精度SRM級!CYCPLUS T3 フルスペックのスマートトレーナー インプレッション!

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9.3 TOTAL SCORE

CYCPLUS T3 スマートトレーナー

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CYCPLUS T3は、最高の後出しジャンケンをかましたスマートトレーナーだ。SRM級の高精度なパワー計測、高い静粛性、実走感の高さなど全方位に死角がない。自己発電で電源不要。省スペース設計でMacbook Air 13.3とほぼ同じサイズ。スプロケ、ANT受信機、防振マットが付属しスマートトレーナーとして素晴らしい価値がある。


測定精度 10
静音性 10
安定性 9
抵抗性能 10
実装感 8
省スペース性 9
設置のしやすさ 9
価格 9
PROS
  • 信頼性の高いパワー測定
  • 自己発電できる
  • 素早く反応する優れたERGモード
  • 省スペース設計
  • とても静か
CONS
  • イーサーネット接続がない
  • 傾き(ゆれ)機能がない
  • まだ知名度が低い
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測定精度はSRM級!

さっそく、パワーの測定精度について確認していこう。このデータを最も知りたいという人が多いのではないだろうか。私もそのひとりで、CYCPLUS T3の情報がネットに全く無かったため正直なところ不安だった。

測定精度の検証は、SRMにASSIOMAを取り付けCYCPLUS T3のパワー計測を行った。計測時間は28分52秒で、ダッシュや一定走行など複合的な負荷をかけている。解析にはDC RAINMAKERのパワーデータアナライザーを契約し、それぞれのfitファイルを読み込ませた。

全体の結果は以下の通りだ。

  平均パワー NP 最大パワー 平均ケイデンス
ASSIOMA.fit 207.76 w 218.77 w 686 w 86.10 rpm
SRM.fit 206.67 w 217.84 w 678 w 86.14 rpm
CYCPLUS_T3.fit 207.12 w 218.10 w 678 w 86.09 rpm

検証で使用したパワーメータのSRMとASSIOMAは、高精度なパワー計測を行うことで知られている。実績も十分だ。今回の実験の本題ではないが、ASSIOMAは相変わらずの高精度パワーメータであることが確認できた。

T3はちょうどSRMとASSIOMAの間に位置する結果であり、どちらかといえばSRMに近しい値を示している。CYCPLUS T3とSRMおよびASSIOMAの測定誤差は以下の通りだ。

  SRM平均PW SRM NP ASSIOMA平均PW ASSIOMA NP
CYCPLUS T3 0.21% 0.12% -0.3% -0.3%

概ね±0.3%以内に収まっている。結果からもわかるように、T3はSRMに近くやや低めに、ASSIOMAよりもわずかに上振れする計測結果だ。T3はSRMとASSIOMAちょうど間に位置している。どちらにせよ、T3は非常に高い精度でパワー計測を実行している。

平均値を扱う際に注意するポイントがある。3つのパワーメータで出力されたデータが、たとえバラついた値であったとしても、母数が多ければ多いほど、平均を取るとそれぞれの値は近づいていく。

単純な数字のマジックで、「それぞれのパワーメータの値は近い」と間違えやすい部分だ。

この事実は、多くのパワーメーターの解析でも同様であり、似たような結果をこれまでみてきた。そこで、データのポイントの粒度を変えて無作為に抽出し、長さの異なる時間データーを比較検証した。

SRMとT3における、無作為に選んだある時間あたりのパワーメーターのデータは以下の通り。

  SRM T3 誤差%
12 sec 512.42 512.67 0.05
25 sec 367.6 369.6 0.54
33 sec 324.76 326.27 0.46
60 sec 281.57 281.08 -0.17
2min 28sec 256.55 255.67 -0.34
4min 12sec 244.38 243.75 -0.26
8min 45sec 226.12 226.29 0.08
16min 30sec 217.66 217.72 0.03
21min 0sec 216.14 215.22 -0.43

