白金カイロ(ハクキンカイロ)をご存じだろうか。カイロ、ホッカイロといえばおなじみのグッズだ。ハクキンカイロは雪山や寒冷地で過ごされている方は馴染み深い道具である。雪山でガイドのお手伝いをしていた頃からいまだに使い続けているので寒くなってきた季節だからこそご紹介したい。
ハクキンカイロとは
もともとハクキンカイロは登山家、探検家といった方の愛用品として古くから使われてきた。有名な話とにて南極観測隊がハクキンカイロを常用していたことでも知られる。利点は暖かさの「持続性」と「熱量」だ。普段使っている使い捨てカイロに対して約13倍もの熱量を発するのだ。そして、持続時間は24時間にも及ぶ。
私は冬のトレーニングにハクキンカイロを愛用している。冬の練習では5?6時間外長距離を走る場合がある。冬は氷点下近くまで気温が下がるため、背中(腰部分)にハクキンカイロを入れている。普通のカイロは商品にもよるが、使い捨てカイロの場合およそ10時間~程で徐々に冷たくなっていく。しかし、ハクキンカイロはそのような事はおきない。では、どのような原理なのだろうか。
ハクキンカイロの原理
ハクキンカイロはどのようにして熱を発しているのだろうか。熱の源はベンジンの液体を用い、その気化ガスがハクキンと協力しあって発熱する。使い捨てカイロは鉄と酸素が協力して熱を発している原理と同様である。双方ともに化学的な反応を利用して熱を生み出している事に変わりはない。
ただ、明確な違いは温度と熱量にある。製品にもよるが一般的な使い捨てカイロが50°程に対しハクキンカイロは60°以上。そして、熱量が大きいので体の芯まで届く「暖かさの違い」があるのだ。
使い捨てカイロは一度使ったら終わりだ。しかし、ハクキンカイロの場合はベンジンを入れれば何度でも使う事が出来る。気になるハクキンカイロのランニングコストだ。ハクキンカイロの場合、1度の補充で24時間使用できる。コストは30円程とかなり安い。本体は2700円ほどで購入できる。
ハクキンカイロの使い方
ハクキンカイロの使い方は簡単だ。外出する前にライターなどを用いて軽く炙る。誕生日のローソクを灯したことがある方なら簡単に使えるはずだ。こう書くと、火を使うのでベンジンが燃えていると勘違いされるかもしれない。
しかしそこは心配しなくて良い。ライターを用いて炙っているのは、化学的な反応を開始する為だけの温度を与えている。従って炙るのは初めだけなので、安心して使ってほしい。
まとめ: 使えばわかる暖かさ
実際に使ってみなければなかなか「暖かさ」を理解しにくいかもしれない。文字で表すなら、使い捨てカイロは表面的な暖かさであるのに対し、ハクキンカイロは熱量が多いので芯から暖めるような違いがある。使うコツとしては大きな血管を暖めることが望ましい。私は腰に当てて使っているが、今の所これがベストだ。
もう少し伝えるならば、風呂でシャワーを浴びるか、もしくは温泉に浸かるかそんな違いにさえ感じられるハクキンカイロ。使い回しできエコで、人と少し違うカイロをこの冬使ってみてはどうだろうか。冷え性の方には特におすすめである。
なお、ハクキンカイロ自体は90年前からあり、日本が発祥でmade in 大阪である所もポイントである。
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