サイクルスポーツ1月号と2月号のYONEXの記事を読み終わった。正直なところYONEXのフレームは高すぎるなと感じていたのだが、その考えは間違っていたらしい。デザインはともかく、カーボンフレームを作る工程を文章で追っていくと、彼ら作品を作っているのだろう。
カーボンフレームというと、一つの構造体ではあるのだが細部を見ていけば一つ一つのカーボン繊維からできている。それらを要所要所で部品化して、組み合わせる。一見なんの変哲もない部品たちは組み合わさることによりフレームへと変わっていく。小さな積み重ねが一つの結果を生み出すかのように、カーボンフレームという作品が創られる。
数少ない作品を作り出せるメーカー
記事内でも記されていたが、「いまだに自社工場で作る、TIME、ルック、コルナゴ、トレック、、、」というようにちゃんと作品を送り出しているメーカーはその分コストがかかっている。高級メーカーと呼ばれてはいるが、単に高いだけではないのだ。
かたや、アメリカブランドで中身は台湾製(むしろ高性能な証)という場合がほとんどだ。それは、それで構わないのだが、プロダクトとしての魅力や、製品としての所有する喜びはほとんどなくなってしまう。どこか魂がこもっていないのだ。
そういう意味では国産のYONEX
は工程の複雑さ、品質管理、ほぼハンドメイドという手間がかかる作品なのだからあの価格は妥当なのだろう。カーボネックスの性能は乗った人のタレコミを聞くと相当なものだという。どうやら「戻り」が絶妙らしい。ウイップといわず、戻りとは。
昨今の某メーカーのように「剛性、剛性」と狂ったように宣伝する中で適度な剛性と高い精度を持った国産メーカーのフレームは至高の一品かもしれない。ただ、一度乗っては見たいがまだ乗れる機会は無さそうだ。できるならば、自分のホイールでフレームそのものの価値を感じてみたいものだ。
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