土曜日はJCFシクロクロスシリーズで岐阜のワイルドネイチャーで砂地獄を走り、日曜日は関西シクロクロスの烏丸のキャンバー地獄を走るという、体力が持たないスケジュールで挑んだ。ワイルドネイチャーは砂に苦しめられ4位、烏丸は自分でもびっくりな人生初C1表彰台3位という結果だった。
振り返ってみれば、難しいセクションをいかに速く走破するかが勝負の分かれ目になった。試走段階でコースのコンディションをよく読むことが重要だと痛感した2連戦だった。
人生最後の表彰台かもしれないので細かく記載しておく。
JCF CX ワイルドネイチャー MM40 4位
アウェイなので、写真がないwww
- カテゴリ:MM40
- 順位:4位
- コンディション:芝、砂
- 天候:晴れ
- フロントタイヤ:IRC SERAC CX EDGE TLR 700x32C
- リアタイヤ:IRC SERAC CX EDGE TLR 700x32C
- フロント空気圧:1.65bar
- リア空気圧:1.72bar
- 空気圧調整:パナレーサーデジタルゲージ
- バイク:GIANT TCX XS
- チェーンリング:42T Wolf Tooth ドロップストップ チェーンリング
- スプロケ:11-34T
- ホイール:ROVAL
- オイル:イナーメCXオイル
- レース前:ミトロングx3、飲む血液
- レース後:飲む血液
- ジャージ:サンボルトCXワンピ半袖
ワイルドネイチャーは初参加。下りの砂区間がやっかいで、ライン取りが難しい。目線を前に向けても、掘り返された砂が行く手を阻む。コースはイージーだが、高速コースかつ、砂の処理でタイム差が開く。試走段階では砂の乗車が楽だと感じたが、レースが始まり身体に負荷がかかるとミスが多くなった。
スタートグリッドは1列目だったため、安定してスタートができた。優勝候補の筧五郎選手、村田選手にどれくらい着いて行けるかがキモ。それしか考えていなかった。レース時間は普段よりも20分短い40分と短く、序盤からオーバーペースを覚悟で着いて行く作戦だったが、結局砂の処理が下手くそで大幅にラップタイムを消費した。
空気圧は正直最後までわからず、通常よりも0.3bar下げたが気休めだろう。もっと後輪荷重にして砂を乗車するスキルが無いと、そもそも勝負に絡めないと思った。序盤はそこそこなペースで踏めていたが、筧五郎選手が熟練した匠の技で美しいラップタイムを刻み圧倒的な勝利を収めた。
レース後にゴローさんとお話した。技術もフィジカルも上手の選手ながら、「藤田くんと、村田くんが東海来てくれたおかけがだよ」と圧倒的な優勝をしながらも、人間力Lv99のゴローさんの懐の深さに感服した。圧倒的な差をつけられてしまったけど、シクロクロスは本当に強く速い選手が勝つ競技。
ぐうの音も出なかった。だけど、「砂が道を開けている」かのような華麗なゴローさんの砂さばきをみて、自分もできるようになりたいと思った。なんでもイメージと、妄想、あんなふうに飛ぶように走ってみたいという憧れが大事だ。
総じて、ワイルドネイチャーは砂の攻略でラップタイムが変わってくる。速く走るためにやるべきことはまだたくさんある。下手なりに、考えて少しでも速くセクションをクリアできるように練習しようと強く思った。結果は伴わなかったけど、すごく刺激になった。
帰りは案の定、琵琶湖周りで渋滞にあいながらフラフラで帰宅。翌日の関西CXの準備をしつつ、布団に入る。ただ、レースの内容と、なにより最後まで追い込めなかった自分に腹立たしくなって、イライラして子供のいたずらに切れるなど、人間としての小ささ、程度の低さなどが複雑に絡み合い、
さらに悔しくて寝られなかった。すべての結果、責任はペダルを踏み込む自分にある。外に原因を求めていては何も変わらない。変えられるのは自分だとか、思っていたら烏丸のレース当日の朝だった。
烏丸 C1 3位
やっぱり好きなのは関西シクロクロス。ただ、烏丸のコースは「ザ・シクロクロスコース」だ。キャンバー、ドロ、登り、あらゆるシクロクロスの要素が入った名コース。テクニカルすぎて自分には合っていない。実はこれまでどう頑張ってもシングルリザルトすら難しかった。
