12x148mm スルーアクスル – アダプター付属
- ドライブトレイン:そのまますぐに使用可能:11速カセット(11-28レシオ)
新しいカセットの購入/取り付けが必要:8/9/10スピード SRAM/Shimano - KICKR CLIMB対応: はい
- KICKR HEADWIND対応: はい
- フロントホイールブロック:不要
- 抵抗の種類:電磁式
- 精度:+ / – 2%
- ワイヤレスソリューションのアップデート:はい
- 他社製パワーメーターのサポート:はい
- 接続性:ANT+、ANT+ FE-C、Bluetooth
- デバイス:iOS、Android、PC(Mac、Windows)
- ユーザーの最大体重:113.4kg
- 電源の必要条件:100-240V~1.5A 50-60 Hz
- フライホール重量:7.3kg
- 最大シミュレーショングレード:20%
- 最大パワー出力:2200W
インターテック「Wahoo KICKR Smart Bike Trainer」