インドアトレーニング用ファン CYCPLUS F1 レビュー Wahoo HEAD WINDと比較検証!

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CYCPLUS F1をWahoo HEAD WINDを比較検証した

インドアトレーニングを行う際、ライダーの冷却は死活問題だ。トレーニングの質やパフォーマンスにもろに影響を与える。体に風をあてて冷却をしなければ、思うようなトレーニングを行うことは難しい。

トレーニング用のファンは、ナカトミ、アイリスオーヤマ、コーナンなど3台の工業用扇風機やWAHOO HEAD WINDをこれまで試してきた。インドアサイクリング用ファンはWAHOOの独壇場だったが、電動ポンプで有名なCYCPLUSからインドアサイクリング用のファンが登場した。

CYCPLUS F1は最大50km/hの風速、無段階調節、専用リモコンなどWAHOO HEAD WINDを研究し、弱点を全て潰してきた製品だ。今回のレビューではCYCPLUS F1をためした。競合機種のWAHOO HEAD WINDも用意し、風速センサーを用いてテストを行った。

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風速テスト

風速センサーを使用してファンの風速を測定した。

風速センサーを用いて、CYCPLUS F1とWAHOO HEAD WINDの風速を検証した。風速を測定する位置は、ファン排出口付近とライダーの上半身付近の2か所で行った。

2か所で計測を行った理由は、風の進み具合を確認する狙いがある。扇風機とサーキュレーターで風の特性が違うように、排出口でいくら風速が速くとも遠くに風が届くとは限らない。

排出口からライダーの距離の測定は、ボッシュのレーザースケールを用いた。風速センサーは三脚に固定して、それぞれのファンから風を垂直に受けるように調整した。

結果は以下の通り。

排出口に直接設置:距離0m

  • WAHOO HEAD WIND:42.84km/h (11.9 m/s)
  • CYCPLUS F1:43.56 km/h (12.1 m/s)

ライダーの胸付近に設置:距離1.1m

  • WAHOO HEAD WIND:24.12km/h (6.7m/s)
  • CYCPLUS F1:25.92km/h (7.2m/s)

ライダーの胸付近距離1.1mから真横に30cm移動した位置。

  • WAHOO HEAD WIND:23.04km/h (6.4m/s)
  • CYCPLUS F1:24.84km/h (6.9m/s)

WAHOOのHEAD WINDよりもCYCPLUS F1のほうが、排出口とライダー付近どちらも風速が速い結果だった。CYCPLUS F1の公表最大風速は50km/hと謳っているが、実際には43.56km/hと約13%風速が遅い結果だった。

双方のファンの風速差は小さいが、実際に使用するとCYCPLUS F1の風のほうが強いことが体感ではっきりとわかる。風が及ぶ範囲はWAHOO HEAD WINDのやや広い結果だった。

次章からは、CYCPLUS F1の仕様について紹介してく。

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BLDCモーター搭載

image: CYCPLUS

CYCPLUS F1はプロフェッショナルBLDCモータを搭載している。何がプロフェッショナルなのかは不明だが、BLDCモーターは効率が高く、多様な制御ができ、かつ長寿命なモーターだ。連続使用する製品に採用されている。BLはブラシレスの略だ。

洗濯機、エアコン室外機、ハードディスクの回転部分にもBLDCモーターが使われているが、省電力かつ高効率に富んだモーターであるため扇風機にも採用されるようになった。

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5つのスピードモード

image: CYCPLUS

CYCPLUS F1は5つの風速モードがある。センサーの様々な条件に応じて自動的に風速を調整してくれる。

  • 速度:速度に応じてファンの回転数を自動調整
  • 心拍数:心拍数に応じてファン速度を自動調整(初期値と最大値を設定)
  • パワー:ワークアウトのパワーに基づいてファンスピードを自動調整(初期値と最大値を設定)
  • マニュアル:本体スイッチやリモコンを接続しファンスピードを手動で調整
  • スマートモード:複数のセンサーデータからリアルタイム調整

特におすすめなのはスマートモードだ。スマートモードは、スピードセンサー、心拍センサー、パワーセンサーの各センサーを接続して、ファンがリアルタイムにデータを読み取り最適な風速を調整する。

マニュアルモード以外は、スピードセンサー、心拍計、パワーメーター、サイクリングトレーナーなどの機器との接続が必要だ。

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2通りの設置方法

サイクリング用ファンにとって、設置方法はとても重要だ。CYCPLUS F1は高さ調節可能なスタンド、地面に置く台座の2通りの設置方法がある。家庭用の扇風機とは異なり首振りや角度調整ができないため、本体を直接動かして角度や高さを調整する必要がある。

スリットにスライドさせることで無段階の角度調整が可能。

CYCPLUS F1が優れているのは風向きの調整方法にある。地面に置いた場合の角度調整は無段階だ。

スタンドのポール台座凸がスライド部分凹に入り込む。

アナログ的な構造ながら、スタンドの脚が刺さる突起部分が、台座のスリットでスライドするアイデアに富んだ構造になっている。角度は0~60°の間で調整できる。

スタンドは950mm~1450mmで高さ調節が可能だ。角度や風向きを前方または上方から自由に調整できる。

Wahoo HEAD WINDは角度調整ができなかった。

本体の調整方法について、ここまで強く書いているのには理由がある。WAHOOのHEAD WINDは一旦置いてしまうと風向きの調整ができなかった。強い風は出ているものの、角度調整ができないため、前脚に本を重ねて角度や高さの調整をしていた。

