追記:9分で完売した模様…
2022年モデルのCANYON AEROADは3種類のグレード展開。全モデルで世界最速のフレーム形状を踏襲、カーボン素材を変更し重量とコンポーネントグレードで差別化している。パワーメーターを標準搭載(カンパ除く)し、最新型DURA-ACE R9200、型 ULTEGRA R8100を搭載している。価格はユーロ(€)が基準であり、爆上げしているドルの影響をうけることなく、日本円での価格はほとんど据え置かれた。全世界同時販売&発表、全モデル、全サイズの在庫がありかつ即購入可能だ。数週間後(筆者は発送後7日で爆速空輸到着)には、信じられないことだがほんとうにAEROADが手元に届く体制が整っている。
今回発売された2022年モデルは、3種類のグレードに分かれている。それぞれのグレードごとに搭載するコンポーネントがわかれている。40万円台で購入できるエントリークラスから、マチューファンデルプールが乗るハイエンドクラスまでパワーメーターが標準搭載され、タイヤは最新のContinental GP5000S TRだ。
モデル名とグレードは以下の通り。
- ハイエンドクラス:AEROAD CFR
- ミドルクラス:AEROAD CF SLX
- エントリークラス:AEROAD CF SL
気になる価格について嬉しい情報が入ってきている。CANYONの日本円表示の価格は、「ユーロ(€)」が基準だ。昨今の機材の値上げと為替も影響しているが、爆上げしているドルの影響をもろにうけることなく価格はほとんど据え置きされた。
これはCANYONとAEROADを購入したいユーザーにとって追い風だ。まさに、AEROADの「セーリング効果」によるネガティブDragの価格版といっていいだろう。気になる各モデルの価格は以下の通り。最新のDURA-ACE R9200やULTEGRA R8100を搭載し、以下の価格に抑えたCANYONの企業努力は計り知れない。
- AEROAD CFR SRAM RED eTap AXS & PM:1,039,000円
- AEROAD CFR Shimano Dura-Ace R9200 12 & PM:1,069,000円
- AEROAD CFR Campagnolo Super Record EPS:1,099,000円
- AEROAD CF SLX 7 SRAM Rival eTap AXS & PM:579,000円
- AEROAD CF SLX 8 SRAM Force eTap AXS & PM:729,000円
- AEROAD CF SLX 8 Shimano Ultegra R8100 & 4iiii PM:749,000円
- AEROAD CF SL 8 Shimano Ultegra R8000 & 4iiii PM:459,000円
CFRのDURA-ACE R9200は新型コンポーネントを搭載し、世界最速のDTSWISS ARCホイールを搭載することから当初130万前後になると一部で予想されていた。しかし、蓋を開けてみれば107万と021年モデルとほぼ変わらない値段に落ち着いた。
一番人気になると予想されるミドルグレードのCF SLXは、確実に70万円を超えると思われていた。コンポーネントをRival eTapにすると57.9万円の価格設定、新型ULTEGRA R8100 & 4iiii PMの組み合わせは74.9万円だ。
シマノコンポーネントの価格改定による価格高騰や為替を考慮しても、これは十分納得できる価格といえる。これで「値上がりだ!」と思うのは、世界情勢や物価上昇、レートの変動を今一度確認したほうが良いだろう。
今回のAEROADの完成車の価格は限界ギリギリのラインであり、消費者目線に立った価格設定とも言える。では2022年モデルのグレードを詳しく確認していこう。
ハイエンドクラス AEROAD CFR
AEROAD CFRは空力性能を追求しただけでなく、これまでにCanyonが製造してきたエアロロードバイクの中で、最も軽量化されたモデルだ。次世代のベンチマークとなる空力性能を実現しながら、フレーム全体に超希少な東レM40Xカーボンファイバーを採用し、前世代から170gの軽量化を実現した。
そして、あらゆるロードレースに求められるハンドリング、乗り心地、剛性、耐久性をハイレベルで備えている。CFRクラスは、マチューをはじめとした世界最高峰の選手たちの走りを支える、プロ供給機材だ。
2022モデルは、すべての完成車にクラス最高の性能を備えるDT Swiss ARC1100 Dicutを採用している。横風への耐性を高める前後で異なる(前輪に50mmハイト、後輪に62mm)リムハイト(Sサイズ以下のみ)という構成に変更されている。
タイヤはContinental GP5000S TRを搭載し、Shimano、SRAMの完成車にはROTORパワーメーターを標準装備している。
- サイズ:2XS(158-166cm)~2XL(196-202cm)まで7サイズ展開
