iPhoneがPDP認証に失敗
ついに私のSIMフリーiphone5がNTT Docomoの規制対象になりました。海外から輸入したSIMロックフリーiphone5です。2014/01/15までつながっていたのですが今朝(2014/01/16)にPDP認証に失敗しましたというエラーを吐きました。
私が契約しているプランはNTTDocomoのXi契約です。電源を入れるとdocomo 3Gを掴みます。PDP認証に失敗してもアンテナの横には「NTT DOCOMO 3G」と表示されています。電源のON/OFF、Docomoの回線サーチ等いろいろ試してみても駄目です。
なぜでしょうか。
IMEIが登録されていない
携帯キャリア各社(Docomo、Au、Softbank)は自社が販売している端末に対して、IMEI(国際移動体装置識別番号)を付与しています。IMEIは携帯電話を識別するユニークな番号です。
IMEIを確認するために、全ての携帯電話に共通する機能があります。電話をかける祭のダイアル番号を押す容量で次の羅列を入力してください。「*#06#」です。この番号が携帯電話にふられたユニークな識別番号です。
15桁の数字から構成されるIMEI番号は、メーカー、機種、生産国、シリアル、IMEIの検証番号から成り立ちます。
左側から以下の意味を持ちます。
- 1~6文字目:TAC(Type Approval Code)メーカ機種固有番号
- 7~8文字目:FAC(Final Assembly Code)原産国
- 9~14文字目:SNR(Serial number)シリアル番号
- 15文字目:チェックサム
最後の15文字目の番号はチェックサムです。IMEI番号が正しいのか計算するために用いられます。計算手法はLuhnアルゴリズムを用います。Luhnアルゴリズムは、単純な確認方式ですがクレジットカードなどにも使われています。
IBMのLuhnさんが考えたのでLuhnアルゴリズムです。
携帯会社がIMEIをどのように使うのか
携帯キャリア各社のサービスで、「ネットワーク利用制限」という仕組みがあります。オークションなどで白ロムの携帯を買ったことがある方は「判定が△」や「判定が◯」という表記を確認してから購入します。
実際にWEB上にネットワーク利用制限を判定する為のシステムがあります。携帯電話機の固有番号(IMEI:製造番号)を入力し、「ネットワーク利用制限」の対象携帯電話機を確認することができます。
一度制限されると二度と解除されない
ネットワーク利用制限の仕組みは、IMEIを携帯キャリア各社のデーターベースに登録します。登録されるものは各キャリアが販売している端末のみです。従って海外で購入した私のSIMフリーiPhone5は含まれていません。
たとえば、キャリア各社のデーターベースに登録されていないiPhone5はAPNの設定でspmode.ne.jpを設定したとしても接続させない、という事もできます。今回その対処がされたと推測できます。
本来は、携帯電話の盗難、料金未払いの対策が主な用途です。しかし、各キャリアが販売していない端末での使用はさせないという措置も可能です。
規制に対する考え方の違い
各キャリアにおいて例えばNTT Docomoはsp-mode(spmode.ne.jpをAPNに設定)はIMEIのTACを判別して制限を行います。諸外国においては用途が違います。主たる用途は、不正使用されている端末のIMEIを登録し使用させない措置の為に用います。
しかし、国内のキャリア各社の使用用途はどうでしょうか。日本では自社端末以外を閉め出すために使用しています。理由は安価な海外携帯の使用や、国内の生産メーカの需要を守るためだとも言われています。
昨今のSIMフリー化の流れは活発です。時代がSIMフリー化で様々な端末を使いたいニーズが多くなっているのが現状です。しかし、国内各キャリアが自社端末以外を締め出すために使用するとは、いかにも日本的な、島国根性、閉鎖的でせこせこした性質や考え方です。
キャリアメールもひとつの縛りだ
もう一つキャリアを縛る為にしている見えない措置があります。それはキャリアメールです。国内キャリアはキャリアメールをまず捨てるべきです。キャリアメールとは非常に異質な組みです。キャリアに対して、決められたドメインが必ず結ばれます。
家のPCにメールソフトのアウトルックを入れている方がいるとします。マイクロソフトが作っているソフトウェアですが、必ずMSNのアカウントを使う必要がありますか。各社のメールアカウントを使っても問題無いです。
いつのまにか刷り込まれているキャリア=キャリアのメールアドレスは異質なものです。キャリアはキャリアメールしばりを辞め、自社販売端末の締め出しをやめるといった措置をとり、ユーザーが使いやすい対策をとる事が今ユーザが求めている事です。
※著者および当ブログは、携帯電話の技術検証を目的としています。技術基準適合証明(通称:技適)を受けていない通信機器の使用を推奨しません。著者および当ブログは一切責任を負いません。
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