「ゼッケンのスキマ」を塞いで、40kmTTで8秒縮めるソリューション “予算431円”

結論を先に述べよう。ゼッケンのあのスキマを埋めると、40kmで8秒短縮できる。そのスキマを埋める際に、私は様々なテープを試したが「日東電工 再剥離可能強力両面テープNO5000NS 20mm×20m」というテープがジャージと、ゼッケンにとって最高の相棒であった。今回の記事の結論は以上だ。それでもお時間の都合の在る方は、ここから読み進めて行っていただきたい。

キャッチーかつ大袈裟に言うと「ゼッケンの空気抵抗を減らして40kmTTで8秒縮める驚愕のソリューション」なのだが、実際は「両面テープでぜっけんふさぐ方法」である。しかしそれだと面白くないので、記事化してみよう。

以下、それっぽい記事。

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日東電工 再剥離可能強力両面テープNO5000NS

レースに出たことのある方ならゼッケンを背中に着けたことがあるかもしれない。その時は安全ピンを用いて、ゼッケンの四隅を縫うように固定したことだろう。確かにゼッケンが貼り付けられジャージを見ればより選手らしく見える。ただ、神経質なシリアスサイクリストであればあるほど、ゼッケンで許せないことがある。

それはゼッケンの「スキマ」だ。

この時点で今回の記事を読み進めるサイクリストは三通りに分かれる。一つはゼッケンを付けないサイクリスト、二つ目はゼッケンをつけるが、ピンを増やし穴をふさいでいるシリアスなサイクリスト、そして穴の存在に目をつぶりながらもコンマの世界をいまだに無駄にしているサイクリストだ。

今回はそれらゼッケンのスキマが空気抵抗になっているサイクリストに贈る記事だ。そしていまだに空気抵抗を減らせるか打開策が見つかってなければなお良い。そして、あのゼッケンのスキマが空気抵抗を今後放置する必要もなくなる。早速「ゼッケンのスキマを埋めるソリューション」をご紹介したい。

京都の庭師の道具から

つくづく身の回りにいる自転車仲間の職業は幅広い。その中でも日本屈指の建造物を抱える京都で庭師を営むRyo氏の持ち物がいつも気になる。一見硬い職人さんかと思いきや、外見は派手でまるでアーティストと言ったところだろうか。確かに和のテイストが織りなす芸術は一つのアートと言えるだろう。

そのRYOさんがゼッケンに貼り付けていた不思議なテープを知ったのは数年前だ。Ryoさんは元々タイムトライアルを得意とし、空気抵抗に人一倍気を使っていた。クロノマンは100分の一秒が勝敗を分けるから少しでも空気抵抗を減らしたい。人よりもよりエアロに、タイムトライアルは人とも戦うが、一番大きな敵は空気抵抗だ。

これ程までに京都の庭師は、何もない土地を芸術作品に変えていくかのように自分自身をカスタマイズし空気抵抗を削減してゆく。その中でも「ゼッケンのスキマを埋めるソリューション」は私の心を掴んだ。では一体どのような方法でゼッケンのスキマを埋めているのだろうか。

日東電工 NO5000インプレッション

使うのはただの両面テープではない。正式名称は「日東電工 再剥離可能強力両面テープNO5000NS 20mm×20m」である。私のサイクリスト仲間達の間では「ニットーゴセンバン」の愛称で呼ばれる。レースの際に受付が終わり、ゼッケンの貼り付けが行われる際には「ニットーゴセンバンある?」が飛び交う。

昨今のレースはタイムトライアルの種目が増えた。そのタイムトライアルおいてほぼ100%ニットーゴセンバンをゼッケンに貼り付けて使用した。当然一秒のシノギを削る選手にとって魅力的なアイテムといえよう。

まさにニッチなスキマ産業を埋めるべく、本来の使い方とは全く異なるシーンで重宝されてることになってしまった「日東電工 再剥離可能強力両面テープNO5000NS 20mm×20m」である。不本意ではあると思うが、サイクリストにとっての恩恵と、実際に使ってみた利点を紹介していく。

空気抵抗が減る

こちらは、実際にスペシャライズドがゼッケンの空気抵抗を試すために風洞実験を行った動画だ。ゼッケンをジャージに留める際、安全ピンを4本使った場合と、8本使って密着させた場合どれほど空気抵抗を改善できるのか、という内容だ。

ゼッケン一枚に対して、四隅を留める4つのピン構成よりも、8つのピンを使った場合は40㎞あたり8秒速くなる。こちらはニットー5000番にかぎらず、ゼッケンの抵抗を減らすとたしかにタイム削減になるという有効なエビデンスである。

