年齢を重ねてくると、回復が遅くなってくる。若いうちは良いのだけど、おっさんになると回復が追いつかなくなる。今回も、目標としていたレース直前に体調不良が続き、どうにか体を回復させたいと、様々な回復方法を試した。
何をもって「回復の効果があった」と定義するのかは非常に難しい。特にサプリメントは個人差が大きくプラシーボ効果だった、という場合もある。確実な効果を望むのならばエビデンスレベルが高いEAAやカーボ系飲料をすすめる。
今回はそれ以外に自分で試してみて良かったもの、効果が感じられなかったものをまとめた。
効果が感じられた方法
睡眠
回復に最も効果が感じられたのは睡眠だ。睡眠は最も重要だ。回復のための方法はこれしかないんじゃないかというほど、睡眠を取ることを優先した。特に就寝時間前の過ごし方は重要で、睡眠3時間前に食事を取らない、風呂は2時間前に終えるなどを徹底した。
あとは、最近導入したのが耳栓だ。私は小さな物音に敏感ですぐに起きてしまう。特に子供がまだ小さいため、この耳栓が最近大活躍しており、睡眠の質を向上することがわかった。
また、飛行機での移動や、例えばチームで移動する際に相部屋でいびきがうるさいなどの理由で睡眠が阻害される場合がある。そのような場合に耳栓をおすすめしたい。少々高くて胡散臭かったのだが、この耳栓がおすすめだ。
睡眠に関して参考にした書籍は以下で、中古で230円で購入できるので非常に安い買い物だった。睡眠が最もコストパフォーマンスに優れた回復方法だと思う。
冷温交代浴
冷温交代浴は一番好きな回復方法で、サウナと水風呂を行ったり来たりする。自律神経を整え、血流を良くする。水風呂に入ると頭がすっきりする。サウナでマッサージすると筋肉がほぐれ張りも減少する。ニセコ前5日前から、5セット繰り返した。
また、レース前の金曜日、土曜日も一緒に移動していた松木選手とともにサウナインターバルを繰り返した。
冷温交代浴に関して参考にした書籍は以下。最近「スタンフォード式~」などといった枕詞がつく書籍が多いが、そのほうが効果が裏付けられたと思って買う人が多いのだろう。サウナは元々好きで1回500円ぐらいだからマッサージ行くよりも安あがりだ。
マッサージとマッサージオイル
マッサージは科学的に根拠がある回復方法だ。
リハビリメモというサイトで「筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス」という記事がある。論文を引用してその効果を検証している。
アクティブリカバリー、マッサージ、コンプレッションウェア、冷水浴、交代浴、寒冷療法、電気刺激、ストレッチなど様々な回復方法を試して最も効果があったのがマッサージだ。
マッサージは効果を実感していて、イナーメアロマオイルでせっせと脚をマッサージしたところむくみや、だるさが取れ非常によい状態でレース当日を迎えることができた。指の滑りをよくするため、アロマオイルの様々な効果の相乗効果は実際に筋肉がほぐれ、触っても柔らかいと感じる程だった。
お灸
お灸は寝る前に毎日実施している。特に「せんねんきゅう太陽」は寝る前に足裏の「湧泉」に貼ると疲れが取れる。また、レース前には三陰交にせんねんきゅう太陽を貼ったままスタートした。これは「ランナーのためのお灸」にも紹介されているため試してみてほしい。
効果が感じられた食事とサプリ
結論からいうと、エビデンスレベルが高いサプリはたしかに効果があると感じた。特に炭水化物、EAAの効果は驚異的だ。炭水化物でいえばクワッドソース飲料でカーボローディング、ドリンク、補給食をすべてまかなった。コストも安く、今後も間違いなくこれからも使用するだろう。
クワッドソース飲料
デュアルソース飲料からからクワッドソース飲料へ。モルテンやベータFUELといったデュアルソース飲料は、いまやグランツールからマラソンまで幅広く使われている。人間が吸収できる上限の研究は80gから100gまでに増加した。
実際に1時間あたり100gを目安にロードレースで使用することが良い。今後もクワッドソース飲料を自作してレースで活用する予定だ。レースの補給でジェルをあれこれ買う必要はない。フラスコに溶かしてこれだけ飲めばいい。いろいろ試したが今のところこれがベストの方法だ。
EAA
回復に最も効果があるのがEAAだ。以前はBCAAが主流だったが、様々な研究の末EAAの回復効果は最上位に位置している。トレーニング前(特に朝)やレース前に飲んでいる。
生姜湯
冷たい飲み物の飲むと浮腫む体質であるため、白湯を飲んでいた。白湯はそのままでも美味しいが生姜パウダーを入れて150ml朝、晩、仕事中に飲んでいる。体もあたたまるしなにより空腹が抑えられる。水をがぶ飲みしなくなったため減量にも効果がある。
¥1,154 (¥12 / g)
ミトロング
ミトロングはエビデンスが無いものの、Vo2MAXの変化が目に見えて良くなったサプリだ。飲まなかった時期、飲んだ時期を比較すると変化がよく分かる。大事なレース1ヶ月前からかならず飲むようにしている。継続的に飲んでいる数少ないサプリメントだ。
効果が感じられなかった方法
- 電気治療
- 酸素カプセル
- 鍼治療
- プロテインバー
効果が感じられなかった方法は上記の方法だ。電気治療は効果がわからなかった。酸素カプセルは頭がすっきりするし、寝てしまうが疲れが取れるほどでもなかった。鍼治療は良い先生に当たらないと効果が見込めない。プロテインバーは食べるだけムダで、それなら粉末3kgのプロテインを買ったほうがマシだ。
まとめ:効果は人それぞれ
ここまで様々な方法を紹介してきたが、効果を感じるものもあればそうでないものも多くある。どちらかといえば効果が無い製品のほうが多い。だからこそ、無数に試す必要がある。厄介なのは、効果があると感じるまでにある一定の時間を要することだ。
そして、継続していた方法を「やめてみる」ことで変化がわかる。使い続けている状態と、使っていないやめた状態とを相対的に比較することしか、効果を確認する方法が現段階ではみあたらない。
今回の記事で紹介した内容は、実際にニセコクラシック前に私自身で人体実験をした結果をまとめている。もしも回復に悩んでいるサイクリストの方がいらっしゃれば、これらの中からどれか1つの方法を実際に試して自分自身で試していただけると幸いだ。
やっぱりエビデンスレベルが高いが激マズEAAをビルダー飲みできるのは、レース前ぐらいだ・・・。