関西シクロクロス第5戦マイアミに参加。滋賀県野洲市のビワコマイアミランド・マイアミ浜は砂がメインの名コースだ。砂浜を使ったコースは、砂セクションの処理で勝敗が大きく分かれる。
砂で滑りやすいだけでなく、舗装路、砂、芝、と路面の状況がコロコロと変わるので注意していないとタイヤが一気に滑ってしまう。マイアミは数あるコースの中でもシクロクロッサーとしてテクニックの差がはっきりと炙り出される。
さらにこの日は雨で路面が濡れているだけでなく、スタート直前の大雨で一部マッドコンディションになった。そして砂はレース中に刻々と変化した。
いつもよりもさらにテクニックが必要になって、パワーだけでなく走りながら路面コンディションの変化を走れる選手と走れない選手が無慈悲に分かれる結果となった。
コースレイアウト
コースは例年のマイアミよりも曲がり返しが多い。いつもよりもウネウネ感があり、「関クロっぽいコース」になっている。最近の関クロのコースレイアウトは海外でも主流のスピードコースのようで楽しかったのだが、なんか昔に戻った感じ。
スタートは舗装路を走り、一旦曲がったあと砂区間に入る。例年よりも砂区間は浅くほとんど砂を気にすることは無い。道路側に出ると、細かい曲がり返しが続く。レイアウト的には問題ないが、10番手以降は大渋滞してしまう箇所だった。
そのあとは芝の直線があるが、地面に大きな穴や根っこがあるためあまり左側を通らないほうがいい。一度モロに衝撃を受けてしまったが、運が悪ければパンクしてしまうだろう。
受付の横を通った後はシケインがある。一度曲がり返すが、この部分はバニホさせないようなレイアウトだったが、上位選手は飛んでたので直線でも良かったのではないかと思ってしまった・・・。ちょっと今回のマイアミはクセのあるレイアウトだ。
防風林区間は、サラサラとした砂が多いが一部木の根っこがあり良く見ないとリム打ちしてしまうような場所もある。上手く木の根っこを避けながらトレースする力が求められた。
最南端には短い砂区間があるのだが、この区間の砂も例年よりは浅くなっていた。右の端を通せば通れる。ただ、最後の部分は右側を通ると砂が深く進まなくなる。左側に抜けるように走ると抵抗が少なく走りやすかった。
砂浜に出るためのラインは複数あったようだ。竹ノ内選手は右側から入って、その後波打ち際に移動していた。私は初めから波打ち際を目指したが、正直どちらを選んだほうが速かったかは最後までわからなかった。
波打ち際は午後からの雨でさらに走りやすくなったが、最後の区間はランのほうが速い。しかし、E1のレースでは後半になってラインができていたため乗車ができるようになっていた。
全体的にテクニックの差がはっきりと出るので、自身のシクロクロッサー能力を図るには丁度良いコースだ。
マイアミ E1 19位
タイヤは普段使っているIRC SERAC EDGEのスリックタイヤ。ここ5年ほどは普段の練習でいつも使っていて滑らせながら走らせる練習をしていたのでマッドコンディションになってもノー転倒でレースをすることができた。
試走した感じだと、空気圧は0.05bar下げてF 1.63Bar, R 1.70Barで砂区間は処理できた。
レース中は雨でさらに砂が締まったことを考慮すると高めでも良かったかもしれない。しかし、そのぶん泥でスリッピーになっていた。天候が急に変わり路面コンディションが悪化した本番のレースに合わせて、答えの空気圧を見つけ出すのは実質不可能だったように思う。
スタートは22番。横には寺崎選手。シクロクロスよりもロードで何度も何年も一緒に走っているのだが、フィジカルもあるしテクニックもある。何よりイケメンだよね。どうやら日本海側の天気は今回のマイアミのようでいつも雨模様らしい。
スタート直後は、初めの砂浜区間で一気に出遅れてタイムを落とした。道路側に向かうところでも前の選手などが続々と落車しカオス状態。ただ、ラインを選べばそんなに滑る程でも無いので淡々と踏み続けることにした。
皆、ドライコンディションのサンド&スリックタイヤ想定で走るつもりが、一転してマッドコンディション&スリックタイヤという最悪な組み合わせになりあちらこちらで落車が多発。何人も除けながら1周目を走り終わると先頭はとうに見えなくなっていた。
序盤は井上選手らとパックになり周回をこなすが、ちょこちょこミスを繰り返してしまい徐々に離されていく。気温が10℃を切っており体の動きも悪いが、条件は皆同じだ。できるだけ芝がある区間を走り、砂区間でも常に回し続けた。
TOP10の選手とはかなりの差が出来ているが、ラップタイムも安定しており路面コンディションもつかめてこのまま14番手ぐらいでゴールかと思った矢先、痛恨のパンク。しかもピットから遠い。結局1分のロスで一気に25番手程まで落ちた。後半のこのタイミングで非常にきついが気を取り直して再スタート。
一人一人丁寧に抜いて、最後の砂区間でラップする選手がいたのだがラインを変えて追い越して最後まで踏み込んだ。結局は19位。パンクもあったが、最後まで集中して走ることができた。
ラップタイムに関しても上位選手と比べるとかなり遅くて無様な結果だった。唯一の救いといえば、パンクするまで集中して走れていたこと、その間のラップタイムは1秒以内におさまっている。
シクロクロスは流れを止めないことが大事、パンクはライダーのテクニック不足が原因だ。
- 07:43
- 07:13
- 07:08
- 07:08
- 07:09
- 07:09
- 08:05(パンク)
- 07:11
- 07:19
これで、全日本選手権(おじさんの部)前最後のレースが終わったわけだが、正直なところ今の現状を考えると宇都宮まで行って走る意味などあるのかと自問自答している。すべては己の力不足、走力、テクニックの無さが原因だ。これが今の現状だと受け入れるしかない。
あと数日だが、できることを、できるだけやって、走ってみるか。