クリートのボルトが2つも折れた
新品下ろしたてのシマノSPD-SLのクリート固定ボルトが折れた。しかも二つもだ。冬の乗り込みへ向け、消耗品や機材を総入れ替えしていた矢先である。合計20個以上SPD-SL使ってきた。しかし同じシューズ同時に二つもに折れるのは、今回が始めてである。
私は非常事態に過ちを犯した。そこで今回は、実体験からボルトが2つ折れた時に、サイクリストが犯しがちなことをまとめた。
話の発端はこうだ。
新たな年に向けて2013年使い古したクリートを新品に変えた。トルクレンチで大体の適性トルクで締め練習へ出発した。私は走行中クリートがゆるく感じ、増しじめをした。ある程度締めた瞬間、クリートボルト1つ目が折れたのである。
ボルトが折れた時にやってはいけないこと
クリートのボルトは3点固定である。バランスと物理的な構造を考慮し、三点である。原理は3点脚の椅子と同様だ。3点脚の椅子は、どんな脚長の条件でもガタつかない特性を持つ。
私は少し不安になったので、もう一方のボルトも増し締めすることにした。締めた瞬間、2本目も折れたのだ。ここでやってはいけないことをまとめる。
クリートをペダルにはめてしまう
この気持はわかる。なぜなら私が実際にやったことだ。何とかなるだろうと思うのが人の常だ。あえて何が起こったのか書こう。クリートを回転し、外れなくなる。実際にやってみて、初めて気づく愚かな行為である。
クリートのボルトが2つ折れたら絶対にペダルをはめてはいけない。そして外れないことに焦ってしまうのだ。しかし冷静になってほしい。万が一1点固定でクリートをはめてしまった場合の対処方法について今から記載する。
反対側を外そう
アタリマエのことを書いている。しかし、いつしか一丁前のサイクリストになったサイクリストは忘れている。それはビンディングペダルを初めて付けた時のことだ。多くのサイクリストが、意味もわからず立ちゴケを経験する。
外れないシューズに意識が行くあまり、本来容易に外せる方に意識が行かなくなる落ち着いて外したあとは、無理やり1点固定の方を外そうとしても無駄だ。回転する物体を外す固着力はもう無い。
ビンディングがペダルから外れるには条件がある。それはシューズとクリートが固定されている事だ。シューズのクリートが回転するなら、人間と車体は回転する関係である。
ここでの対処法だ。落ち着いて速やかにシューズを脱ごう。そして靴を裏返し、ボルトを外そう。ここで初めて人は気づくのである。今から紹介する対処を予めやればよかったと。
ボルトが2つ折れた時の対処法
回転して外れなくなり焦る。相当焦る。憤慨するはずだ。しかし冷静になろう。もう貴方のもとにボルトは帰ってこない。別れた人を追いかけても戻ってこないのと同じで、新たな道を模索せねばならない。
こんな時は、もう一方のクリートボルトを流用することが賢い。一点で固定は、外れないので自殺行為である。そっと、クリートをはめたまま靴を脱ごう。次にやることは、ペダルの裏からネジを回して外す。そして、生きている方のクリートボルトを移植するのだ。
シューズ専用ボルト
2点固定はいわば応急処置である。これでは何十キロ先の家に帰られない。そこでメカニックのところへ。ここで初めて新たな事実を知るのである。
今まで使っていたボルトはシマノ純正ボルトではなかったのだ。シマノ付属のボルトではなく『スペシャライズドS-Worksシューズ専用ボルト』にメカニックが変えてくれていたのである。
知らぬ間にメカニックの小さな配慮がされていたとは、親の心子知らずである。なぜなら、私は貴重なスペシャライズド専用ボルトをゴミと一緒に捨てていたのだ。
スペシャライズドの専用ボルト
スペシャライズドのボルトはシマノの付属ボルトより根元部分が強化されている。今回破損したネジを調査する。ボルトのネジきり部と頭の結合部がいづれも折れている。スペシャライズドのネジは、シマノ純正品よりも頭とネジの間が盛られている。そして、ネジには青色のグリスの様なものが付いている。
どちらが高強度に耐えられるかは数値データーがないので説明できない。しかし、一度も折れたことがないので耐久性や、実績はスペシャライズドのボルトに軍配が上がる。
クリート位置をは記録しておこう
折れたら困るのがクリートの位置だ。最後に私はクリート位置は絶対ここだ。という位置と角度がある。その記憶に使っているのがERGON(エルゴン) TP1だ。これさえあれば、毎回寸分狂わずクリート位置が決まる。これがないとクリート位置で毎回頭を悩ますのだ。
お値段は2,900円と割高だが、アイデア商品としてひとつ揃えておきたいパーツである。何度も微調整する手間を考えたら一つ手元にあって損はないアイテムとしておすすめしたい。
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