- カラー:アルペシン・フェニックスチームレプリカ、ウルトラステルス、モビスターチームレプリカ
- コンポーネント:Shimano、SRAM、Campagnolo
- パワーメーター:搭載(Campagnoloのぞく)
- 最大タイヤ幅:32mm
- ホイールサイズ:700C
- ホイール(Sサイズ以下):前輪50mm、後輪62mm。
- ホイール(Mサイズ以上):前後62mm
- タイヤ:Continental GP5000S TR
ミドルクラス CF SLX
ミドルクラスといえど、金型はCFRと寸分狂わず一緒だ。ということは、エアロダイナミクスも同じながらカーボンだけが異なる「購入できる世界最速」である。
2022モデルは、すべての完成車にクラス最高の性能を備えるDT Swiss ARC Dicutを採用している。横風への耐性を高める前後で異なる(前輪に50mmハイト、後輪に62mm)リムハイト(Sサイズ以下のみ)という構成に変更されている。
タイヤはContinental GP5000S TRを搭載し、パワーメーターを標準装備している。
他社よりも一歩進んだ空力性能、重量軽減、そしてライダーのポジションに合わせる先進的な調整性能は上位モデルを踏襲している。AEROAD CFRと異なるのは使用されるカーボン素材の違いとフレーム重量だけだ。
プロのブラインドテストでもCFRとCF SLXと見分けるのが困難なほどの高性能を実現している。CF SLXクラスと言えど、プロの要求に応えられるハイグレードクラスに位置している。
- サイズ:2XS(158-166cm)~2XL(196-202cm)まで7サイズ展開
- カラー:ホットサルサ、ペールグリーン、プロホワイト、ステルス
- コンポーネント:Shimano、SRAM
- パワーメーター:搭載
- 最大タイヤ幅:32mm
- ホイールサイズ:700C
- ホイール(Sサイズ以下):前輪50mm、後輪62mm。
- ホイール(Mサイズ以上):前後62mm
- タイヤ:Continental GP5000S TR
エントリークラス CF SL
エントリークラスといえど、世界最速の血統は受け継がれている。フレームの基本金型は同様で、フォークやハンドルが交換可能な汎用性を持たせている。Swiss Side社が設計した最先端のエアロ性能を、最も手に入れやすい価格で入手できるのがCF SLだ。
フレームデザインは、最上位モデルのCFRと同一である点は非常に大きい。
- サイズ:3XS(152-158cm)~2XL(196-202cm)まで7サイズ展開
- カラー:グレーイングレー、アルペシン・フェニックスチームレプリカ
- コンポーネント:Shimano
- 最大タイヤ幅:32mm
- ホイールサイズ:700C
- ホイール(Sサイズ以下):前輪50mm、後輪62mm。
- ホイール(Mサイズ以上):前後62mm
- タイヤ:Continental GP5000
AEROAD CFRフレームセットは51.9万www
フレームセットが一番の衝撃価格で、別記事で詳しく紹介。
まとめ:”今すぐ”購入できる世界最速のバイク
「発売と同時に購入できる」
昨今の自転車業界を勘案すると、2022年モデルかつ最新のシマノ12速コンポーネントが搭載された世界最速(購入できる)のロードバイク全てのサイズが即購入できるということ自体が驚くべきことである。
他社メーカーのフレームセットが数年待ちという状況も聞かれるなか、今この時、この瞬間からAEROADを購入でき、わずか数週間先(私の場合は決済後、空輸8日で爆速到着)するのだ・・・。
これからコンポーネントや機材は値下がることはまずない。価格は高騰していくことを考えると、この発表、このタイミングでこれだけの量のバイクを売り出せるCANYONの生産能力はさすが工業立国ドイツとしか言いようがない。
「恒久的な工業製品は、ドイツ人が発明し、イギリス人が投資し、アメリカ人が製品化し、フランス人が装飾し、イタリア人が宣伝し、日本人が高性能化し、○国人がコピーし、生きつづけている」すべてがそういうわけではないだろうが、鋭いところに目をつけたジョークがある。
世界最速を行くドイツの叡智AEROADは、2022年モデルで多くのライダーに行き渡るはずだ。価格と性能を考えると、争奪戦&速攻売り切れ必至のモデルだ。したがって、自分のサイズとお気に入りのモデルがあれば速攻注文するほうがいい。
1年以上待って、やっとの思いでAEROADを入手しQOLが爆上がりした。そして今回の発表で「今すぐ買える人たち」を少々羨ましいとすら感じる。と、思いつつも今週またAEROADに乗る楽しみを一足先に享受できることに、AEROADの素晴らしさを感じるのだ。
次回は、CFRとCF SLXの乗り比べインプレッションを実施します。AEROAD CFRの詳細なレビュー、2022年のフレームセット情報は以下の記事を参照ください。