愛すべき菖蒲谷でレース。雨で難しいコンディションだけど、これ避けてるといつまで経っても上手くならない。合法的にトレイル走れるのだからむしろ千載一遇のチャンスだ。
4月は菖蒲谷に毎週のように足しげく通って走り込んでいた。耐久レースやMチャレなど走れば走るほど、菖蒲谷が楽しくなった。
経験を積んできたが、まだまだ下手くそで遅い。改善は山積みだ。しかし、レースに出るたびに少しづつ走れるようになってくるし、手ごたえが感じられるのが面白い。色んな人から走り方をおしえて頂いて、去年よりは多少うまくなっているはず・・・。
レースは、XCC(短いオフロードクリテリウムのようなレース形式)とXCO(長いオフロードレース)60分という構成。当初時間の都合上XCCには出場できなかったが、前日に龍野MTBの小野代表からメールで「XCCも出てね!」とありがたい召集があり「間に合えば・・・」ということで参加した。
2日間共に、先日のアジア選手権にも出場した高橋翔選手も招待選手として参加。CXやXCOで全日本を、アジア選手権では2連覇など輝かしい戦歴を持つ。フルラップできるか(できるわけない)と余計な不安だったが、一緒に走れるまたとない機会だったのでどこまで走れるかなぁと思いつつ、エントリー。
菖蒲谷は夜に20mmを超える雨が降った。菖蒲谷のヌシである小野さんの事なので、雨が降っても走れる場所でレイアウトを組むと思った。雨でも合法的にトレイルで走れるので逆に経験値を積めるから、雨でもDNSは考えていなかった。ありがたや。
雨なので2.2インチのタイヤに1.2bar/1.24barのセッティング。
XCCは短いコースを使ったが、通称「なみだ坂」という激坂を下るかなりハードなコースだった。以前、エリートのコースで組み込まれた際に激下りすぎて、エリートの選手が下れずに帰ったという逸話がある。
XCCはそこまで試走できず、アップもできなかったので後ろからスタート。皆さんを見送って後から淡々と走る。ラップはされなかったが、雨の涙坂はジェットコースターだったしなかなかスリリングだった。XCCの後のXCOの良いウォーミングアップになった。
XCOは、水はけのよい砂地と丁寧に整備されたトレイルを使ってコースが組まれた。しかし、そこは国内屈指の菖蒲谷のコース、八幡浜のゴジラの背の80%ぐらいの背の高さの木の根っこゾーンがあえて設定されていて、ゴジラの背より2倍くらい距離が長いのと雨で滑りやすい。
小野さんと試走したが、木の根っこは飛べばいいということで真似してなんとか走ったが、確かに走りやすく、色んな意味で八幡浜対策になった。丸太は、直前でフロントアップして丸太にフロントを当てた後通過する感じでクリア。これが速かった。
XCOは2km弱のコースで、登りもあるが全体的に難しい。下りもヌルヌルで試走段階で2回ほど転んだ。序盤登った後に、綺麗なバームを通過するが初めはビビってブレーキングしてしまいバイクを傾けられなかった。後半になると慣れてきて、ノーブレーキで楽しく走れた。
逆バンクになっている下りが一か所あって、転んでしまった。ぬかるみ&スリッピーな逆バンクは、どうしてもバイクの向きが変えにくく手間取る。いろいろと試したところ、片足を外して泥を滑るように走ったほうがセクションの通過スピードが速い。
無理に乗車して走るよりも、片足を出して一気にセクションを通過する方が合理的だ。見た目は気にしない。
根っこ区間は、勢いが大事だが、斜めに侵入してしまうと滑ってしまう。できるだけ根っこに対して真っすぐにタイヤを当てて、フロントタイヤが取られないように走った。一か所、丸太があるのだがフロントを当ててそのまま通過すれば良いのだが、教えてもらわなかったら迂回していた・・・。
スタート直後に、高橋選手がカッ飛んでいって、すぐにいなくなってしまった。少しだけ登りでついていったものの、次元が違い過ぎた。そこからは淡々と一人で雨の菖蒲谷を丁寧に走る。
