カーボンクリンチャーは新たな時代に突入するのかもしれない。海外の老舗オンラインショップのfairwheelbikes.comでひっそりと、ただ恐ろしくも魅力的なホイールが発表された。言ってしまえば「ただの手組ホイール」である、、、のだが少し毛色が違う。
ざっとそのスペックを並べてみると、嫌でも興味を惹かれることだろう。リム重量25mmが370g、35mmが410g、45mm が440gだ。最軽量の部類に入る。ただ、このリムを使ってどんなホイールを作るのかが重要だ。数々のホイールを作ってきたfairwheelbikes.comなのだが、このFSEホイールを一言でこう述べている。
“Holy Grail” of carbon wheels.
と。未だかつてない領域へ到達したカーボンクリンチャーと銘打たれた、FSE Wheelを見ていく。
FSE カーボンクリンチャー
FSEカーボンクリンチャーホイールはFSE社製の3kカーボンリムを使用している。このリムは他の中華系リムとは異なり特殊な製法を用いて作られている。その技術は、「フィラメントスピンエボリューション製造プロセス」と呼ばれ、必殺技みたいな名前だが、製造過程で無駄な繊維と樹脂を限りなく減らし、軽量化を実現している。
さらに剛性や強度面も確保できるという画期的な製法だ。この恩恵はブレーキトラックにも及ぼされる。Mavicのカーボンクリンチャーと同様に、ブレーキ面にレーザ処理を施し、さらに最高レベルの熱耐性樹脂を使用することで制動力を確保。これらのリムは、下りのハードなブレーキングにも耐える性能を提供してくれる。
それらのリムを支える心臓部のハブも見逃せない。Carbon-Ti X-Hub SP Hubsは一部にカーボンを使用しよく設計されたハブだ。すべてストレートプルのスポークに対応し、リアはラジアルとタンジェント組で構成されている。パット見の組み方はRoval clxと同じだ。重量はわずか220g
Sram / Shimano 11スピードまたはCampagnoloカセットに対応。フロントとリアハブ共にどこにでもあるような物ではなく、ちょっと余計なカッコイイ加工と明らかなワイドフランジ。やはりホイールをわかっているfairwheelbikes.comだから、抑えるところは抑えている。
リムの次はスポーク。こちらはSAPIM CX-RAYだ。軽量かつ十分安心して使えるメジャーなスポークだ。しかし、ドライブ側はより剛性の高いsapim sprintにあえて変更している!これはわかってる仕様で、のむラボホイールも同様にドライブ側のかかりを良くするためにドライブ側はDTコンペ組にしている。
やはりビルダーが考える良いホイールには共通点が多い。
完成重量はホイールセット、25mm 1195g、35mmが1275g、45mmが1330gと激軽だ。これでカーボンクリンチャーなので恐ろしい。。。
まとめ:カーボンクリンチャー戦国時代へ
海外の老舗オンラインショップのfairwheelbikes.comがリリースしたFSEカーボンクリンチャーホイールは言ってしまえば「ただの手組ホイー….」とは言えない製品に到達している。軽量もさることながら、その価格面も恐ろしい。なんとこの重量とカーボンクリンチャーで$1,470である。。。
1100g台のカーボンクリンチャーがこの値段で買えるのならちょっと前までなら信じられない話しだ。しかも怪しいショップではなく、手組ホイールユーザーには馴染のあるマニアックなfairwheelbikes.comのビルダーが選別し組み上げるのだから、なおさら安心である。
FSEホイールというよりFSEリムを使った手組ホイールなのだが、この重量、使われてるパーツ、価格と、メジャーメーカーを凌ぐスペックを備えたFSEホイールはカーボンクリンチャーが未だかつて到達したことのない領域へと、踏み込もうとしている。
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