CANYON AEROAD CFR インプレ完結編 世界最速と引き換えに失ったもの

4.5
ざっくり言うと↓
  • 硬い。一枚板のようなバイク。
  • とにかく無駄な作りが一切ない。細部もグロメットが配置。
  • 世界最速と引き換えに、機材交換を楽しむ余地がほとんどない。
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世界最速のディスクロードバイクAEROAD CFRが悪いわけがない。CANYONの優れたバイク製造技術と、SWISS SIDEのエアロダイナミクス技術が融合したバイクだ。そして、世界最高峰のサイクリストのマチュー・ファンデルプールが操るスーパーバイクを誰が悪いと言えようか。

と、判断するのは少々軽率だ。

バイクとライダーの間には少なからず相性問題がある。そして、実際に使ってみると「最速バイク」や「最軽量バイク」であったとしても、自分に合うとは限らない。どのような機材であれ、バランスが大事だ。バイクが軽すぎてしまうと、逆に進まないと感じてしまう場合もある。

空力性能が高くても、垂直方向の剛性が高すぎてしまうと乗り心地は悪化してしまう。これまで何度もこのような経験をしてきた。

「マチュー・ファンデルプールが乗るから良いバイク」というのはプロモーションとしては成功している。そして、商材としては正しい方向に向かっている。ただ、プロは支給された機材で勝つのが仕事だ。それがどんなに自分に合わないバイクであっても、勝つのが仕事だ。強い選手はどんなバイクだって勝つだろう。

スーパーバイクというものは放っておけばどこかのメディアが良いことを書く。そして、あと付けするかのように絶賛する。

物事を見るときは別の角度が必要だ。スペック上でトップを走るスーパーバイクを「自分自身に」落とし込んだ場合を深く考えねばならない。本当に適したバイクであるかどうかを分けて考える必要がある。機材選びで重要なのは、スペックや数値ではわからない部分だ。使い方、用途、競技別で答えは大きく変わる。

私のようなアマチュアサイクリストが使ったとしても、AEROAD CFRの性能を十分に引き出せるのか。その、本質的な答えを知りたかった。

「どう考えても悪いワケがないバイク」と誰しもが思っている厄介なバイクを乗り込み、自分自身で答えを探り続けた。特殊な構造面、乗り味、実際のレースでどのような用途で使えるのか。多角的にCANYON AEROAD CFRを乗り込んだ結論をまとめた。