ガーミン VENU 2/2S レビュー、ボディバッテリーや睡眠スコア、血中酸素が計測可能なスマートウォッチ

スポンサーリンク

GARMINから登場したスマートウオッチGARMIN VENU2(ヴェニューツー)を実際に購入しレビューを行った。

GARMINといえばEdgeシリーズのサイクルコンピューターを真っ先に思い浮かべる。もともと、GPSデバイスの開発に長けたメーカーでGPSの高い測位技術を持つブランドとして世界で知られている。筆者自身もサイクルコンピューター遍歴もGARMIN Edge500、510、520と使用しており満足のいく製品ばかりだった。

GARMINはこれまで、ランナーやサイクリストといったアスリート向けのデバイスを開発し続けていた。ところが、最近では時代の流れに沿ってスマートウオッチや体重を展開し、日常生活や健康面に特化した製品をリリースしている。今回レビューを行ったVENU2/2Sも同様に、体力の残量や、睡眠、心拍、血中酸素濃度といった健康面のモニタリングが行えるデバイスだ。

実際にVENU2を使ってみたところ、ランニング、自転車、筋力トレーニングといった各種運動にも対応し、すべてのトラッキング情報をGarmin Connect上で一元管理できる総合的なスマートウオッチに仕上がっていた。とはいえ、これまでのスマートウオッチと何が違うのだろうか。VENU2Sとともに、睡眠、仕事、トレーニングを行い実際に数週間着用したレビューをお届けする。

スポンサーリンク

VENU2とVENU2Sの違い

001l002l

VENU2とVENU2Sの違いは6つある。ディスプレーサイズ、動作時間、バンドサイズ、カラー、重量、価格だ。それ以外の主な仕様は共通している。それぞれのモデルの違いは以下のとおりだ。

  • VENU 2:ディスプレーサイズ45mm(1.3インチ)/416×416ドット。
  • VENU 2S:ディスプレーサイズ40mm(1.1インチ)/360×360ドット。
  • VENU 2:動作時間約11日間(スマートウオッチモード)/22時間(GPSモード)。
  • VENU 2S:動作時間約10日間(スマートウオッチモード)/19時間(GPSモード)。
  • VENU 2:バンドサイズ22mm。
  • VENU 2S:バンドサイズ18mm。
  • VENU 2:カラーGranite Blue/Silver、Black/Slateの2色。
  • VENU 2S:カラーGraphite/Slate、Light Sand/Light Gold、Mist Gray/Silve、White/Rose Goldの3色。
  • VENU 2:重量49.0g。
  • VENU 2S:重量38.2g。
  • VENU 2:価格49,280円。
  • VENU 2S:価格47,080円。

その他の主な仕様は共通している。電話やメールなどの通知機能やSuicaのキャッシュレス決済に対応している。音楽再生機能はSpotify、Amazon Music、LINE Musicなどのプレイリストに対応しており、約650曲を保存できる。内蔵メモリーは64GBで共通だ。リストバンド素材はシリコンを使用している。

「VENU2/2Sほしい。」と思ったあと、2か2Sどちらを選ぶのか悩んだ。自分自身の使い方や好みに合わせて何を優先するのかを考えてどちらかを選択すれば良いだろう。ディスプレーの大小、動作時間、カラー、重量と異なる部分は多いが、筆者自身は軽さを最優先しVENU 2Sを購入した。

スポンサーリンク

身体の変化を数値化

購入する際に疑問だったことは、「GARMIN VENU2Sは何ができて、どんな身体の情報を知ることができるのか」ということだった。Apple WatchやWithingsのスマートウオッチも所有しているため、あえてGARMIN VENU2Sを買う必要はないと思っていた。しかし、VENU2/2Sにはいくつか魅力的な機能を備えていることを知り、VENU2Sを購入することを決めた。

GPSだとか、ランニングの追跡機能だとか、筋トレ機能だとか考えられる限りのさまざまな機能がVENU2/2Sには盛り込まれている。その上で、VENU2が優れているのは身体の出来事やコンディションを数値やグラフで視覚的にモニターし、ロギング(記録)できるという点に尽きる。それらの機能は大きく「身体のコンディション把握」と「運動記録」の2つにわかれている。

