スピードウォーターは、特に高強度の運動や競技中のエネルギー補給を行う人に向けて設計されたエネルギー補給飲料だ。当ブログではこれまで様々なデュアルソース飲料を試してきたが、個別に粉末を混ぜ合わせて自作する手間があった。
スピードウォーターはこれまでカフェインが入っていたが、カフェインが含まれていない製品が登場した。カフェインを取るタイミングを細かく決めたい場合、スピードウォーターとあわせて使う事が難しかったが、カフェインレスの製品が追加されたためどんなシチュエーションでも使えるようになった。
Activikeのスピードウォーターは、自作せずとも初めから最適な糖質比率で構成されており、デュアルソース飲料の粉末として出来上がっているのがメリットだ。
栄養学の観点から見ると、スピードウォーターは以下の科学的根拠に基づいて設計されていることがわかる。
- 糖質の配分: スピードウォーターは、グルコースとフルクトースを2対1の比率で配合している。研究によれば、これら二つの糖質を組み合わせることで、単一の糖質よりも高い糖質吸収率を達成できるとされている。これは、腸での吸収メカニズムが異なるためで、両方を組み合わせることで、吸収速度を最大化することができる。
- カルニチン: カルニチンは、体内で脂肪をエネルギーに変換する過程で重要な役割を果たしている。カルニチンの補給は、脂肪のエネルギー利用を向上させ、長期間のスタミナを維持するのに役立つと考えられている。
- 電解質: 運動中に汗をかくと、電解質(ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなど)が失われる。電解質の補給は、筋肉の機能を維持し、足攣りや筋肉の疲労を防ぐのに重要な役割がある。
スピードウォーターは、素早く効率的な糖質補給が可能な配分のグルコースとフルクトースを主成分としており、1時間あたりに吸収できる糖質量が増加することが期待できる。この効果は特にヒルクライムやロードレースのような高強度の運動に適している。
また、脂肪燃焼系のカルニチンが配合されており、エネルギー生成に対する脂肪の利用を促進するため、スタミナを維持するのを助ける可能性があるという。カルニチンを接種することによって、レース中からラストスパートまで疲れにくくなる可能性がある。
スピードウォーターには、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムも含まれており、運動中の筋肉の”足攣り”を軽減する助けにもなる。特に長時間や高強度の運動によって排出される汗で失われた電解質の損失を補うのに役立つ。
しかし、製品の利点と共に一部のデメリットも認識しておくことが重要だ。特に、本製品を摂取すると血糖値の急上昇と急降下が起きやすくなる可能性があるため、長距離ライドには不向きだ。長距離ライドに対しては、Activikeの別の製品であるグランフォンドウォーターの使用が望ましい。
1食40gあたりの栄養成分表示では、148kcal、たんぱく質0.2g、脂質0g、炭水化物37gだ。実際の使用量としては、各個人に合った量を試す方がいい。私自身は、標準的な使用方法よりも多めに入れて使用している。
- ボトル用:水700ml に対して150g
- ジェル用:水200mlに対して120g
濃度は自分で試して適切な量を探るしか無いが、標準的な分量としては水500mlのボトルに60g前後、レース前のジェル用途で水200mlに対して40g前後といえる。
したがって、スピードウォーターは、高強度の運動や競技を行う人々にとってはエネルギー供給を迅速に補給し、パフォーマンスを向上させるための有用な飲料といえる。しかし、長距離ライドや血糖値の変動に敏感な人々は、グランフォンドウォーターとの使い分けを検討したほうがいいだろう。
自作のデュアルソースと比較してみたが、大きな違いは感じられなかった。自作であろうが、既製品であろうがグルコースとフルクトース自体に大きな違い。したがって、吸収できる量は十分だったのだろう。わたしは、ジェルにして使用したり、1時間弱の高強度トレーニングやTTであればスピードウォーターも愛用している。
ACTIVIKEの製品を開発者は元々、医療従事者などから構成されている。そのため、製品に採用されている成分は科学的根拠に則っていることを最優先しており、効果が確認されている成分のみを使用することにこだわっている。
したがって、スピードウォーターの成分も科学的な根拠に基づいている。ただ、個々の人の健康状態、運動強度、個人的な体質によって、その効果は異なる可能性がある。どんな製品であれ、使用前に十分に試し、自身のパフォーマンスにどのように影響を及ぼすのか必ず確認してから使用してほしい。