読者様からの怒りのタレコミでございます・・・。自転車おじさんたちには懐かしい「MAVIC商法」なんて重量詐称が輪界には昔ございましたが、今回も輪界あるあるの重量詐称のお話です。
タイトルは、「YOELEOのホイールが重すぎるので指摘したら公称重量を変更して下さった話」なんですが、
本当は「YOELEOのホイールが重すぎるので指摘したら公称重量を変更してきやがった話」から、私の方で検閲後に変更いたしました。
2024年4月に富士ヒルクライムに出るためにホイールを探されていた読者様がYOELEOのホイールC45 NxTを購入されました。当時の公称重量は1310g(+-3%)だったそうです。で、届いたホイールがこちら。
1384g(+74g)
5.64%の誤差ですが、ここまで来ると完全に品質管理してないレベルで「出荷すんなよwww」と突っ込みたくなるレベルです。ホイールを作ったことのある方ならご存知かもしれませんが、スポーク、ハブ、ニップルの重量差は1〜5gあるかないかです。
ホイールの重量差の大部分が発生するのはカーボンリムです。以前、私はUCIにインパクト試験の資料を提出しUCI承認を取ったカーボンホイールを開発しました。その際のリム重量実測をご紹介します。
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エクセルからそのまま貼り付けたRAWデーターですが、誤差は最大7グラムほど発生します。そのため、相対的に重いリムをフロントに、軽いリムをリアに選定して、完成重量のばらつきを抑えていました。
話は戻り、読者さん(まだキレてない)は、
「公証重量の1310g(+3%)のホイールに変えていただくだけで大丈夫ですよ!」
とYOELEOに伝えたそうです。で今、回答待ちなのですが・・・、
ホイールの仕様変更のメールが届いたようです。公称重量を1360g±5%に変更します」
1360gの5%なので最大1428gのクソ重ホイールが入手できるだけでなく、1310gと公称重量を信じて買った今回の1384gのホイールも「メーカーの公称重量の範囲」という状況になったようです・・・。
74gの重量差は、もはや「ばらつき」というわけでもなく「そもそもこの重量でしか作れなかった」わけで、メーカー公称重量の1310gなんて個体を手に入れることは無理だった可能性すらあります。
こんなことなら、実測重量に定評のあるちくわホイールにしていおいたほうがよかったのではないかと筆者は思いますが、やっぱり実重量が公称値と違いすぎるとやっぱり中◯ブランドは・・・、となるのでとても残念に思います。
手組国産のちくわホイール貼っておきます。
私が今愛用している(インプレ中の)ホイールは中華なのですが、リムハイト50mm/60mmで1290gの公称値に対して実測1297gでした。こういう素晴らしいホイールもあるので良い中華とク◯中華の玉石混交の状況にあるようです。
読者さんとしては「1310gの±3%誤差範囲内のホイールに変えてもらえれば良い」という最低要件(当時の公称重量)でメーカーと調整したそうなんですが、メーカーがクリアできないらしく、そもそもその重量は無理のようです。
読者さんは、「超大手日本メーカーのお客様対応係」の方でガチプロなのですが「半ば、景品表示法に引っかかるかもねぇ」との御言葉を頂戴いたしました。74gもホイール重量が違うとたしかに・・・。
今はYOELEOが公称重量を更新なさっていますが、当時1310gを信じて買った方の気持ちを考えると・・・。