身体のコンディションモニターで測定し確認できる項目はいくつかある。以下の1~6は普段の生活(仕事、トレーニング、睡眠など)の中で身体のコンディションを継続的に記録する。7~10は運動を行った結果を示すものだ。

  1. BODY BATTERY
  2. 睡眠モニタリング(睡眠スコア付)
  3. ストレスレベル
  4. 血中酸素濃度
  5. 心拍数
  6. 呼吸数
  7. ヘルススナップショット
  8. フィットネス年齢
  9. 筋力トレーニング
  10. ブレスワーク

まずはBODY BATTERYから見ていこう。

スポンサーリンク

BODY BATTERY

BODY BATTERYは1~100の値で身体に残っているバッテリー量を表示する。ゲームでいえばキャラクターのライフゲージのイメージと似ている(が、同じではない)。ライフゲージが0になってしまうとゲーム内でキャラは死んでしまうが、現実世界のBODY BATTERYは死なずとも考え方はほぼ一緒だ。ドラクエは宿で1日寝ればHPが回復するが、BODY BATTERYも同じく「睡眠」で回復する。とはいえ、BODY BATTERYはそこまで単純ではない。

VENU2/2Sでは、心拍数の変動(HRV)、心臓からの信号、アクティビティ、睡眠の質といったさまざまなデータを総合的に分析し、そのうえで身体に蓄えられたエネルギー(BODY BATTERY)が示される。数字が高ければ高いほど、トレーニングや会社での残業を乗り越えられるエネルギーが残っていることを示している。

しかし、必ずしも値が高いほど「良い評価」というわけではない。BODY BATTERYは1つの指標だ。ボディーバッテリーは、睡眠から起床したあとの値が一日の間で最も高い。そして、一日の生活が進んでいくうちに徐々に消耗し、値は低くなっていく。

トレーニングで高強度な運動を行った場合は、BODY BATTERYは激しく消耗する。これらは、人によっては必要なことであり必ずしも悪いことではない。また、BODY BATTERYを増やす方法もある。継続的かつ定期的な運動、ブレスワーク、リカバリーを行うことによって徐々に体力と回復力を増やすことができる。

BODY BATTERYは1つの指標であり、この値を用いてトレーニングを行う、行わないの判断をする。または、早く寝る、残業に備えて体力を温存するといった使い方ができる。このような「体内の残エネルギー量」を活動するための指標として機能を搭載するスマートウオッチはまだそれほど多くはない。一日中、身体のパフォーマンスを常にモニタリングしたい選手にはもってこいだ。

筆者の場合は、自転車でGARMIN EDGE 520を搭載しておりVENU2と同時にアクティビティを記録している。VENU2とEdgeシリーズを併用すると、Garmin Connect上で自転車のトレーニングも加味してさまざまな結果が1か所にまとめられるのがうれしいポイントだ。BODY BATTERYの詳細レビューは後程、別の記事で紹介する。

スポンサーリンク

睡眠モニタリング

睡眠モニタリングは、睡眠を詳細に追跡してくれる。睡眠時によく眠れているか、そうでないかがわかる。睡眠中の「浅い睡眠」「深い睡眠」「レム睡眠」を測定できることはもちろん、心拍数やストレス、血中酸素や呼吸も追跡してくれる。睡眠の質はスコア化され、睡眠の評価や睡眠を改善するためのアドバイスも表示してくれる。

VENU2Sを使ってから最も重宝しているのがこの睡眠モニタリングだ。特に睡眠スコアとアドバイスとエビデンスが参考になる。睡眠から目覚めると、以下のような情報をVENU2のメッセージやGarmin Connect上で確認することができる。

スコア78/100(普通)7時間10分:時間は長いが浅い睡眠
睡眠時間は十分でしたが、深い睡眠は十分にとれませんでした。今日は、記憶力や集中力が低下する可能性があります。 就寝前に温かいお風呂に入ることで、より深い睡眠が得られる場合があります。研究によると、就寝前に身体を温めると、緩やかな波形の睡眠パターンが高まることがわかっています。

といった情報や、

スコア89/100(良い)7時間24分:時間が長く回復効果のある睡眠
研究によると、今回のような長くて回復力が高い睡眠は、年を取るにつれて健康の維持に役立ちます。

