FaveroがSPD形式のペダル型パワーメーターAssioma PRO MXを発表

image: Favero

イタリアのブランドFAVEROが、SPD式のペダル型パワーメーターAssioma PRO MXを発表した。ロード用のペダル型パワーメーターにおいて、高精度な測定に定評がある同社の技術を用いてSPD規格に対応した。

Assioma PRO MXは2種類のモデルがある。左ペダルのみにセンサーを搭載したAssioma PRO MX-1と、両方のペダルにセンサーを搭載したAssioma PRO MX-2だ。価格は736ユーロ。

Assioma PRO MXは、ロードモデルのAssiomaに存在していた「ポッド」をなくし全く新しい構造を採用した。クリートはシマノSM-SH51を使用可能だ。

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オフロードで用いられることを想定したSPD形式のペダルは、耐衝撃性と、埃や泥といった防塵性を考慮する必要がある。ロードモデルとはまったく別の使用環境と条件に対応する必要があった。それに加えて、パワーメーターとして、測定器として信頼性と高い精度が要求されるという、相反する開発要件だった。

Assioma PRO MXはセンサーを衝撃から守る高い堅牢性を備えたボディと、外部からの衝撃に耐える複数の層からなる構造を採用している。すべてイタリアで作られており、メンテナンス性も考慮されており、容易にアクスルを分解してグリスを塗れるなど必要なものがすべて付属している。

充電用のマグネットコネクターは2つだ。これらのコネクターはロードモデルのAssiomaとは異なっている。マイクロUSB形式のケーブルを接続する必要があるが、現在普及しているUSB-C対応のコネクターではない。

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フル充電で60時間の駆動が可能だ。気になる重量はペダル1個あたり192グラムだ。合計で384グラムで、シマノXT M8100 SPDペダルの342グラムと比べて42グラム増、XTRの310gと比べると74グラムの増になるが、パワーセンサーを搭載してもこの重量差であれば、総合的に考えてむしろ軽い。

他のアシオマペダルと同様に、PRO MXは特別な工具や組み立てが不要だ。他のペダルと同じようにネジ止めするが、ネジ止めに8mmの六角レンチを使わないという違いがある。アクセルの先端にはLEDがあり、ペダルが正常に動作していることを確認できる。

ペダルの防水性能はIP67で、水深1mで30分間の完全防水・防塵を実現している。オフロード用途という特性上、ヒットや破損を考慮してペダル本体が保守パーツとして販売される。ペダル本体の価格は60ユーロと安い。

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ベアリングは、ボールベアリングではなくニードルベアリングを使用している。動的耐荷重は300kgだ。ペダルのボディは、プラスチック製ではなく6061 T6アルミニウム製を採用しており、耐衝撃性と堅牢性、全体的な強度が高められている。

多彩な解析

Assioma独自のIAVパワーシステム（瞬間角速度ベースのパワー計算）技術は、内蔵のジャイロスコープを使用して、ペダルストローク全体を通して瞬間角速度（IAV）を検出し、極めて高い精度を保証している。

Assiomaは、サイクリング・ダイナミクスと呼ばれる3つの高度な指標を検出することができる。

プラットフォーム・センター・オフセット（PCO）：

PCO測定は、ペダル・ストローク中にペダル・プラットフォーム全体にどのように力が配分されるかを特定する。この情報はアシオマのロード用ペダルには非採用。
パワーフェーズ（PP）：

ペダルストロークのうち、正のトルクが発生する区間を示す。また、パワーフェーズピーク（1回のペダルストロークのうち、大部分のパワーが発生する部分）を検出することも可能。
ライダーポジション：

ライダーが座った姿勢や伏せた姿勢でどれだけの時間を過ごしたかを示す。このデータは、ライダーが走行中に特定のタイミングでバイクのポジションを変える傾向を分析するために使用することができる。言い換えれば、特定のポジションがパフォーマンスにどのように影響するかを理解することができる。