ASSIOMAとT3における、ある時間あたりのパワーメーターのデータは以下の通り。

  ASSIOMA T3 誤差%
12 sec 517 512.67 -0.84
25 sec 375.16 369.6 -1.48
33 sec 330.79 326.27 -1.37
60 sec 280.42 281.08 0.24
2min 28sec 256.66 255.67 -0.39
4min 12sec 244.25 243.75 -0.20
8min 45sec 226.07 226.29 0.10
16min 30sec 217.96 217.72 -0.11
21min 0sec 215.64 215.22 -0.19

SRMとT3のデータを比較すると、おおむね±0.46以内の誤差にとどまっている。パワーの大小、時間の短長を問わず全体的にSRMとT3は近い値を示している。

ASSIOMAとT3のデータを比較すると、パワーが大きいほど誤差も広がる傾向にある。これらの傾向は、SRMとASSIOMAのデータの「どちらが正しいとするか」で見え方が変わってくる。

T3の測定精度の検証とずれるが、参考までにSRMとASSIOMAの誤差は以下の通りだ。

  SRM ASSIOMA 誤差%
12 sec 512.42 517 0.89
25 sec 367.6 375.16 2.06
33 sec 324.76 330.79 1.86
60 sec 281.57 280.42 -0.41
2min 28sec 256.55 256.66 0.04
4min 12sec 244.38 244.25 -0.05
8min 45sec 226.12 226.07 -0.02
16min 30sec 217.66 217.96 0.14
21min 0sec 216.14 215.64 -0.23

SRMとASSIOMAを比較すると、パワーが大きいデータと、時間が短いデータほど誤差が広がる傾向にある。一方で、SRMとT3は先程のデータではこの傾向は見られない。したがって、SRMを正とするならば、ASSIOMAがずれている。一方で、ASSIOMAを正とするならば、SRMやT3がずれている、という見方もできる。

このあたりが、「パワーメーターは宗教」たる所以で、最後は何を信じるかはあなた次第という話になる。そもそも、パワーメーターという「測定器」と「測定器」を比べること自体ナンセンスで、違和感を感じる方がいるかもしれない。

とはいえ、サイクリストはこの手の結果に興味があると思うので掲載した。

話が脱線したが、測定精度の結論としてはT3はSRM並の精度を備えており、非常に高精度なパワー計測が可能だということがわかった。

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自己発電で電源不要

ローラーを回す自己発電で本体のLEDが点灯し起動する。

T3は自己発電機能が搭載されている。AC電源も付属しているが、電源を接続しなくてもパワー、ケイデンスといったデータ送信が可能だ。アンプラグド・ライディングと呼ばれる本機能は、ライダーが永久磁石動機モーターを回転させる力で発電を行う。

フライホイールと合わせて、ネオジウム磁石50個と電磁コイル45セットが搭載された240mmのモーターは、十分な電力供給を行うことを可能にした。自己発電の効率は前作モデルから向上しており、スマートフォンから負荷の調整なども可能になっている。

photo: CYCPLUS

室内だけでなく、遠征先、電源が確保できない野外での使用も可能だ。レース会場でウォーミングアップを行う際にERGモードが使えるのは地味に嬉しいかもしれない。

当然の話しだが自己発電は、モーターを停止させると動作しなくなる。したがって、脚を止めるダウンヒル・シミュレーションは動作しない。

自己発電機能はTACXのローラーで搭載されていたが、最近ではあまり見かけない機能になった。しかし、非常に便利な機能なのでT3に標準搭載されていることは大きなメリットだ。

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動作音が小さい

動作音を測定した結果、平均が53.3db、最大が63.0dbだった。ダイレクトドライブ式のローラーはどれも非常に静かなことが知られているが、T3も同様に静粛性が非常に高い結果だった。

参考までに各メーカーの動作の平均データーも以下に掲載した。

もちろん、今回の計測方法と環境や試験方法が異なるため、全く同一の条件というわけではない。それでも、T3の動作音を計測したのが30~40cm程度しか離れていない場所からだ。比較的条件の悪い近距離からの計測結果だったことを考えても静音性は高いと言える。

