CANYONの人気エアロロードバイクであるAEROAD CF SLXに、エントリーグレード電動コンポーネントを搭載したコスパに優れた完成車が登場した。フレーム構造はマチューファンデルプールが乗る後期型ハイエンドモデルと同様で、カーボンのグレードを変更したミドルグレードのCF SLXだ。
シマノの105 Di2やSRAMライバル eTap AXSを搭載しつつ、ホイールにはSwiss Sideの空気力学エキスパートと協力してDT Swissが開発したDT Swiss ARC 1600 Dicutが搭載される。ARC 1600は、フロントに高さ50mm、リアに高さ62mmのリムの前後異型リムだ。
ハイエンドカーボンリム、エアロスポーク、ステンレス製ベアリング内蔵の高性能350ハブのコンビネーションにより、高速走行時の空力性能、安定したハンドリング性能、高い耐久性を実現している。
105 Di2モデルには最新の4iiii Precision 3パワーメーターも標準搭載された。ANT+とBluetoothに対応する4iiiiは、サイクルコンピューターやスマートフォンに接続し、パワーを表示することができる。
タイヤはメーカーがコストを押さえる部分だが、canyonは手を抜いていない。最高峰のContinental GP 5000s TR 28 mmを標準装備しておりすぐにレースに出られる仕様だ。レース用として開発された超高速仕様チューブレスレディタイヤで、空力性能が高く軽量で、オンロードでの転がり抵抗も抑えられている。
BBはCanyonのこだわりが見える部分だ。これまでシマノBBを使用してきたが、Token Ninja Lite BB4124に変更されている。AEROADのBB規格は圧入式のBB86だが、このBBは「スレッドフィットBB」でワンと一体型のネジ山が切られたスリーブを使ってフレームに固定するタイプのボトムブラケットだ。
BBシェル内への水や異物の侵入を防止する二重のシール構造「X-SEAL」を採用しており、TOKEN独自の「FUSION」カップにより、音鳴りを抑制している。また、耐久性に優れ、長期にわたってスムーズな回転を持続するプレミアムベアリング仕様だ。
ハンドルは、上位モデルのCFRと同一のCanyon CP0018 Aerocockpitだ。エアロ設計、剛性と耐久性の向上に貢献する強化カーボンウォールで構成されており、エアロデザイン、補強されたカーボン積層で剛性を高め、耐久性が向上している。
ハンドル幅を+/-20 mmの調整が可能だ。フォークコラムカット不要のハンドル高さ調整15mmで行える。
サドルはセライタリアの代名詞的なモデルSLR BOOST TM SUPER FLOW Manganeseだ。SLRのショートバージョンで通常のSLRよりも全長が約2.5cm短くなっている。サドル全体の形状も現代版に見直されており、ショートサドルの利点を最大限に引き出す新たなシェイピングを採用している。
重量も軽く218g、サドル幅は145mm、長さが248mm、レール素材は中空マンガネーゼ(7mm)だ。
付属コンポーネントをざっと計算したところ
- 105コンポーネント一式:130,000円
- ホイール:200,000円
- サドル:20,000円
- タイヤ:24,000円
- 4iiii:51,700円
- BB:8,000円
コンポーネントだけでおよそ433,700円だ。この構成にプラスして、カーボンフレーム、一体型カーボンハンドル、バーテープ、組み上げ工賃、スルーアクスル、がおまけで付いてくる。
105完成車が価格 599,000円、ライバル完成車が629,000円だ。
エアロードCF SLX 7 Di2
- メインコンポ シマノ・105 Di2
- カラー ダークグレー、ソリッドシルバー、ファストライム
- 完成車平均重量 8.22kg(Mサイズ)
- 価格 599,000円
エアロードCF SLX 7 AXS
- メインコンポ スラム・ライバル eTap AXS
- カラー ダークグレー、ソリッドシルバー
- 完成車平均重量 8.30kg(Mサイズ)
- 価格 629,000円
販売はすでに開始されている。
CFRやCF SLXのバイクレビューなどは以下を参照してほしい。ハイエンドモデルよりも硬派でよく走ると感じるバイクに仕上がっている。