『マウント一体型サドルバッグ』という新提案 レックマウント ライドオンサドルバッグ

5.0
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あぁ、ここにテールライト着けたかったんだよ。

ライドオンサドルバッグは、GoProインターフェースを標準装備し、テールライトの装着を前提とした設計が特徴である。4サイズ展開でダイヤル式固定システムを採用しており、内部収納や拡張バンドによる利便性を備える。安全性を重視した設計思想に基づき、実用性とシンプルさを追求した製品である。

メリット
  • ➕️GoProインターフェースの標準装備
  • ➕️テールライトの装着に対応
  • ➕️4サイズ展開による選択肢の多さ
  • ➕️ダイヤル式固定システムによる利便性
  • ➕️内部収納と拡張バンドによる高い収納性
デメリット
  • ➖️やや重い

サドルバッグとテールライトを別々に取り付けているけれど、ひとつにまとまったら便利なのに。

ロードバイクに乗り始めて以来、ずっと悩んでいたのが、テールライトとサドルバッグを別々に取り付けなければならないことだった。ライトメーカーとサドルバッグメーカーは別々に製品を開発しているため、それぞれのマウントを考慮した接続方法を実現するのは、長年難しかった。

さらに、昨今エアロ系ロードが当たり前になった今、後方安全の要であるテールライトの取付場所も失われつつある。かつてライダーは丸断面のシートポストにバンドクランプでライトを留めるだけでよかった。

今までは、サドルバッグとライトを分離して付けていた。

👇️After.

スッキリ・オブ・スッキリ

ところがD字断面や異形断面のエアロシートポスト、シートチューブと一体化したISP、最新のエアロロードのシートポストは10mの薄さになった。

そして後乗りポジションに合わせてサドルを大きく後退させた場合には、既存のクランプが物理的に嵌まらない、あるいはサドルバッグと干渉するという問題が頻発するようになった。

最近ではリアビューレーダーの登場によりエアロシートポストにどう付けるか?という議論が行われてきたが、エアロアダプターやシートステークランプといったパーツが対症療法的に登場してきた経緯がある。

しかしそれらの解は「サドルバッグとマウントが干渉する」という次の問題を生んだ。マウントを付ければバッグが付かない。バッグを付ければライトが見えない。

その二律背反を一気に解消するサドルバッグが登場した。REC-MOUNTSの「ライドオンサドルバッグ」である。

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ライドオンサドルバッグのアイデア

GoProインターフェースが標準

このマウントにあらゆる物をマウント・・・

これが優れモノだ。このインターフェースがサドルバッグに標準搭載されていることが全てであり、他のサドルバッグでは成し得なかった拡張性と統合性を生み出している。このサドルバッグの最大のハイライトだ。

バッグ後部に一体成形されたGoProインターフェースは、アクションカメラ業界で事実上のデファクトスタンダードとなっている規格だ。GoPro本体に限らず、対応変換アダプターを介すことでサイクリングアクセサリ全般に転用できる点が採用理由となっている。

Bontrager Blendr、K-Edge、KOM Cycling、Garmin VariaマウントなどもこのGoProインターフェースをベースとしており、REC-MOUNTSが展開する「2万通り」のアダプターエコシステムと直結する設計になっている。

バッグ後部にこのインターフェースが統合されることで、「サドルバッグとテールライト・レーダーが共存できる配置」が成立する。

従来はサドルレール下マウントを別途購入し、サドルバッグとの干渉を個別に解決する必要があったが、本製品はその手間とコストを一製品で内包する。

対応テールライトのブランド

キャットアイ以外にもレックマウントが2万通りのマウント・・・。

SaddleBag2はテールライト・レーダーのブランドごとに専用モデルを展開し、対応機器ごとに樹脂またはアルミ+樹脂アダプターを付属させる。

アダプターはM2.5ねじ4本でGoProマウント部のベースプレート(ソケット)を交換装着する方式で、補修用ベースプレート単体は税抜400円で個別販売される。

主な専用モデルと対応機器は以下の通りだ。

専用モデル 対応テールライト・機器
SaddleBag2-a1 Garmin(カメラなし)、bryton、wahoo、Magene、iGPSPORT、OLIGHT、CYCPLUS、ROCKBROS、XOSS、TOWILD、MOON、COOSPO、CYCLAMI、MAGICSHINE(計14ブランド対応)
SaddleBag2-a2 CATEYE、TREK Bontrager(フレア系)、Specialized STIX
SaddleBag2-RCT2 Garmin Varia RCT715(カメラ付きテールライト)
SaddleBag2-GMVaria3 Garmin Variaリアビューレーダー&テールライト
SaddleBag2-GARDIA3 bryton Gardiaリアビューレーダー
SaddleBag2-Bontrager TREK Bontrager Flare RT、Flare R City、Flare 1、CarBack Radar
SaddleBag2-STIX Specialized STIX ELITE2
SaddleBag2-CYCLIQ1 Cycliq FLY6 PRO、CE Gen3、Gen2(カメラ付きテールライト)
SaddleBag2-WFTRAC3 wahoo TRACKR RADAR
SaddleBag2-Magene3 Magene主要テールライト
SaddleBag2-iGPSPORT3 iGPSPORT主要テールライト
SaddleBag2-MAGICSHINE2 MAGICSHINE主要テールライト
SaddleBag2-Gaciron2 Gaciron主要テールライト
SaddleBag2-CatTail CATEYE RAPID系