最近はイーブン目に保守的に走る事が多かったのだが、練習なので追い込んで走ろうと計画していた。保守的に走ると安全確実でラップタイムも安定するので、これはこれでよいのだが、違う走り方を試したかったというのもある。
試しに、登りでギリギリのペースまで上げて、疲れた状態で息を整えながら下った。より実践的なのだが、実際やってみると酸欠の状態で下るのはやっぱり危ない。案の定、ミスが増えてしまい下りで転倒もした。ハンドルを直して再スタート。
木の根っこ区間は、試走で試した通りできるだけ勢いをつけていく。この区間は、視界が開けていて先頭との差や後続との差がわかりやすい。小野さんが長谷さんや大賀さんを引き連れて後ろから来ている・・・。気が抜けない。
周回を重ねるごとにこの区間で後続を確認していたが少しづつ差をつけることができた。
一か所、小さな川が流れているギャップがあり、飛ばないとクリアできない箇所があったが、試走中に色々と試して無理なく安全に飛べるようになった。リアがあたってしまうとパンクしそうだったので、リスクはできるだけ減らしておきたいところ。
全体的に滑りやすいのだけど、丁寧に処理することを心がけて走った。その結果、後半に行くにしたがって体も動くようになり、ミスなくスムーズな走りができたと思う。
レース後半になると、予定通り高橋選手に1ラップされてしまった。抜かれる際のペースもとんでもなく速かった。次元が違うというか、当然ながら格が違い過ぎたんだけど、良いものが見れた。
高橋選手は2005年生まれの20歳。これからが楽しみな選手。年齢は倍以上違うけど、一緒に走れて大変貴重な経験でした。
この日の反省としては、きちんと追い込めたものの後半になってくるとキツさから(止めないまでも)踏み止めてしまうことが多々あった。もうちょっと追い込まないとあきまへんな・・・。
XCC、XCOのレースを走り、ガーミンの回復時間は96時間と表示されていた。ただ、翌日もレースだ。。。
翌日はMTBチャレンジカップ&ヨツバカップへ。娘が出たいというので、昨年に続きエントリー。下るのが楽しいみたいで一生懸命走っていた。根っこの区間は乗車できなかったけど、去年よりは走れていたかな。
娘が走った後は自分のレースだけど、コースは相変わらず難しい。ラインがなかなか定まらず、何通りも通ったが最速のラインが最後までわからなかった。結局ウォーキングして、根っこの高さを確認したり、色々とやってみたけどスピード出して突っ切るのが一番早そうだった。
スタートで失敗したが、徐々に抜いていく。少し走っていると、小野さんとパックになって抜きつ抜かれつで走る。せっかくなので、どこを通っているのか後ろにピッタリ着いてライン取りを観察。下りのラインも違うし、登りのラインも違った。
ほんのわずかな差なのだけど、セクションの通過タイムや、難易度はかなり違う。特にミスを誘発しやすいラインを通っていたが、小野さんのラインはミスなく通過できるラインだった。こういう一つ一つの差がタイムの差として現れるんだろうなぁという気づきが得られた。
周回を重ねて、最終周回手前で小野さんを抜くが、最後の最後で登りでミスしてしまい抜かれる。プレッシャーに負けたようだ(笑)。ただ、抜きつ抜かれつで楽しいレースだった。いやぁ、やっぱり小野さん上手いし速い。色々と教わって、今回も多くの学びがあった。
2日間、雨の菖蒲谷と山の里を走り込んだが、結果的に八幡浜の対策になったと思う。特に雨の根っこはやっかいだったが、丁寧に処理してある程度走ることができた。木の根っこは難しいが、多分勢いと飛ぶのが大事。
2週間後に八幡浜国際でレースだ。遠方だけど、車のタイヤをYOKOHAMAのADVAN V553に変えて少しでも楽しんで遠征したいと思う・・・。
