  • SARIS H3:58.92dB
  • KICKER 2018: 56.64dB
  • TACX NEO II: 56.12dB
  • CYCPLUS T3:53.3dB
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最近のダイレクトドライブ式のほとんどが、チェーンとスプロケが干渉する音しか聞こえないほどの静粛性を備えている。T3は後発のため各社の設計をかなり研究しており、筐体はメタルプレートと銅板フレームワーク採用し、堅牢性に優れ軋みや振動を限りなく減らしている。

地面との接触ポイントには、衝撃吸収フッドパッドが用いられいる。シリコン製のパッドは振動を給しつつ、バイクのグラつきを粘るように押し返すような仕組みだ。全体的に筐体は堅牢かつ丈夫に、そして地面との接触ポイントには振動をいなす仕組みが盛り込まれている。

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実走しているような走行感

走行感に関しては、かなりチューニングが行われたようだ。デフォルトの設定でも十分な実走感があるのだが、できるだけ忠実に走行感をシミュレーションできるように、専用のアプリから以下の設定情報を入力することができる。

体重や、バイクの重さなどを設定できるだけではなく、チェーンの伝達係数を指定することができる。チェーンの伝達係数はコンディションにもよるがおよそ80~98%程だ。わたしは97%に設定している。

これらの設定をより実態に合わせた設定を行うことで、より実走に近い負荷やフライホイールの回転をシミュレーションできる。さらに、ヒルクライムやダウンヒル、そして平地の走行感を現実的な負荷で演出してくれるようになる。

実走がなかなか行えないライダーは重宝する機能だろう。

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アプリでメニュー作成

専用アプリは、ファームウェアのアップデートや各種設定を行うことができる。それ以外の便利機能がトレーニングメニューだ。

負荷は決め打ちのワットやFTPをあらかじめ設定しておくことで、FTPの何%の負荷をかけるか変更するすることもできる。設定した値は、トレーニング時間に応じてZ1~Z7まで時間分布が自動で行われるため非常に見やすく便利だ。

トレーニングが開始されるとアプリケーション上で現在のパワーやケイデンス、左右バランスが表示される。残り時間や、次の負荷や全体でのトレーニングも確認することが可能だ。

単純に一定負荷をかけ続けることもできる。目標負荷を設定すると、その通りの負荷でトレーナーを行うことができる。

使い方は簡単で、メニューや勾配、負荷を設定したあとスタートするとこで自動的にスマートローラーが動作するようになる。負荷の配分やTSSも表示される仕組みだ。

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他社製品比較

CYCPLUS T3と各社の主力スマートトレーナーを比較した。パワーの測定精度が非常に高いことは先程の検証結果から明らかだ。動作音も他社製品と比べると小さい。その他にT3が秀でているポイントがいくつかある。

  • 測定精度が±1%
  • USB ANTレシーバーと延長ケーブルが付属
  • スプロケット付属
  • フロアマットが付属
  • 価格はまずまず。
  • 重量が20kg以下
  • 省スペース

CYCPLUS T3は付属品が豪華だ。USBのANTレシーバーや、スプロケット、頑丈なフロアマットがはじめから付属している。それでいて、他社製品の真ん中程の価格設定だ。後発の商品のため他社製品を研究してのことだろう。

スマートトレーナーで何を揃えたらいいのかわからない方にとって、T3は必要な物が全部用意されたスターターパックといえる。

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省スペースかつ持ち運べる

取っ手部分は3.2cm、スプロケ上部の最も細い部分で4.5cmと非常に薄い。

後ろから本体をみると、スマートトレーナーとしては非常に薄い筐体だ。最も薄い部分は4.5cmしかない。余計な出っ張りも一切なくスタイリッシュなデザインで、必要最低限のシンプルな構造に仕上がっている。

  • 閉じた状態:30cm x 25cm
  • 開いた状態:52cm x 69cm
  • 参考Macbook Air M2:30cm x 22 cm

CYCPLUS T3は広げても場所を取らず、折りたたむとさらにコンパクトだ。閉じた状態の省スペース性は驚くかもしれない。現行のMacbook AirのMシリーズとほぼ同じ大きさだ。3cmほどT3のほうが大きいが、長さは30cmとMacbook Airと同じサイズだ。