といったスコアが表示される。これらのスコアや評価アドバイスが実際の身体と感覚とどれくらいリンクしているのかというと、「気づいたら朝だった」と思た場合はスコアが良い。対して、子供に蹴られて起きたりした場合はスコアは非常に悪い。息子の夜泣きがまだ続くので夜起きる際はどうしても睡眠スコアが低くなる。

これらの睡眠をモニタリングしているのは、VENU2/2Sに搭載されているはアドバンスドスリープモニタリング(ASM)という機能だ。光学式心拍計が搭載されている最新のGarminウエアラブルデバイスで使用できるようになった。ASMを使用することで、睡眠中にデバイスを着用しておけば、でGarmin Connectで詳細な睡眠統計を追跡できるようになった。

ASMの動作原理としては、デバイスの光学式心拍計を利用し心拍数変動(各心拍間の時間)を計測する。さらに、加速度計と組み合わせることで身体の動きを測定し、入眠時間や起床時間といった睡眠に関する情報を測定する。

この睡眠モニタリングが非常に優秀であったため、私はVENU2を購入する決断をした。VENU2のような「睡眠スコア」や「睡眠改善アドバイス」そして、「睡眠中の心拍数」や「睡眠中の血中酸素濃度」が計測できるデバイスは珍しい。そして、トレーニングで使用しているGarmin Connect上で一元管理できるのがダメ押しの決め手だった。

睡眠とトレーニングは1つのセットだ。BODY BATTERYが示すとおり、睡眠と活動は陰と陽の関係にある。質の高いトレーニングを行うためには十分な睡眠が必要だ。寝不足ではトレーニングの質も強度も落ちる。そのため十分に睡眠できているかを日々確認することがとても重要だった。

睡眠モニタリングが面白いのは、「夜間のトイレ」や「朝がたの二度寝」も睡眠における出来事として測定してくれる。一度起きてしまって、寝るか寝ないかぎりぎりの心地よい時間も睡眠として扱われる。加速度装置の精度は非常に高く、就寝時間と起床時間を正確に測定し表示してくれる。この機能は1週間使ってみると手放せなくなる。

スポンサーリンク

ストレスレベル

ストレスレベルは、日常活動におけるさまざまなストレス影響を数値化したものだ。ストレスレベルは0~100で表示され、0~25は低ストレスレベル、26~50は中程度ストレスレベル、51~75は高ストレスレベル、76~100は非常に高いストレスレベルを表している。これらは、トレーニング、身体活動、睡眠状態、精神状態を総合的に判断して測定される。

ストレスレベルをモニタリングする機能は、心拍変動(HRV)を使用して身体のストレスレベルを推定している。ストレスと心臓の活動には深い関係がある。たとえば、人前でスピーチするときや入試試験前に心拍数が高まった経験が誰しも1度はあると思う。心拍数は私たちの意図とは関係なく変動する。

そのほかにもトレーニングや身体活動、睡眠、栄養摂取および日常的な「プレッシャー」も、ストレスレベルに影響を与える。

一日のストレスレベルの傾向を見てみると、出社のために自宅をでてから通勤電車にゆられているときはストレスレベルが80を超えており非常に高いことがわかった。また、そのあとは安定するが、会議の前は確かにストレスレベルが50になった。ご存じのとおり、どうやら会社は非常にストレスのかかる場所のようだ。そして、「会社に行く」ということもストレスであるようだ。

ストレスレベルは1週間単位で統計がとられており、常に確認することができる。面白いのは、土日に活動的に遊んだりしてもストレスレベルが平均的に低いということだ。この状態はまさにリフレッシュし、リラックスしている証拠といる。やはり会社に行くのは憂鬱だ・・・。知ってか知らずか、VENU2はしっかりとストレスレベルを高く表示してくれる。

スポンサーリンク

血中酸素濃度

コロナウイルスが広まったことにより、血中酸素濃度(SpO2)が一般的に知られるようになった。血中酸素濃度は文字どおり、血中にどれくらい酸素が含まれているかを示している。肺から取り込まれた酸素は、血液に乗って全身にいきわたる。SpO2の値は98~99%前後が通常とされるが、うまく酸素を取り込めなくなると90%まで低下する。

