Coupe de Japon MTB やわたはま国際のMens Masterに参戦。昨年も出場し、非常にスリリングなコースだったが、今年は雨が降り続いたためうって変わってマッドコンディションとなった。
ドロが張り付いた木の根は滑りやすく、さらに下り区間は岩が出てかなり滑りやすく難易度が3割増していた。コースは昨年走っていたため、前日試走はパスした。ただ、当日の40分は時間が短く2周しかできず、セクションやラインの確認も十分に行うことが出来なかった。
条件は皆同じなのだけど。
試走の段階で3~4回転んでしまい、2回ほどコース横に落ちてしまった。太ももを強打、スネの肉を少々持っていかれる。初め痛くて脚が回せず、ペダリングが出来ない程になったが、ローラーを回して何とか走れそうだったのでスタートラインに立った。
試走の段階で、プロテクターをつけて走ったのが幸いしたが、ヒザ当てを忘れていたので結構な切り傷になってしまった。雲行きも怪しく、スタート前に雨も降り始め、体は痛くてまったく走る気が起きないのだが、「出来ないことをできるようになる」というマインドセットで挑んだ。
気持ちが大事。
八幡浜国際MM40優勝、総合3位
昨年は最後尾スタートで端に寄せられて落車したが3位だった。さらに、当時の私のレベルは本当にゴミみたいなテクニックしかなく、実際のところ今でもあまりうまくないのだが昨年はさらにヤバかったと、今だから余計にわかる。
この1年、曲がりなりにも本当に転びながら走り続けた。そして、八幡浜で少しだけ期待していたことがある。「コースが怖いかどうか」だ。実際、昨年よりも怖さを感じなかった。昨年は、晴天のドライで最高の路面コンディションながら、「こんなガケ降りれるわけないだろ、〇す気か」と本気でビビりながら下っていた。
今年は行ける(ただし、ラインは問わない・・・)という気持ちに変わっていた。恐らく、菖蒲谷で、人が立てないようなガケを下ったりと経験を積んでいたからだろうけど、今年の八幡浜は雨のマッドコンディションでも、走れないことは無いなという気持ちだった。
おっさんになっても、成長できるし、急な斜面でも怖さが無くなった。そして、落ち着いてラインを見定めながら、バイクの中心に乗るように意識して余裕を持って下れるようになった(当社比)。
とはいえ試走の段階で転び、コース横にも落ちてしまった。ゴジラの背も試走2周程度では攻略できず、安全かつ確実なBラインを走ることにした。それでも乗車は難しく、後半の根も押す羽目になった。
試走は踏んだり蹴ったりで、全く走る気持ちが上がらないままスタートラインにつくことになった。
今回はユースと同時スタートになったが、彼らの方が圧倒的に速いのだけどスタートループで無用な落車に巻き込まれないように丁寧に走る。案の定、下りに入るとめちゃくちゃ速くて早速おいて行かれた。
前半の下りきったところから、グラウンド手前まで登っていく箇所はラインを間違えなければフル乗車可能だった。しかし、疲れてきたりラインを誤ると一気に乗れなくなってしまう。2周目は成功したが、3~4周目は最後の区間で足を着いてしまった。
全乗車できるラインも見えていただけに、Vo2MAX領域が続くとトラクションコントールが雑になって、フロントタイヤを通す丁寧さに欠けてしまう。これは改善しなければならない。
グラウンドの舗装路はできるだけスピードをつけて、タイヤの泥を飛ばすグラウンドから桜坂に入るがこちらも乗車できず押し上げだった。
その後も登りが続くが、後半になってくると乗車が難しい。ぬかるんだところを避けて、左側のわりと土が残っている部分を走った。それでも進みは遅い。
ゴジラの背はAラインの方が遅くなりそうだったので、Bラインをとおる。ドロが乗った木の根は滑りやすく、転倒の可能性が高まるので避けた。
乗車できず、下車した後に走る羽目になりかなり体力を消費する。そのため、全体的に抑え気味になりかなりペースも遅い。2周目終わりころだったか、コージさんに吸収される。
コージさんのほうが上手いしフィジカルもあるため、どこかでアドバンテージを作らないと確実に負ける。前半の登り区間を全乗車する箇所ぐらいしか差が着かなかった。しかし、後半になると疲れてきて乗れるラインをトレースできなくなったので持ち手が無くなった。
走りながら思っていたが、あまり気持ちが入らない。雨でコンディションが悪く、淡々とミスしないような保守的な走りで周回をこなした。挑戦するというよりは、いかに省エネで安全に走るか、ミスをしないか、乗れなさそうなら下車、非常につまらない走りに徹してしまった。
その割に心拍はかなり上がっていたが、ドロのランニングによる心肺の負荷だろう。
最終周回は、非常に疲れてしまっていたため流しながら走る。振り変えるとレース内容が最近で一番悪い。しかしながら、この走りをしたのは自分自身だし、まだまだメンタルが弱いなと痛感した。結果は年代別は優勝だが、岡本さんやコージさんから離され、まったく意味のないリザルトだった。
自分に負けたレース、挑戦しない、試さない、登りでVo2MAX領域まで入れない、全ての敗因は自分の中にある。先日の雨の菖蒲谷とMチャレでマッドコンディションを果敢に楽しんで、何度も転んだが攻略できた経験を生かせなかった。
保守的にただただ周回をこなす走りには意味はない。自分には、まだまだ走りの質や技術的な面を高める自己研鑽のほうが優先だ。勝ち負けも重要なのだが、成長しなければ後退するだけだと思う。八幡浜まで行って何してんだろうなぁ、という走りだった。
初戦の菖蒲谷は「ホームで絶対勝ちたい」という気持ちがとても強く、2か所の骨折を引きずりながら、ケガや肺炎も重なったが、それでも走りもフィジカルもベストを尽くせた感じがあった。あの時の方が確実に精神的にも強く、走りも積極的だった思う。
正直なところ、菖蒲谷以降のレースには身が入っていない。今年は、シクロクロスのレースから1ヶ月半ほどで、2~5月の4ヶ月で8レースも出ている。ちょっと疲れているんかな、一旦休んだ方が良いんかな、と思うこともある。
しかしそれは、別の何かに原因や理由を押し付けたい逃げの思考に陥っている。単純に、考え方や、競技への取り組む姿勢が堕落している。レースの勝敗も大事だけど、引き続き走りの質や、基礎的な技術練習をしっかりと積み上げていきたい。
あれやこれやと手を伸ばさず、ひとつひとつにに集中して行こうと思う。まだまだ、XCやり始めたばかり。次の白山一野里へ向けて、もう一度リセットして走り出すぞ。
¥1,000