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実際に使用するときには、4つの脚をそれぞれ広げて使用する。開くとき、閉じるときにもバネ式のボタンが「カチン」とハマるのでロックされたことがわかりやすい。広げた状態でもコンパクトながら多少もがいてもバイクが傾いてしまうこともない。

地面と接触する衝撃吸収フッドパッドの高さは変更できるため、床に僅かな差があっても微調整することが可能だ。微調整した後は固定用のネジを回すことで完全に固定される。

シリコン部分を回転させて高さ調整が可能。一番上のプラスチック部分で完全固定する。

本体の上部には大きめの取っ手がついており、持ち運んで移動する際に便利だ。スマートトレーナーの中には、取っ手がついているものの実際に持つとバランスが悪い製品がいくつも存在している。

CYCPLUS T3は見た目の通り、お墓のような形をしているためバランスもいい。

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対応バイク

左から142mm & 148mm、135mm & 130mmのアダプタが付属する。

ダイレクトドライブ式のため、リアホイールを外して代わりにスマートトレーナーと接続する。対応している規格は以下の通りだ。

  • クイックリリース 5mm x 130mm
  • クイックリリース 5mm x 135mm
  • スルーアクスル 12mm x 142mm
  • スルーアクスル 12mm x 148mm

アダプターは「クイックリリース用」と「スルーアクスル用」それぞれが同梱されている。既存のリムブレーキ式、そしてロード用ディスクブレーキの142mm、マウンテンバイクで標準的な148mmが対応する。

ディスクブレーキのキャリパーと干渉しないように考慮された筐体設計だ。

スプロケット側にはスペーサーが付属しており、微調整することも可能だ。ホイールを交換するとわずかに位置関係が狂うため、変速に影響を及ぼす可能性がある。そのため、ベストセッティングを出せるようにT3にはスペーサーが付属している。

スマートトレーナーの中にはディスクブレーキのキャリパーと干渉してしまうモデルもある。T3は干渉しないように考慮された筐体設計になっている。

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パッケージ内容

T3は「スマートトレーナーのスターターパック」と言っていいほど、必要なものがすべて入っている。

先程紹介した通り、スプロケット、受信機のANTレシーバー、分厚いマット、調整用スペーサー、工具一式、予備のクイックリリース、油圧ディスクのキャリパープロテクターなど、必要なものがすべて入っている。

USBのANTレシーバーが付属。延長ケーブルも同梱されている。

ANTレシーバーやマットが付属しているスマートトレーナーはめずらしい。

すでに持っている方には不要な部品があるかもしれないが、スマートトレーナーを初めて使う人は届いた日からすぐに使用できるパッケージングが嬉しい。その分、コストも増えるわけだからCYCPLUS T3の内容物を見るとかなりお買い得と言える。

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CYCPLUSの電子機器が優れている理由

今回の製品レビューでは、スマートローラー市場でそれほど知名度が高いとは言えないCYCPLUS T3を試した。しかしどうだろう。蓋を開けてみれば、WAHOOやSARISといったメジャーメーカーのスマートローラーを凌ぐ測定精度とスマートな筐体、そしてコストを抑えた優れた製品であることがわかった。

CYCPLUSといえば、電動ポンプで有名なメーカーという印象がとても強い。EUROBIKE2023のアワードがCYCPLUS CUBEが選ばれたことも記憶に新しい。新型の電動ポンプの測定精度も非常に高いことが検証で判明しており、同社は電子機器の開発や製造に非常に高い技術力を持っているようだ。

CYCPLUS AS2PRO 液晶と空気圧測定で自動停止!電動空気入れレビュー
使用回数(公称値) 使用回数のメーカー公称値は以下の通りだ。空気圧は0barから設定した空気圧に達するまでの時間を表している。また、回数は満充電で何回動作するかを表している。 タイヤ 空気圧 (bar) 充填時間(秒) 回数 700×25C 5.52 50 4-5 700×25C 7.58 90 2 700×28C 5.52 60 5 700×32C 5.52 80 3 29×2.2 2.07 7...