血中酸素濃度が10%下がっただけでも非常に危険な状態であり、酸素吸入が必要な場合もある。持久系のトレーニングでは、あえて大気中の酸素が薄い高地環境に身を置き、身体のSpO2を下げて運動を行う場合もある。筆者自身も自宅の低酸素発生機を使ったトレーニングを行っているが、SpO2が88%ほどになると通常の運動はほぼ困難になる。

また、心拍が異常に上がるため高強度での運動ができなくなる。しかし、低酸素状態における人の反応は千差万別であるため、実際のところスタンダードなトレーニング方法が現在でも確立されていないのが現状だ。そのうえでGARMINの血中酸素濃度の精度を確認したところ、「まずまず」といったところだった。

医療用のパルスオキシメーターと比較してもそん色のない値を示した。しかし、VENU2/2Sは医療用のパルスオキシメーターではないので注意が必要だ。簡易的な情報を知るにとどめるだけであれば、非常に「面白い機能」である。ただ、血中酸素濃度の測定を常時行っているとVENU2のバッテリーを激しく消耗してしまう。

そのため、睡眠時だけ血中酸素濃度を測定するといった使い方でバッテリーを節約することができる。常に血中酸素濃度の確認をするとバッテリーの持ちが悪くなる。睡眠時だけ血中酸素濃度を測定する場合は、バッテリーをスマートモードにするといい。

スポンサーリンク

心拍数

VENU2/2Sには心拍計が搭載されている。最近のスマートウオッチで心拍計が搭載されていないほうが珍しい状況になった。心拍数は心臓が1分間に何回鼓動しているのかを測定できる。と、ここまでが心拍計の基本的な動作であるが、VENU2/2Sが優れているのは睡眠中の心拍を計測するので安静時の心拍がわかる。

多くの人には当てはまらないかもしれないが、エンデュランス系の運動を行う人は身体の変化を心拍で管理している場合が多い。通常の心拍は60bpm前後であるが、トレーニングを続けていくと心拍数が30bpm台まで減少するいわゆる「スポーツ心臓」に変化していく場合がある。私自身も睡眠時は34~36bpmで、VENU2で測定した普段の1日平均は37~40bpmで、1週間の平均は40bpmだった。

トレーニングを続けてきて実感していることは、睡眠時の心拍数はパフォーマンスと直結しているのではないかということだ。あまり練習を積めていないときや、オフシーズン明けの身体は非常に鈍っている。そのような状況では、心臓も動きが悪く、普段生活しても心拍が高い。そして、睡眠時の心拍は60ぐらいをウロウロする。

ところが、トレーニングを重ねていくと不思議と睡眠中の心拍も徐々に下がっていく傾向にある。したがって、睡眠時の心拍をモニタリングできるということはパフォーマンスをモニタリングしているということと直結している(と個人的に思っている)。

あとは肝心の測定精度だ。これまでさまざまな心拍計を使用してきたが、GARMINの胸バンド式心拍計は精度が高かった。対して、ウオッチ式の測定精度はそれほど高くない。心拍計といえばポラールであるが、VENU2/2Sとポラールを併用し室内トレーニングにおける最大心拍数をロギングしたところ、ある2日間における結果は以下のようになった。

  • 174bpm(ポラール):168bpm(VENU2S) 誤差3.45%
  • 170bpm(ポラール):165bpm(VENU2S) 誤差2.94%

最大心拍数を引き合いに出したのは理由がある。実は、平均値は非常に近い値を示した。平均値は、ばらつく値を平均化するため、結果を比較しても値の差がわずかになる傾向にある。そのため、瞬間的にランダムに出現する最大心拍数をセンサーがとらえられるかを確認したかった。最大心拍数の結果はおよそ3%前後の違いが生じた。

差が生じた1つの可能性として、VENU2のロギングを「スマート」にしていたためロギングのインターバルが1秒ではなく3秒やもしくは平準化された値として丸められているというサンプリング面の問題が考えられる。実際にそのような仕様を実装しているというかどうかは断言できないが、最大心拍数が異なるという点においてはVENUの測定精度はそれほど高くない可能性を示唆している。

瞬間的に出現する最大心拍数をとらえようとするとき、ハートレートセンサーのサンプリング数(単位時間当たりに何回心拍を計測するか)の違いによって、最大心拍数を取りこぼす可能性がある。平均的な情報だけ必要であれば最大心拍数は不要であるといえるが、私の場合はトレーニング用途として使用しているため正確な値を把握する必要がある。