CYCPLUS F1は「角度」「高さ」の調整が非常にしやすい設計になっている。

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デュアルノイズリダクション

ファンの音はどうしても大きくなりがちだ。CYCPLUS F1は騒音対策も考えられいる。騒音が小さいBLDCモーターと合わせて、空気の出入り口のブレード形状を最適化している。その結果、風による振動が少ない静かな動作を実現している。

ファンから1m離れた付近での動作音は以下の通り。

  • CYCPLUS F1:45db
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手間いらずのオートメモリー

ありがたいのはオートメモリー機能だ。CYCPLUS F1は設定を記憶し電源OFFからの起動後も前回の設定をロードしてくれる。

例えば電源を切っても前回の風量設定などがそのままセーブされる。次回起動したときも、前回の設定から動作するのだ。私は常に風速を最大で使用しているのだが、毎回起動するたびに最大風速からスタートしてくれる。

実は、WAHOO HEAD WINDは電源を落とすと、初期状態にリセットされていた。毎回トレーニングを始める度に、ボタンを数回連打して最大にする無駄な作業が必要だった。

CYCPLUS F1に替えてからは、電源を入れるとすぐに前回の設定が読み込まれるためすぐさま最大風速になる。毎回設定をする必要が無く、時短にもなるので重宝している。

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掃除がかんたん

ファンと名の付くものは、ホコリなどを吸い込んで徐々に汚れてくる。換気扇や扇風機を見れば一目瞭然だろう。残念ながらサイクリング用ファンも同じだ。使えば使うほど汚れてくる。

CYCPLUS F1は取り外し可能なグリルを開けるとファンを掃除することが可能になる。掃除のことまで考えられたファンはCYCPLUS F1だけだろう。

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WAHOO HEAD WIND vs CYCPLUS F1

  CYCPLUS F1 Wahoo HEAD WIND
最大風速(実測値)0m 43.56 km/h (12.1 m/s) 42.84km/h (11.9 m/s)

ライダーの胸付近風速

25.92km/h (7.2m/s) 24.12km/h (6.7m/s)
角度調整 無段階 なし
スタンド あり なし
電源ケーブル 取り外し可 取り外し不可
価格 34,000円 52,800円
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唯一のデメリットは?

CYCPLUS F1の唯一のデメリットは、スマホを使って遠隔で電源を入れられないことだ。

WAHOO HEAD WINDはスマホから電源を入れられたがF1はこれができない。ローラーを回した後、ファンをつけ忘れてしまうことが多々あるが、ローラーから降りずに電源を入れられるWAHOO HEAD WINDは便利だった。

CYCPLUS F1は遠隔で風速の操作ができるものの、電源ONをスマホから行うことができない。次回のアップデートで追加してほしい機能だ。

代わりに付属のリモコンのボタンを2秒間長押しすることで、ファンをオン/オフできる。事前に電源を入れるのを忘れた場合に備えて、走行中に簡単に電源を入れられる。リモコンは自転車のハンドルバーに取り付けることをお勧めする。

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インドアサイクリングファンの決定版

風速、騒音、小型、高さ角度調整などWAHOO HEAD WINDを徹底解析して、弱点を潰しに潰したのがCYCPLUS F1だ。インドアサイクリング用のファンとしてはダントツに優れた製品だといっていい。

筆者はこれまでナカトミ、コーナン、アイリスオーヤマと3台の工業用扇風機を使ってきたが、大きい割には風が広範囲に広がり風速はそこまで強くなかった。WAHOO HEAD WINDが登場してからはこれ1台になった。ただ、角度調整の自由度が低く本を積み上げて調整していた

丸くて圧迫感もない。

CYCPLUS F1はどうだろう。

アナログながら無段階の角度調整、伸縮性スタンドで高さも調整でき、専用のリモコンが付属しているため別途スマホを用意する必要がない。前回の設定をセーブしてくれるメモリー機能も、毎日同じ設定で使う方は重宝するだろう。

そしてなんといって場所を取らない。工業用扇風機を使っていた時代は場所を取って困っていたが、CYCPLUS F1はとにかく小さい。WAHOO HEAD WINDと比べても明らかに小さい。それでいて風速も速いのだから、非の打ち所がない。

CYCPLUS F1はインドアサイクリング用ファンの決定版と言っていいだろう。

これからインドア用ファンの購入を予定している方や、工業用扇風機からの買い替えを考えている方、WAHOO HEAD WINDの調整の不便さを感じている方はぜひ候補に入れてみてほしい。CYCPLUS F1は強力な風を操り、サイクリストに快適性をもたらす数少ないファンに仕上がっている。

現在45日のプレセール中で価格は34,000円、クーポンコード「cycF1off」を使用するとさらに5%OFFになる。45日後以降は値上がりする予定とのこと。

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