昨年10月に開催されたシクロクロスの全日本選手権から休まず練習を続けてきた。9ヶ月間1日も休まずトレーニングを続けてきたが正直年齢を考えると辛い日のほうが多かった。代謝も下がってきており、成績も、フィジカルも何もかも伸び悩み、メンタルもやられる日もあった。
世間では、富士ヒルやニセコ、全日本選手権が終わり前半戦の山場がちょうど終わった人も多いと思う。ここでいったん休みを入れて次の後半戦に向けて力を発揮できるように、リフレッシュしたり休養をとったりして体力や気力のコンディションを整えようというのが今回の記事の趣旨だ。
この話は今の時期になると毎年出てくるが、私はどうしても休むのが苦手でハードな練習を続けていた。理由はフィジカルが落ちること、戻すのに時間がかかること、それならばいっそのこと継続し続けたほうがラク、というのが精神的にも負担が少ないと感じていたからだ。
ただ、それは現状維持になるかもしれないが刺激は平凡になり、気持ちはリフレッシュしない。ところが、「休もう」と思っていざ休もうと思ったら「どうやって休んだら良いのかがわからない」のだ。定年退職したおっさんが「余暇をどのように過ごしたら良いのかわからない」のと同じだ。
そんなとき、南部コーチの記事が参考になった。
ここに記載されているとおり、私自身も「目標のレースが終わった」「次の目標が遠い」状態の場合は以下の症状が出る(毎年出ている)ように思う。
- 練習してもパフォーマンスが向上しない
- 練習してもパフォーマンスが低下する
- 普段より主観的運動強度(RPE)が高い
- モチベーションの低下
- 倦怠感
- 焦燥感
- うつ症状
- 甘いものがほしい
- 食欲が止まらない
全ての症状が一斉に出るのではなく、ある順番と規則性によって悪循環が発生することに今更ながら気づいた。それは、以下だ。
- 主観的運動強度が高く感じるようになる。
- パフォーマンスが上がらない日がつづく。
- モチベーションが低下する。
- 倦怠感や焦燥感を感じ軽いうつ症状になる。
たいていこんな感じだ。いろんな経験をしておじさんになって、今となってはこの負のスパイラルにおちいらないように単純に「休む」という選択をしている。そのタイミングはレースまでの時間が空く6月末の今が一番よく、毎年この時期に上の悪循環がひょっこり出やすいからだ。
1~2週間ほど休むと、経験上元のフィジカル状態まで戻ってくるまで早くて2週間、完全に調子が上がってくるまでは1ヶ月程かかる。ただ、確実に「フィジカルは戻ってくる」ことがわかっているため、いまでは勇気を持って休めるようになった。
休みの期間は旅行に行ったり、子供と遊んだり、美味しいものを食べたり、本を読んだり、書きたかった記事を執筆したり自転車以外のことに時間を費やすことが楽しみだ。いままではトレーニングに時間を割いてきたが、やりたいことをリスト化して一つ一つ消化していく。
- 子供ととことんあそぶ
- キャンプに行く
- 積本を読む
- 自転車機材を断捨離
- 好きな機材の記事を書く
- PINARELLO DOGMA Fを組んで乗る
- 誰かと飲みに行く(お待ちしてます)
そのリフレッシュ期間は、今だからこそ最善であと1ヶ月ズレたら秋のレース後半戦には間に合わない。
ずっと追い込んで練習してきたからこそ、「いま」休んでリフレッシュして次の後半戦に向けて英気を養う時期にさしかかっている。ずっと続けることも素晴らしいことだと思うが、あえて谷を作ることによって山の高さを出すことだってできる。
6月末の今の時期は、休むために最高の時期だとおもう。この何度もないチャンスのタイミングに体も気持ちもリフレッシュして、後半戦に向けた準備のために体をしばし休めてみたい。
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