人に恵まれている。今は帰宅時間が遅くなって、夜練は行けなくなってしまった。仕事と家庭あっての自転車で、もしも三つのうちで何かを恒久的にやめろと言われれば、間違いなく自転車を止める。今日、メインの仕事が片付いて飲みに行く。私はいままで会社の飲み会は金の無駄だと思っていかなかった。
ただ、なんとなく今は仕事をする仲間たちと苦楽を共にして、どこか違う思考に傾きつつある。最近思うのは、仕事の辛さや、やりがいの深さの一部は、それらに関わる人間関係が深く寄与しているのではないかと気づかされる。どんなに辛い仕事でも、円滑な人間関係と、目標に一丸となって進む組織やチームなら、辛さが軽減される。
中堅と呼ばれる位置にいる中で、仕事の辛さは、仕事の内容では決まらないとふと思うのだ。以前こんなことを某氏が言っていた。「レースのきつさは、コースでは決まらんのや」と。コースはそこにあるだけで、レースは誰かがペースを上げたり、緩まったり緩急がつく。コースはそこにあるだけで、誰かがレースをキツくしたり、楽になるようにコントロールしたりする。
めちゃくちゃきつい坂があったとしても、みんなで協調して進めば特にきつくはならない。レースのキツさはコースが決定するわけではない。走る人が決定している。もしかしたら、仕事も同じなのかもしれない。内容的には困難な仕事も、辛いと思ったり、辛くないと思うのは、それらを取り巻く人間が決定してはいまいか。
恐らくその中で、仕事のきつさを決めている要素はやはり人間なのかもしれない。
レースのきつさはコースでは決まらない。仕事のきつさも内容では決まらない。では、その本質は。やはり、人の悩みの大部分は人間関係というから、注意深く物事の本質を観察すると、本当に解決しなくてはならないことが見えてくる。
KADOKAWA/中経出版 (2015-07-31)
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