タイヤはノブがあるSERAC CXのノーマルにしようか悩んだ。しかし、662のタグチボスと話して「練習や、センタースリックで行け、普段練習でつこてるやつや。」と。烏丸のキャンバー地獄とドロを見ればどう考えてもマッドタイヤだ。はじめは冗談で「いやwww、ここキャンバーとドロと登り坂っすよwww」と言ったが、
どうやらマジらしい。
一緒に話していたコッシーからも、バイクの乗り方のイメージを教えてもらい「そうやって乗ったらええのか」と頭でとりあえず理解して、恐る恐る普段から練習で使っているセンタースリックのSERAC EDGEで走ることにした。いや、普通に考えたらあかんタイヤや。
自分よりも上手い人の話を素直に聞いて、まずはやってみることが大事。そういや、今週は教えてもらった変則的なパイロンの配置でコーナーリングを練習してた。超絶地味な練習だが、いや、こういう練習が必要だと思う。
というのも、タイヤの面圧?みたいなものでグリップする(っぽい)感覚が徐々にわかってきた。練習ではよく転ぶけど。
試走は、ドロ区間で早そうなラインを見極めることに注力した。キャンバー区間はV字の切り返し以外はすべて乗車できたためとにかくドロ区間のラインだけを気をつけた。1箇所だけめっちゃ軽いラインがあったのでレース中も繰り返し走った。
- カテゴリ:C1
- 順位:3位
- コンディション:芝、砂
- 天候:晴れ
- フロントタイヤ:IRC SERAC CX EDGE TLR 700x32C
- リアタイヤ:IRC SERAC CX EDGE TLR 700x32C
- フロント空気圧:1.68bar
- リア空気圧:1.75bar
- 空気圧調整:パナレーサーデジタルゲージ
- バイク:GIANT TCX XS
- チェーンリング:42T Wolf Tooth ドロップストップ チェーンリング
- スプロケ:11-34T
- ホイール:ROVAL
- オイル:イナーメCXオイル
- レース前:ミトロング、飲む血液
- レース後:飲む血液
- ジャージ:サンボルトCXワンピ半袖
レースも試走と同じセンタースリックで。空気圧はいつもと同じ。ただし、気温の上昇で空気圧は高まるため、レース30分前に一度抜いて空気を入れ直して、デジタルゲージで合わせ直す。
ウォーミングアップは、前日の疲れが明らかに残っているため50分前からダラダラ回す。普段よりもウォーミングアップをするタイミングも早く、長かったのはそのためだ。明らかに昨日の砂の影響で脚が重く張っている。うーむ、あかんやつ。脚が重たいのは抜けずに招集時間になる。
スタートはギリギリ前列の8番目。一番右端に。スタートは案の定失敗したけど、多分10番手ぐらいでキャンバー区間に入る。コース的にどう考えても60分持たせるには、オーバーペースは禁物。ヌタドロ区間でフルパワー出して、ゴール前直線は休むという作戦。
序盤から、激突や、キャンバー区間でストップなどめちゃくさ幸先が悪い。
ファーストラップは村田選手が8分台の18秒、川村選手が16秒、笛木選手が17秒、コッシー選手が21秒で回る中、手間取った私は41秒という20秒以上遅れて2周目に入る。遠くに行ってしまった先頭集団についていけず、「おわった・・・」と思ったのがファーストラップ。
2周目からは、斎藤選手のパックで走る。気心が知れた選手の後ろは安定して走れる。斎藤選手にヌタドロ区間の軽いライン情報をシェアしつつとにかく前を追うことに専念。3周目まで斎藤選手と走り、4周目で前を走る、川村選手、藤川選手、笛木選手が見えたのでブリッジ目的でギリギリ最大パワーで走る。
笛木選手が良いペースで走ってくれているが、私はちぎれそうなので前に出られない。そのまま4周回が終わると今度は村田選手とコッシー選手が見えてきた。次はあのパックにブリッジしようと思ってペースを上げる。まじきつ。
後半の折り返し一番きついときに全力でドッキングしたときのペースは、優勝したコータ選手のラップタイムから12秒遅れながらも、一気に前を走る村田選手&コッシー選手のパックとは20秒以上一気に縮めた。ただ、追いついてからが地獄。心拍が限界で190超えてた。