雨でも剥がれない

テープで心配なのは、濡れても使えるかということだ。実際にレースで試した所全く問題のない結果が得られた。ただし、1つ注意事項としては、濡れたジャージに対して貼り付けても全く効果はない。あっという間に剥がれてしまいその効果をなくしてしまうことだろう。

わたしは一度ニットー5000番とゼッケンをジャージに付けたまま洗濯機で洗ってしまったことが在る。その際にも全くゼッケンが剥がれなかったところを見ると、やはり貼り付け段階がいちばん重要なのだろう。

いくら強力なテープといえど、濡れた環境での使用は避けていただきたい。

テープがゼッケン側に100%残る

ニットー5000番の「空気の読める」性能といえば「テープがゼッケン側に残る」ということだ。その確率はどんな付け方をしても100%ゼッケン側にテープが残る。エクストリームなゼッケン剥がしをしたとしても、間違いなくゼッケン側にテープが残るのだ。

両面テープを使った場合、とある某国内メーカー製の有名な両面テープは、ジャージ側に両面テープが残ってしまうという惨事に陥った。いくら両面テープの粘着性が秀逸でも、剥がした時に「ジャージ側に残るか」「ゼッケン側に残るか」という死活問題が発生する。

我々サイクリストが望むべき結果は「ゼッケン側に残る」であろう。この「ゼッケン側に残るか」は間違いなく、現在100%の確立でゼッケン側に両面テープが残るのだ。そしてジャージへのダメージも皆無である。

折りたたんで捨てられる

意外と面倒なのがレースが終わった後のゼッケンの処理だ。1枚ならまだしも2枚、3枚と増えていくと捨てるにもかさばる。チームでまとめてゴミを出すならさらに大変で、袋がゼッケンで溢れかえってしまう。クシャクシャっとまとめても広がってしまうから厄介だ。

しかし、ニットー5000番は両面テープが100%ゼッケン側に残るため、その両面テープを使ってきれいに折りたたんでも良いし、ぐるぐると巻いても良い。または複数枚を連結してまとめて、コンパクトに捨てることもできる。

そして最後まで有効活用するという意味では、私は犬の毛抜けの時期に活用したりとそのニットー5000番の可能性は計り知れない。

手でテープを切れる

こちらも様々なテープを試してきて特に秀逸だった「性能」だ。いくらニットー5000番が万能なテープでだとしても、自分が狙った長さに切ることが出来なければ、文字通り無用の長物になってしまう。

また、手で切ったとしてもテープと保護シートが微妙にちぎれてしまったりしては意味がない。そのような心配はこのニットー5000番においては皆無なのだ。いくらかイビツには切れてしまうものの、手で切ったとしてもおおよそ任意の大きさに切れる。

また、一番厄介なのはハサミを忘れてしまった時に手で切れないと苦労する。特にレースは忘れ物が多いから、ハサミという存在は忘れてしまいがちだ。そういう面でも「手で切れる」というポイントは大きい。

ピンを大量に使わなくても良い

「空気抵抗を抑えるため」という理由で、ゼッケンピンを大量に縫い付けている選手を稀に見かけることがある。見た目上もあまりイケているとお世辞にも言えない。そして縫い付ける時間があるなら、その分ウォーミングアップやレースの準備に時間を割いたほうが良いだろう。

また、神経質なヒルクライマーたちはゼッケンピンの重量増を嫌うかもしれない。そのような時にニットー5000番の出番である。極論を言うと、ゼッケンピンを付けなくても強力なテープなのでまず外れることはない。ゼッケンピンよりも安全で、かつ軽量なのだ。

まとめ:ゼッケンのスキマを突いたソリューション

今回、まとめと、要点は冒頭に記したので簡潔に〆ておく。本来の使い方とは全く異なるシーンで重宝されてることになった「日東電工 再剥離可能強力両面テープNO5000NS 20mm×20m」であるがその価格はわずか

431円

である。アマゾンプライム会員なら送料無料(というより普通送料のほうが高いやろ!)という驚きの価格展開である。しかも私は1シーズン通して使ったが、まだ半分も使っていない。脅威のコストパフォーマンスで、8秒もタイム短縮できるとあれば、もはや何も言うまい・・・。

ゼッケンの隙間を埋める、まさにニッチなスキマ産業を突いた機材だといえる。いままで「あのゼッケンのスキマ」に気になっていた人は、この機会に431円の投資で、あのスキマとサヨナラをしてみてはいかがだろうか。

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