ただし公式は「Cycliq FLY12系のフロントカメラ付きライトは推奨しない」「Insta360 Xなど長尺カメラは振動を増幅するため推奨外」と明記しており、装着可能な機器にも上限がある点は注意が必要だ。

ちなみに、私が使っているのはこのキャットアイのライトをマウントするタイプだ。

拡張パーツの組み合わせ

別売の拡張パーツは2種ある。

ひとつはSaddleBag-RailGP(AL6061アルミCNC加工、重量50g)で、追加のGoProインターフェースマウントを1基増設でき、SaddleBag1・2の全サイズに対応する。

これを経由することで「カメラ+テールライト」「テールライト+リアビューレーダー」などデバイス2台同時装着が可能になる。もうひとつはSaddleBag-Mudguardで、折り曲げ可能な素材でバッグ上部のベルトループに通すだけで工具不要装着ができる泥除けである。

わたし自身、雨の日にasssaverを取り付けようと思った際に、サドルバッグが干渉して取り付けられなかった経験がある。雨でもトレーニングするので、泥除けは必須だ。今年の梅雨の時期は困らずに済みそうである。

なお「RailGPとMudguardは同時装着不可」という設計上の制約がある。

悪天候下での拡張デバイス装着は、実質的に泥除けを犠牲にする選択を迫られる。この二者択一は、本製品の安全性訴求を優先した設計判断によるものだが、通年使用を想定するライダーにとって無視できないトレードオフである。

4サイズ展開

Version 1.0.0

シリーズはマウントベースの素材によってSaddleBag1(樹脂マウント)とSaddleBag2(アルミマウント)の2系統に大別され、それぞれXS・S・M・Lの4サイズが用意される。

各サイズの容量は、XSが約0.35L、Sが約0.5L、Mが約0.7L、Lが約1.0Lとなっている。

SaddleBag1は樹脂製マウントベースを採用し、軽量テールライトや小型アクションカメラの取付を前提とする。推奨積載重量が70g未満とされており、重量のあるデバイスには向かない。

一方SaddleBag2はアルミダイキャスト製マウントを標準とし、限定モデルではAL6061アルミのCNC加工品を採用する。

Garmin Varia RCT715(カメラ付きテールライト)やCycliq FLY6 PROのようなカメラ統合型デバイス、リアビューレーダーといった重量のある機材への対応を見据えた設計である。

ライドオンサドルバッグ2 ガーミンVaria用。

公式は「カメラ付きテールライトや重量物を装着する場合はSaddleBag2を強く推奨する」と明記している。容量・素材・対応アダプターによって価格帯が異なる。

ダイヤル式固定システム

固定は工具不要のダイヤル式ワイヤーベルトを採用し、サドルレールに引っかけてダイヤルを回すだけで締め付けが完了する。シューズなどで使われるBoaダイヤルに似た機構だ。

かつてサドルバッグの固定に多用されたベルクロと異なり、経年劣化による剥離や泥詰まりの懸念がない。実際に使用すると、ゴムバンドやタイラップ式より固定力が高いことがわかる。

ただし操作上の注意点がある。まず着脱は両手操作が必要で、片手での素早い取り外しには対応しない。また「ワイヤーベルトが伸縮性を持つため、反時計回りには回さない」よう公式が注意書きを設けている。

日常使いで頻繁に付け外しを繰り返す用途には設計上向かないことをメーカー自身が認めており、あくまで安全・撮影機材の安定装着を主眼においた固定系として捉えるべきである。

内部収納と拡張バンドの設計

内部はメッシュポケットが2か所とカード入れを備え、保険証コピー、カード類、紙幣、パッチ、紙ヤスリ、バルブ回しなど小物の整理を想定した設計になっている。

外周にはCO2カートリッジ(16gサイズ対応)または細身の携帯ポンプを固定するバンドを左右に装備する。ただしXSサイズのみ収納バンドは片側となる。生地は防水素材を採用し突然の雨に対応しやすい構造だが、公式は完全防水ではないと明記している。