とはいえ、測定器と測定器を比較するのは「どちらかが正しいと仮定した場合」の比較でありもしかしたらVENUのほうが正しい場合もある。おおよその値が合致しているという事実をふまえれば、普段の生活における活動をモニタリングするという意味においてVENU2の心拍計の機能は十分に使えると判断している。

厳密に心拍数を管理する場合は胸バンド式のハートレートセンサーを使用したほうがいいと判断している。とはいえ、普段の生活や睡眠中の傾向と合わせて心拍をモニタリングできるのはありがたいことだ。

スポンサーリンク

呼吸数

呼吸数は、「吸う」と「吐く」を合わせて1回と数える。成人の場合、1分間に12~20回の数が正常値とされている。VENU2では、1日における1分間の平均呼吸数 (brpm) を測定し、光パルスレート技術を使用して吸入と呼気をそれぞれ追跡する。安静時に呼吸数が少ないのは健康である証拠だ。安静時に呼吸数が平均よりも多い場合、または少ない場合は、健康上の問題がある恐れがある。

とはいえ、継続的に呼吸数をモニタリングし続け傾向を把握する必要がある。そのうえで、通常よりも呼吸数が多い、少ないといった身体の変化を見つける必要がある。

スポンサーリンク

ヘルススナップショット

2分間のセッションを記録して、心拍数や心拍変動、呼吸数、ストレス、血中酸素レベルなどの主な統計データを記録できる。結果はGarmin Connectの各記録の詳細データから確認することが可能だ。

スポンサーリンク

フィットネス年齢

フィットネス年齢は、実年齢や毎週の活動、安静時の心拍数、BMIまたは体脂肪率から、身体の年齢を推定する機能だ。身体が実年齢に対して若いか老いているかを確認することができる。

スポンサーリンク

筋力トレーニング

この機能は使うまで全く意味がわからなかった。しかし、地味にうれしい機能だと感じた。私は持久系のトレーニングと合わせて筋力トレーニングを実施している。これまで持久系のトレーニングはGarmin ConnectとTraining Peaksで管理していた。しかし、筋力トレーニングだけは壁に貼られたメモ書きにウェイトと回数を記録していた。

ところが、だ。

VENU2で筋トレを記録すると、レップ数やウェイトの重量を記録できるだけでなく、種目を選ぶと鍛えた筋肉も記録される。さらにこれらの細かな筋トレ情報は、Garmin Connectに転送され、さらにTraining Peaks上でも自動的に「ウェイトトレーニング」として登録されるのだ!!!

感嘆符(=!)を3つ付与するこの喜びは、あまり理解されないかもしれない。これまでは、壁のA4用紙にメモしていた筋トレの情報(レップ数、重さ)をあとでGarmin ConnectとTraining Peaksに「手打ちで記録」していたのだ。ただ、この作業はこまめにやらなけらばならず、実施確率は30%だと思う。3回に1回はめんどくさくて手打ちしていない。

しかし、VENU2でワークアウトを記録することでいとも簡単にロギングされていく。私が最も待ち望んでいた機能だった。この機能を知らずに私はVENU2を購入したのだが、筋トレもほかのエンデュランストレーニングも実施する方は非常に魅力的な機能だと思う。そして、筋トレもストレススコアやトレーニングの負荷(HRTss:ハートレート変動をもとにしたTSS)として記録される。

いや、マジでうれしいんやでこれ。

Garmin ConnectとTraining Peaksに筋トレの記録が残るのはうれしい。さらにハートレートをもとにしたTSSも算出してくれるため、スポーツとウェイトトレーニングを併用している方は、その価値に気づいていただきぜひとも使っていただきたい機能だ。

スポンサーリンク

ブレスワーク

ブレスワークは、どのような機能なのか試すまでよくわからなかった。しかし、ブレスワーク機能も筋トレ機能と同じくらい重宝している。個人的に興味があったのは、睡眠を導入するための呼吸法だ。これまでもリラックスするための呼吸法、集中するための呼吸法など、さまざまな呼吸法に関する書籍で見て実践していた。