頭の中では、昨日のワイルドネイチャーのクソみたいな自分に負けた走りを思い出し、とにかく追い込んで走る。そのあとは、ミスが少なく確実なラインを通る村田選手の後ろで千切れるギリギリで走る。ふと気がつくと、やけに自分に向けられる歓声が多い。
「あ、この位置はもしかしたら2位争いの位置なのか」
とやっと気づく。残り2周を切っていたけど、順位気にせず走りに集中していたら、前まで来ていた。だいたい自転車のレースは無欲で、がむしゃらに走っていると、時たまえらいことになっているときがある。今回がそうだった。あとは保守的にならず、強い村田選手とやり合う・・・とおもいきや村田選手が最終ラップ速い・・・。
先週の烏丸も最後離されてしまった。今回も同じミスはしないように、できるだけラインをトレースする。レースが一番練習になる。
ただ、最終ラップ中は常に心拍は180超えてる。死にそう。キャンバー区間、登り区間もミスなく・・・、と思いきや最後の最後で登りで足をついてしまう。
村田選手は先に行く。なんとか、芝平坦区間で追いつこうとするがタイムギャップは4~5秒ほどある。
ピットから「前5秒!」と言われるが、シクロクロスの5秒はめっちゃ遠い。ロード換算で言うところの60秒相当だと思う。というわけで、この5秒が詰められない。村田選手がミスするわけなく、最後の登りへ。キャンバー区間もノーミスでクリア。最後の直線で村田選手が手を上げているのがわかる。
自分は踏みやめずに最後まで全力で。
ゴール後最大心拍まで到達して、倒れ込んでしまった。練習でも何度もやっているオールアウト。レースでできたら上出来だ。レース60分を走りTSSはなんと、94だった。自分がだせるおそらく最大努力をしたようだ。
完全にオールアウトしきってしまい、仰向けだとマジきつくて、横向きじゃないと息できない事をしった。
ゴール後、村田選手とレースの健闘を称え合う。レース中に走った他の選手とも、めっちゃキツイレースだったので、健闘を称え合う。いやー、ほんま良い競技っすわ。
なにより、一番嬉しかったのは、表彰台なんかよりも、一緒に走ったC1のライバルの選手や応援してくれた人たちが、おめでとうと言ってくださったこと。嬉しかった。景山さんや井上さんもレース後にLINE送ってきてくださってめっちゃ嬉しかった。
まじで、続けてきた良かった。
トップを走るコータ選手とは、圧倒的なタイム差を着けられていたものの、とにかく後半も追い込んで、踏み辞めたい甘い心にムチを打てて走れた。とはいえ、ここまでやらないと表彰台には登れない。厳しい世界だ・・・。
表彰台は、娘、息子、友人の子供らでにぎやかな表彰台だった。息子が顔を切ってしまい、血が出ていたのだけど、大河内先生、藤川先生というお医者様に見ていただき、さらに藤川先生からは軟膏までいただき(持っているのさすがw)安心して表彰台に登れました。
レースを振り返ってみると、表彰台には登れたが、けっこうレース中は「たまたま」な積み重ねで、自分としては運が良かったとしか言いようがない。前日のワイルドネイチャーでの自分自身で下した考え方の過ちを、烏丸で修正できたのは良かったかもしれない。
ただ、他の選手よりもラップタイムが遅い時間もあり、まだまだ改善する余地は多い。特に最後にかけてラップタイムを短縮していくという走りが烏丸でもできなかったのは、まだまだ追い込みが足りないからだろう。
とはいえ、人生初のC1表彰台(妻からは、ニセコ優勝よりもすごいという評価)は最初で最後かもしれない。とはいえ、継続して続けているとたまにこういう幸運が転がり込んでくるときもある。私みたいな、下手な選手でも継続して続けていると良いことがあるんだなと。
ピットやコース外からたくさんの応援本当にありがとうございました。続けてきて良かったです。
次回は、登りと下りのマキノ。登れる身体に仕上げるようにしたいが、はたまたテクニカルかつ、体力勝負のコースなので未知数。今回の結果に甘んじず、自分に負けない(まじこれ大事)ようにまたこつこつ地道にトレーニングと、8の字します・・・。
1レース走っただけで、回復3日というのに戦慄した・・・。シクロクロスやばい。