そこで、同社のなりたちと技術関連について調査した。

CYCPLUSは2014年に研究開発と製造に特化した会社としてスタートしている。専門の技術研究開発部門とプロセス設計部門を設立し、研究のために必要な開発設備を数多く導入したという。自社工場も所有しているため、大量生産と価格をおさえた製品を生み出すことができるのが強みだ。

そして、大々的にメーカーなど委託者のブランドで製品を生産するOEMや、委託者のブランドで製品を設計・生産するODMも受けている。

昨今、大手メーカーは生産コスト削減のために、製品またはその部品を他の国内企業や海外企業などに委託するのがあたり前になった。iPhoneを例に取ってみても、韓国25%、日本10%、台湾7%と半数以外が米国以外の部品を採用している。

同社のようにODMからOEM、そして製造まで一気通貫して行う企業は根本的な技術力が高い傾向にある。今回、SRMのパテント切れの技術を流用しているのではないと思うくらい、「SRM似」のデータを測定したのは興味深く、他社製品をすでにお使いのユーザーも気になるはずだ。

CYCPLUSはペダル型パワーメータ、レーダーテールライトの販売も視野に入れている。

いずれにせよ、開発力、技術力、そして製造力をもってして、CYCPLUS T3という優れた製品が生み出されたのだろう。CYCPLUSは今後、レーダーライトや、なんとペダル型パワーメーターの発売も予定しているという。

優れた測定精度を持つ同社の製品から、目が離せなくなることは間違いなさそうだ。

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まとめ:後出しジャンケンの高性能スマートトレーナー

中国系のブランドは、良くも悪くも他社の製品を研究している。何が必要で、何をユーザーが求めているのかをよく調査し製品に反映している。CYCPLUS T3はパワーの測定精度、電源管理、重さ、価格、導入に必要な付属品など、他社の欠点部分を全て補っているスマートトレーナーだ。

「後出しジャンケンで全盛りしてみた」

という同社の本気が詰まった1台だ。スマートトレーナー市場では全くの無名ながらも、パワーの測定精度はほとんどSRMと同じであり、スパイクや反応の遅延などもない。室内でトレーニングをするだけならSRMを買わずに、CYCPLUS T3を購入したほうが安上がりじゃないのかと思う。

CYCPLUSの電動ポンプや、最近登場した気圧計測機能付きの電動ポンプの精度をみても、電子機器を開発する技術力は非常に高いことは確かだ。スマートトレーナーもCYCPLUSの技術力が活かせる分野なのだろう。

CYCPLUS AS2は非常に高い精度の測定が行える。

うかうかしていられないのは、他社ブランドだ。安くて軽い中国系のパワーメーターがどんどん登場し、国産や老舗パワーメーターは窮地に立たされている。同じくして、T3のような手頃な価格で高性能なスマートトレーナーが登場しはじめた。

もちろん10万円以上の価格であるため決して安いとは言い難いが、性能や付属品などを総合的に考慮するとCYCPLUS T3はコストパフォーマンスに優れながらも、他社スマートトレーナーを凌ぐ性能を備えている。

SRMを買うよりも安い。いや、それは少々議論のポイントがずれているかもしれないが、CYCPLUS T3はスマートトレーナーのスターターパックとして優れた製品であり、他社製品からの乗り換え候補として考えても、いま最も有力な1台に仕上がっているのではないか。

室内トレーニングを行う方、遠征先でも自己発電でトレーナーを動作させたい方、はたまたスマートトレーナーの初めの1台を探されている方はCYCPLUS T3がベストバイになるだろう。

続いてどこが一番安いか調査した。

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価格比較

購入先はAmazonやAliexpressから購入できるが、公式サイトでクーポン「cyct3-200」を使うのが最もお得だった。30,000円もの大幅値引きが適応される。実勢価格は以下の通りだ。

標準付属のスプロケットは11速だが、公式サイトで購入する場合は「12速」を指定する事もできる。カートに入れたあとに「Add a note to your order」に「Change the sprocket for 12-speed shimano」等を記載すれば大丈夫だ。

CYCPLUS T3 High-Power Smart Bike Trainer
CYCPLUS T3 is a smarter bike trainer with Upgraded High-Power Brushless Motor. With its new high-power brushless motor, the T3 provides maximum torque exceeding 110 Nm, supports up to 2800W of power, ...
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