伝説のホイール、カンパニョーロハイペロンホイールが現代に蘇った。初代ハイペロンは、カーボンハブとリムをすべてイタリアのヴィチェンツァで製造したカンパニョーロ初のホイールだった。当時のチューブラーバージョンは19mmと21mmという非常に低いリムハイトで、前後セットは1,220gという軽さだった。
現代のバイクに合うように刷新したハイペロンは、37mmリムハイトでわずか1,160g(TU)と1,240g(TL)だ。高性能、超軽量、チューブレス対応のホイールセットながら軽量にしあがっている。カンパニョーロ曰く、ハイペロンは軽さ、反応性、乗りやすさのバランスを完璧に取った「性能のマジックレシオ」のホイールだという。
ハイペロンウルトラは、カンパニョーロ独自のH.U.L.C.(ハンドメイド・ウルトラライト・カーボン)技術を使用して作られている。H.U.L.C.技術とは、カーボンリムの製造に使用される技術で、リムの寸法最適化、カーボンファイバーと樹脂の比率を確保し、剛性と抵抗力の向上に寄与している。
37mmは敏捷性を促進するデザインに最適なプロファイルの高さであり、速く楽に登れるように、素早く反応の良い速度変化を可能にするという。
リム内幅は21mm、外側は27mmだ。最大限の剛性向上とさらなる軽量化を実現している。リアリムは、フリーホイールとブレーキディスクの間のテンションをバランスさせるため、カンパニョーロらしい非対称になっている。
フロントホイールは、ディスク側に14本、反対側に7本の21スポークレイアウトを選択した。高品質なCULTベアリングの使用により、最高の効率、耐久性、スムーズさを備えている。CULTベアリングは、セラミック・アルティメット・レベル・テクノロジーの略で、他のベアリングよりも性能が高いことで知られている。
CULTベアリングの優れた性能の理由は、ハイブリッド構造における高級材料の使用にある。最適な真円度と硬度を持つセラミックボールが、耐摩耗性の高いステンレススチール製の軌道面上のポリマーケージ内で回転する。効率と軸受寿命を最大限に高めることができ、保守も定期的な洗浄と合成油による軽い潤滑だけで済む。
ハイペロンウルトラハブは、スポークの弾性変形を避けるために作られたHead-2-Bayシステムを搭載している。スポークヘッドとハブの間の高精度なカップリングは、荷重管理を最適化し、地面への正しい力の伝達を確実にする。
スポークヘッドは完全な円形ではなく、より優れた結合を可能にするため、わずかな遊びを持たせている。これにより、スプリント時などに生じる瞬間的なスポークのテンションを逃がす微小な動きをする。
スポークニップルは、MoMag(Mounting Magnete)製法でリムに挿入されている。ニップルはバルブホールからリムに挿入され、磁石によってリムへの取り付けポイントに「誘導」される。このシンプルで巧妙なプロセスのおかげで、アッパーデッキに穴がなく、従来のナットで締め付けるスポークを持つホイールに仕上げている。
これら、最高の素材で作られたハイペロンウルトラホイールは、カンパニョーロ・ラグジュアリー(C-LUX)鏡面仕上げが際立っている。これはカーボンに薄い樹脂層を塗布することで、カーボンを摩耗や衝撃から保護しながら、光沢のある仕上げを実現している。
フリーボディは赤色で区別されている。N3W Lightはさらに軽量で、すべてアルミニウムで作られている。実際、N3Wのボディは余分な材料を取り除くために機械加工が施されている。わずか数グラムの節約にとどまるが、カンパニョーロはハイペロンウルトラのために、可能な限り軽量化をつきつめている。
ハイペロンウルトラは、「性能のマジックレシオ」を実現し、軽さ、ハンドリング、反応性という3つの要素のバランスをとりながら、最大の敏捷性と最高のパフォーマンスを保証するホイールだ。
- 重量:2way-fit:1240g、TU:1160g
- リムハイト:37 mm
- リム内幅:21mm
- 外幅:27mm
- フロントハブアクスル:12 x 100 mm
- リアハブアクスル:12 x 142 mm
- スポーク:フロント21、リア24
- ニップル:アルミニウム合金、セルフロック式、内部Aero Mo-Mag™ システム
- リム素材:航空宇宙グレードのカーボンファイバー
- タイヤ適合性:2WF、チューブラー
- 体重制限:115kg(ライダー+バイク)
- ブレーキシステム:AFSディスク
- ベアリング:CULTセラミック
- RLボディ対応:N3W LIGHT、XDR、HG11