2022-2023 関西シクロクロス 第3戦 美山 C1 8位 レースレポート

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Photo: watashi_da

シクロクロスの美山といえば、C1デビュー戦でビリから2番目という順位を取ったこともあるコース。シングルトラックのコースはアップダウンに富んでいて、パワーもテクニックも必要だ。今年はコースが変わっていて、直登が2箇所あり、パワーウェイトレシオも問われる。

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さらに、登りきってから一気にダウンヒルがあるため、呼吸を整える間もなく下りをさばく能力など全てにおいて総合的な能力が試される。というわけで、3戦目は選手の本当の総合力がわかるコースだ。朝の試走の段階では濡れていたが、午後には乾いてドライになるのが美山なので午後を想定して走った。

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美山 C1 8位

Photo: marukomaruo

空気圧とタイヤは、初戦のもみじCXから第1戦~3戦までほぼ共通している。というのも、練習で使っている条件で走るほうが挙動が読み取りやすいので、ほとんど調整していない。「ほとんど」というのは理由があって、外気温が上がっていくとタイヤ内部の空気の温度が上昇するため、空気圧も上昇する。

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そのため、朝の試走段階、昼の試走段階、レース30分前と、気温が上昇するに従って細かくタイヤの空気圧を「抜いて」いった。朝よりも5プッシュほどしないと、同一の空気圧に揃えることができないため要注意だ。基本的に30分前に空気圧調整をするようにしている。

タイヤは、誰にも全くおすすめしないSERAC CX EDGEだ。センタースリックでサイドノブしかない。今年は、どんなコースでもこのタイヤを使っている。理由は全日本選手権の会場が砂だから、このタイヤで走れるようにしておきたいというのがある。

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今回の美山のコースもできればSERAC CXを使いたかった。しかし、テクニカルかつズルズルと滑る美山のコース、かつレースの速度で難しいタイヤであるEDGEをあえて使うことにした。朝の試走、昼の試走、レースも前後ともSERAC CX EDGEだ。

難しいところは特に無いコースだが、登り区間2箇所、鬼門は下り区間の左コーナー。登りはパワーウェイトレシオが物を言い、下りはバームっぽいところを減速せずに走る必要がある。根っこ区間は滑ることはないためどこを通っても良い感じだ。

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スタートは6番目。過去最高の位置でスタート。今年は「初戦と同時に最前列のコールアップも最後w」と、最初で最後だと思っていたが、思いのほかC1で安定してシングルリザルトを獲得できているため、この調子を崩さないように調子と体調を整えていきたいところ。

スタートは真中付近で。スタートループもなかなかな順位で走る。コーナーに入った時に、バイクの後輪に誰かはすったようで、ローターが曲がってしまった。あとで確認したところ、手で回すとクランクがビタッと止まるほど曲がってしまっていた。

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レース中も常時、瞬間的にペダリングが重くなるほどすっていたが、はらをくくって1時間走ることにした。もしも、このハンデがなければ、もう少しラップタイムは良かったかもしれないが代車が無いことと、ピット交換するほうがロスだと判断して走り続けることにした。

ゴルフ場区間でやっかいなのは180度ターンの部分。砂利がいやらしい場所に位置していて、フロントが1回滑ったがそれ以外は難なく走れた。ただ、通過速度がおそく、特にいやらしい小キャンバー区間は一回下に降りてから直登、そのあと木の周りを180度ターンは外から走った。

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昔はこういう区間が苦手だったが、GIANT TCXに変えて、パイロンを使った8の字走行をしてからまぁまぁ走れるようになったが、通過速度は遅いのでまだまだ改善の余地はある。平坦区間からトレイル区間に入り、V字の登り返しも乗車する。

シンゲン選手の動画を見ていると本当にうまくさばいていた。あればマウンテンバイク系の選手独特の動きでぜひともマネしたいが、無理だw

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根っこ区間は例年通り、右のテープを押しながら走ったが、シンゲン選手は直登していた。おそらく根っこに相当しないくらいイージーだったのだろう。直登もかっ飛んでいって、ポテンシャルの違いを見せつけられた。

直登はダンシングして、最後の急勾配だけシッティングに変えて走った。そうしないとリアが滑るので重心移動を気をつけて走る。下り区間は相変わらず下手くそで、前との距離はどんどん離れていった。そうこうしていると、後ろからダイチャソが迫ってくる・・・。

後ろにダイチャソが迫る。Photo: marukomaruo

ロードでも良きライバルとして、結構昔から一緒に走っているダイチャソだが、シクロクロスも上手。おそらく、関西のC1でロード属性はダイチャソと私ぐらいなんだろうけど、フィジカル的な(とくにパンチャー系)面でいうとダイチャソのほうが上。

さらに下りも結構速くて、追いつかれたあとは離されてしまった。

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しかし、ダイチャソが前にいるため、前回のレースの反省を生かして「絶対追いつくぞー」という気合で走った。おかげでラップタイムが落ちずに走れたため、負けてしまったものの、よい人参が前にぶら下がっていたのだとレース後に振り返って思う。

ダイチャソと付かず離れずの状態で走っていることと同時に、後ろには井上選手が迫ってきている。井上選手は常にラップタイムめっちゃ近くて、さらに後半にペースを上げてくるタイプの選手。あとは平坦などは圧倒的に井上選手のほうが速い。

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肝心なのは後半のペースアップで追いつかれてしまわないように、自分のペースも上げていくという戦略を取る必要がある。というように、第3戦にもなると、選手間の攻略も考えるというめっちゃ楽しい要素が生まれてくるので、井上選手との距離をよく見ながら走った。

びみょーに、詰まってきていることもあれば、離れるところもあり気が抜けない展開だった。おそらく、平坦直線が長かったら間違いなくやられていたなぁと。意外と20分~60分であれば4.5倍~程を維持することは自分としては得意だけど、スプリントやパンチャーのような出力の出し方は苦手なのでそこを補う走りが必要だ。

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あとは、常にペダリングをし続けてバイクを進ませるような走り方をこころがけた。ミスらしいミスもせずに、淡々とラップタイムを消化していく。最終は井上選手が確実に迫ってくるのに逃げながら走った。

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トップ選手たちに比べたらめっちゃ遅いラップタイムだけど、今年テーマに掲げているラップタイムを揃えて後半に上げていく、という目標に対してはまだ実現できていない。ただ、ラップタイムの波がないものの、10秒以上バラつくのはどうにかしたい。

あと、最終はめっちゃ頑張ったつもりでも1秒も短縮できなかったのは草

Photo: marukomaruo

とはいえ、苦手な美山でシングルリザルトはすごく嬉しい。2017年いまから5年前のFTPも20Wほど高かったC1の50番手あの頃の自分に、「5年後にC1のTOP10で走れるようになるよ」と言っても信じてもらえないだろう。苦手なことでも続けていれば、少なからず結果はついてくるし、できないことをできるようになるのは面白い。

最近は、一人で走るというよりは、周りの選手との駆け引きや、先頭に食らいつくという事を重点的に走っている。次は1週間あいて、UCI琵琶湖、烏丸、マキノ、信太山、マイアミと続く。自分がどこまでやれるかわからないけど、1レース1レースを大事にしてはしりたい。

今回も、色んな箇所から応援ありがとうございました。次回はUCI琵琶湖、関西CXとしては翌々週の烏丸を走ります。

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