乗鞍覇者の森本さんのリアホイールはゴキソハブとカーボンクリンチャーという組み合わせだった。そしてホイールの重さは1900という『鉄ゲタ』ホイールだった。しかし、重量よりも転がり抵抗を減らすアッセンブルでコースレコードを一分短縮に迫るタイムを出した。
それらの話はGOKISO取締役の方が贈った乗鞍優勝へのコメントがアツいと話題にで詳しく書いている。今回はそれらのホイールに取り付けられていたタイヤとチューブについて調べていく。
コンチネンタルスーパーソニック
初め、タイヤの種類とサイズ、チューブは何を使っているのかと疑問に思った。今回の機材は、ゴキソの近藤氏も記していたように転がり抵抗を極限まで減らしいる。開発者の方達は、ハブやリムだけて転がり抵抗が決まるものではない事は理解されてるはずだ。
その中でどのタイヤをチョイスしたのかは非常に興味の向く話題だった。しかし、現地に行っていない私は情報を得ることができない。そこでソーシャルと、東京で練習をご一緒させていただいていたチャンピオンクラス4位の佐野選手から情報を頂くことができた。
使っていたタイヤはコンチネンタルスーパーソニックとミシュランラテックスの組み合わせだった。やはり技術者の方達は実際にタイヤのCrr(転がる際の抵抗を表したもの)を測定していたと思われる。
私の手元にもコンチネンタルスーパーソニックのCrrデータが有って乗鞍一ヶ月前にこんなツイートをしていた。
やはりどのタイヤよりも転がり抵抗が低い。ラテックスを使うとさらに抵抗は減る。タイムを縮めるならこの組み合わせがベストだと。
早い人は何を使っても早いのだが、抵抗を減らすためにGOKISOの方がこのタイヤ(サイズは23C)をチョイスしたことは大きい。ではコンチネンタルスーパーソニックはどのようなタイヤなのだろうか。
重量145gの決戦用タイヤ
コンチネンタルスーパーソニックは超軽量の決戦用タイヤである。国内の公式ラインナップには20Cしかないが、23Cも国内販売されている。では20Cと23Cで悩んだ時、普通のクライマーや、サイクリストなら20Cを選びそうだ。
なぜ、23Cを選んだのだろうか。
23Cの方が抵抗が小さい
スーパーソニックの実験データを確認すると以下のように23Cの方が抵抗が少ない。
- 20C, 137g(実測), Crr=0.00221
- 23C, 157g(実測), Crr=0.00208
Crrの値は磨耗具合や気温、個体差そして、使用するチューブによって変動する。しかし、いろいろなデーターを見ていると平均的にスーパーソニックのCrrの低さは目立つ。なお、ContinentalのCompetitionよりもスーパーソニックの方がCrrは低い。
Crrが0.001違うと40kmの1時間TTで20秒違う。極限まで抵抗値を減らしていった積み重ねの先にタイムを1分減らせるという事があるかもしれない。
まとめ:Continental スーパーソニック
以下にコンチネンタル スーパーソニックの実測値データーのまとめを残しておく。
- タイヤ太さ:20C / 23C
- タイヤ重量:137g / 157g
- タイヤ幅: 19.9mm / 22.8mm
- Crr:0.00221 / 0.00208
なお、GP4000SのCrrは0.00237、Pro4は0.00261である。。ただ、カーボンクリンチャーのリム幅の違いでもCrrが変わってしまうのでできるだけワイドなリムを使うべきだ。来年の乗鞍はもしかしたら、カーボンクリンチャーと、スーパーソニックであふれているかもしれない。なおSUPER SONICはWiggleが安い。