毎朝ドフィネを見るのが楽しみ。まさかまさかのワウトの優勝。タイムトライアルもデュムランに何十秒も差をつけた。シクロクロスワールドチャンピオンに何度も輝いたシクロクロッサーはやはり一時間以内の高出力に長けていた。
スーパープレスティージュやブリコを見ているとマチューのほうがテクニックがある。ニノシューターにXCで勝つぐらいだからまぁ、テクニック相当なものだろう。ワウトはどちらかというと、波がなく淡々とラップを刻む走り。ミスが少ないイメージで、どちらかというと心理戦を得意としていそうなイメージ。
「絶対にマチューが勝つ」と言われていた2018年の世界選手権であえてワウトはマチューの前を走り、「追わせる」という心理戦を展開した。いつも独走するマチューは前に選手がいないことがほとんどだったので、逆手を取ったレース展開だった。マチューの親父が作った狂ったコースの下りドロ区間で杭に衝突してから、一気にマチューのオーラが消えた。
オランダ開催、自国、それでも勝ったのはベルギーのワウト。なんともドラマチック。
あ、本題からずれてしまったがこの二人の次にくる若いシクロクロッサーは誰かと聞かれたら、おそらく多くのシクロクロッサー達はThomas “Tom” Pidcockと答える(いや、もしくはワイという答えも聞こえてきそう)。今年の後半マチューとやりあってた1999年生まれの19歳。日本ではあまり知名度がないけど、ミニサガンなんて呼ばれてる。
ジュニア世界のロード、タイムトライアル、シクロクロスのチャンピオンだ。2017–2018シーズンはシクロクロス界の神、ネイス神が監督を務めるTelenet–Fidea Lions に在籍していたけど、今は自国のウィギンスのチームに。今シーズンの後半のCXレースはマチューと互角に走ってるので、youtubeで見てほしい。
特にシクロクロスUK選手権での走りはほんとうにすごかった。あのコーナーリングというか走りは本当にエグい。おそらくマチューとワウトの次にくる選手。いつかワールドツアー走るんだろう。ちなみに、pidcookはシクロクロスシーズンはcrux乗ってたんだけど、今はピナレロ。
今年はシクロクロッサーたちの活躍が目立つけど、確かにロードよりも短時間あたりの強度が異常に高く、辛い。テクニックも身につくし、「自転車乗れた気になっちゃってるロード乗り」にはおすすめの競技です。多分E1で走ってる選手でも一番下のカテゴリC4で優勝するのは難しいと思う。
そんな不思議な競技です。
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