Cannondaleからグラベル最速のバイク『新型SuperX』が登場した。
世界的に人気が高まっているグラベルレースに照準を合わせ、究極のグラベルレーシングマシンとしてSuperXは再設計された。無駄をそぎ落とし、ジオメトリや細部を調整し、これまでの記録を更新するために設計されている。
ローカルのグラベルからトレイル、世界選手権まで、あらゆる場所における走破性が高められている。昨年、前身であるSuper 6 Evo SEは、ラクラン・モートンとともに、2024年のUnbound Gravelで大会記録を更新し、歴史を作ったことは記憶に新しい。
Super Xはさらに高いレベルへと進化した。さらなるスピードとパフォーマンスを追求した設計となっている。新型Super Xには、10年以上の実績を誇るワールドツアーで実証済みのロードエンジニアリングチームや、グラベルレースによる最先端の知見が盛り込まれている。
最新型のSuper Six Evoからインスピレーションを得たこのバイクは、空気力学と前作から100g以上の軽量化により900グラムを下回る超軽量フレームを組み合わせた。ハイペースで激しい砂利道レースで常に一歩先を行くことを可能にする。
この分野では、重量とスピードだけでなく、振動吸収性やタイヤクリアランスなど『性能』も重要になっている。シートチューブ、リアトライアングル、トップチューブのしなやかなフレーム構造がD型のシートポストと連動して衝撃と振動を吸収。
これにより、長時間のライドでも疲れを感じさせず、快適な走行が持続することが可能になった。これらは、グラベルレース用バイクとロードレース用バイクを明確に区別する点である。
Super Xのタイアクリアランスは、リア48mm、フロント51mmに対応。その日の路面コンディションで、どんなタイヤでも装着できる。ジオメトリーはレースで実証済みの安定性と操作性に優れた設計になっている。
操作性も考慮されており、最先端のステアリング設計、入念に調整されたフレーム剛性が一体となり、安定性と正確性を兼ね備えたハンドリングを実現している。
シングルトラックやタイトコーナーを走ろうが、突っ走ろうが、Super Xはライダーをコントロール下に置き、ラインを維持し、突き進むことを可能にする。
シクロクロスにも対応する。33Cのタイヤを装着すれば、溝だらけのストレートラインでも速さと安定したハンドリングを実現。大きなマッドクリアランスが、どんなコースでも安心して走行をサポートする。フラットなトップチューブ設計は、肩に優しく、バイクを担いだランニングも考慮されている。
SuperXの特徴
『ローリング・ファッティーズ』は、新型SuperXの象徴にもなっているシートチューブが大きく湾曲した形状だ。
より太いタイヤでライドを楽しむために、リアタイヤに最大48ミリ、前のタイヤに最大51ミリまで装着可能な設計ながら、ドロはけを考慮して4ミリ以上のクリアランスを確保している。
『デルタステアラー』は、SuperSixEVOにも搭載されている三角形のステアラーチューブだ。
コックピットからフレームにケーブルを内蔵できるため、ハンドル周りがクリーンになる。これにより、空気抵抗を減少させ、エアロ効果も高まる。
『アウトフロントジオメトリー』は、ヘッドアングルを寝かせ、フォークのオフセットを一般的な長さ(55ミリ)よりも長くすることで、急な斜面やぬかるみでも安定性と操作性を向上させる。
瞬時にラインを変更したい時や不意に修正が必要なハンドリングも高められている。
『トップカバーアップ』は隠れた収納だ。
トップチューブのバッグマウントにスタイリッシなカバーを装備しており、必要な時に使用し、不要な時は隠すことができる。
『D-Lightful』は、D型のシートポストにすることで、エアロ効果を向上させ、垂直方向の軟性を高めている。
落車時にシートポストが回転することもない。筋肉の疲労を軽減し、最後のスプリントまで体力とスピードを維持できるようになる。
『SystemBar R-One』は洗練されたデザインと軽量なカーボンコックピットだ。グラベルレースを制するための理想的な設計でエアロ効果を実現し、スッキリとしたフル内装に仕上がっている。
ラインナップ
LAB71 SuperX
- フレーム/フォーク:LAB71 SuperX Series 0 Carbon
- ドライブトレイン:SRAM RED XPLR AXS
- ホイール:Reserve 40/44 GR
- ハンドルバー:SystemBar R-ONE
- BB:セラミックスピード
- サイズ:46, 51, 54
- 価格:198万円、75万円(フレームセット)
- 重量:7.4kg
SuperX 2
- フレーム/フォーク:SuperX Carbon
- ドライブトレイン:SHIMANO GRX 825 Di2
- ホイール:Reserve 40/44 GR
- ハンドルバー:Vision TriMax Aero
- サイズ:46, 51, 54
- 価格:103万円
- 重量:8.6kg
SuperX 3
- フレーム/フォーク:SuperX Carbon
- ドライブトレイン:SHIMANO GRX 820
- ホイール:DTSWISS G1800
- ハンドルバー:Cannondale C2
- サイズ:46, 51, 54
- 価格:63万円
- 重量:9.1kg
ジオメトリ
まとめ:近所のグラベルから世界選手権まで
モデル名をSuperSix EVO SE/CXではなく、SuperXに名前を戻した理由については「名前がややこしいから」だという。反省を経て、今後はグラベルとシクロクロスのレースシーンを華々しく駆け抜けるべく、SuperXと命名している。
また、Aiオフセットも廃止された。これは大歓迎だ。理由として、現在では業界全体がチェーンラインを広くする方向に進んでおり、Aiオフセットの必要性は薄れてきてきたのが理由だという。そのため、キャノンデールはこの仕様を廃止することを決定している(大歓迎だ!)。
ローターの最大寸法も現代のグラベルバイクに最適化されており、リア最大160mm、フロント最大180mmだ。
LAB71で使用されているカーボンレイアップは、重量、剛性、材料が異なっている。高張力弾性繊維の比率が高く、理想的な硬さを少ない材料で得得られる。フレーム全体に使用する繊維の量を減少させることが可能なため軽量化が可能になった。
そして、ライダー重視の設計哲学により、すべてのライダーがSuper Xの潜在能力を最大限に引き出せるようになっている。カーボンの積層や設計はグラベルレース用に設計されている。各フレームサイズ毎に、重量、剛性、耐久性のバランスを整えながら、最適なカーボンファイバーの層を慎重に配置している。
グラベルバイクでありながら、Cannondaleの生涯保証によって支えられている。