しかし、書籍を読んで実践する呼吸法はデメリットがある。呼吸の吐く、吸うの秒数を数えたり、呼吸の回数を数えたり、何セット目であるのか、そしていま「3:3:3」のパターンなのか「3:4:3」のパターンなのかといった「呼吸への意識」が常々邪魔だと思っていた。そんな悩みをVENU2のブレスワークは一気に解決してくれる。

VENU2にはあらかじめ用意された呼吸に関するワークが登録されている。一度ワークを選択して、ボタンを押せばブレスワークが始まる。あとはVENU2の画面に表示されている秒数や、吸う、吐くといった呼吸を行うだけだ。動作の節目には、振動で教えてくれる。

VENU2/2Sに登録されている呼吸法は以下のとおりだ。

  • 478呼吸法:ストレスを低減させて眠りにつくための準備をする。
  • コヒーレンス:等間隔で呼吸することで心が穏やかな状態になる。
  • リラックスと集中:ブレスワークで身体をリラックスさせ、意識を集中させる。
  • リラックスと集中(短):ブレスワークで身体をリラックスさせ、意識を集中させる。

私は、睡眠に入る前に478呼吸法を行うようになった。確かにスッと眠りに落ちる。そして、睡眠スコアも良い。さらにこのブレースワークはGarmin ConnectやTraining Peaksにも1つのトレーニングとして登録される。日々、継続できているかどうか、そして体調が変化しているかどうかといった情報もわかる。

ほんま、VENU2は至れり尽くせりやで・・・。

スポンサーリンク

まとめ:身体情報を可視化したい方に

B094VVQR6C

VENU2/2Sは日常の生活をモニタリングし、これまで気づかなかったような身体の情報を伝えてくれる優れたデバイスだ。「どれだけ体力が残っているか」「どれだけ深く眠れたか」「どれだけストレスを感じているか」といった可視化できない情報を数値として知ることができる。

これまで一部のアスリートは、TSS(トレーニングストレススコア)と呼ばれるトレーニングのストレスが身体に与える影響”だけ”を考慮したスコアで疲労を管理してきた。しかし、VENU2/2Sを組み合わせれば仕事中、対人関係のストレスを含めた疲労を知ることができる。

サイクリストであれば、GARMIN EDGEで取得したアクティビティログをGarmin Connectにアップロードするだけで、Bodey Batteryにリンクされ「運動消費」として反映される。疲労管理の機能だけでも重宝するが、さらにBody Batteryの源となる睡眠に関するモニタリングや評価も行ってくれるわけだ。まさに「ゆりかごから墓場まで」である。

サイクリストやランナーであれば、トレーニングログと生活のすべてがGarmin Connectで一元管理されるという便利さもある。VENU2/2Sはライフワークをサポートするツールとしても、アスリートがコンディショニングするデバイスとしても非常に役に立つスマートウオッチだ。これまでわからなかった身体の変化や情報を、VENU2/2Sでモニタリングしてみてほしい。

次回は、個別の機能に絞り詳細にレビューをお伝えする予定です。

GARMIN(ガーミン) スマートウオッチ GPS Venu 2 Black / Slate【日本正規品】 010-02430-61 小
ガーミン(GARMIN)
ガーミン(GARMIN) (2021-06-01T00:00:01Z)
5つ星のうち4.4
¥44,253
GARMIN(ガーミン) スマートウオッチ GPS Venu 2S Graphite / Slate 【日本正規品】 010-02429-60 小 ブラック
ガーミン(GARMIN)
ガーミン(GARMIN) (2021-06-01T00:00:01Z)
5つ星のうち4.2
¥34,664 (中古品)
GARMIN INDEX S2 レビュー Wifi自動保存や体脂肪率、体重傾向がわかるスマート体重計
ガーミンインデックスの後継モデルは、体重の傾向を示すグラフィックスや測定精度の向上、および体脂肪率、水分量、BMIといった多数の身体分析が可能になった。これらのデーターは、WiFi経由でGarminConnectアカウントと同期されるため、ユーザーはスマートフォンのアプリで詳細な測定値を一目で確認できるようになった。
Ads Blocker Image Powered by Code Help Pro

広告ブロックが検出されました。

IT技術者ロードバイクをご覧いただきありがとうございます。
皆さまに広告を表示していただくことでブログを運営しています。

広告ブロックで当サイトを無効にして頂き、
以下のボタンから更新をお願い致します。