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ライドオンサドルバッグ評価

向いている人、向いていない人

本製品がもっとも力を発揮するのは、エアロシートポストを持つフレームに乗り、テールライトやリアビューレーダーを高い視認位置(できるだけ上)に確保したいライダーである。

次に、サドル交換のたびにマウントを買い直す手間を省きたいライダー。そして「GoProインターフェース系のカメラをリアに付けたいが、どこに固定するかわからない」と悩んできたライダーにとって、これ以上わかりやすい解はない。

一方、補給食や輪行袋のように走行中に何度も取り出す荷物を入れる用途には向かない。メーカー自身が「荷物の取り出しやすさよりもデイライト運用と後方視認性を優先した設計」と明言しているように、本製品の主眼は収納ではなくマウントにある。

マウント部の剛性について、想像以上にガッシリしている。「バッグ生地が柔らかいのでグラつくのでは」という事前の懸念は杞憂だった。

サドル交換時にマウントを買い直さずに済む再利用性、テールライトをバッグに隠さず高い位置に置ける構成(これがやりたかった)、夏場の2ボトル運用時にツールボックスが使えない場合の代替品としての有用性がある。

ネガティブな点としては、着脱に両手が必要な点、頻繁な取り出しに不向きな点(メーカー自身が認める)、カメラ装着時の路面振動が完全には消えないこと、長期耐久性と雨天内部浸水のデータが現時点で存在しない(梅雨に持ち越しだ)。

筆者自身、これとよく似たSILCAのサドルバックに電動ポンプを入れていたところ、雨で水没して内部で発火した事例がある。電動ポンプが悪いわけではなく、筆者の管理不足だ。

走行中の振動・揺れの定量的測定、雨天実走での浸水報告、エアロシートポスト装着車での長期インプレッションは、今後の長期的な検証が必要である。

サイズ感

TOPEAKエレメンタ(M)、レックマウントライドオンサドルバッグ(S)は同じ大きさと収納。

SILCA Mattone、Topeakのサドルバッグを愛用していたが同じようなサイズ感のバッグが欲しかった。ほんサドルバッグは壁が分厚いとあったが、実際に入る中身のツール類は全てスムーズに移行できた。

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参考までにライドに持ち運んでいるツールの中身を紹介する。

  • エマージェンシーカード
  • 電動ポンプ
  • チューブ
  • タイヤレバー
  • ミッシングリンク
  • タイヤブレーカー
  • バルブ外し
  • バルブコア
  • マルチツール

これだけの中身が入る。ちなみに、TREKの電動ポンプは非常に優秀で4か月間放置していても放電がほとんど生じないため、ツールバッグに入れっぱなしにしていても安心だ。4.0barなら4回弱使える。そのため、私はハンドポンプやCo2は持ち歩いていない。

エマージェンシーカード、チューブ、ボントレガーポンプなど

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重量

最も気にしていたのはツールバッグ自体の重量だ。

サドルに取り付けるため、ダンシングの時にサドルが揺れるのを阻害してしまうことを気にしていた。軽量なTopeakのサドルバッグと比較しても、テールライトのマウントがなくなることから、わずかな重量差におさまることがわかった。

TOPEAKエレメンタ 50.5g

SILCA マットーネ

ライトのマウントが無くなり重量減、さらにすっきり(エアロ効果もUP)することも考えるとわずかな重量増は十分に回収できるコストとして捉えることができる。

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安全性の哲学

サドルバッグにライトを付けるという発想

ほーんと、これを求めていた。今までなぜなかったのだろうかと疑問に程だ。恐らく、ライトメーカーとサドルバッグメーカーの連携ができなかったためだろう。

後方視認性は交通安全の基本であるが、それが「機材の美学」とトレードオフになる場面が近年急増している。

エアロロードの完成度が上がるほど、ライトを取り付ける余白は失われ、デザインの純粋さのためにライダーの安全が犠牲になりかねない矛盾が生まれてきた。AEROADが最たる例で、CANYONが専用のライトを出すほどである。

無駄がない!

本製品のアプローチは、その矛盾を「バッグにマウントを統合する」という構造的な解で解消しようとしており、付加的な安全装備として”後付けされた印象を持たせない点”が設計として誠実である。

テールライトをサドルバッグの後部に配置するという発想は、ライダーの後方投影面積の中央に近い位置に発光体を置くことになり、視認性の観点からも理に適っている。

メーカーが「荷物の取り出しやすさより安全を優先した」と言い切る姿勢は、ともするとプロダクトとして評価されにくい側面であるが、まさにここに設計の哲学があると思う。

マウントの精度と剛性に20年近く投資してきたブランドが「サドルバッグ」を作ったとき、それは収納製品ではなくマウント製品になる。その逆転の発想が本製品の本質である。

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まとめ:実用的なシンプルさ

使うべきライダー

シートポストがエアロになるんすよ。

ライドオンサドルバッグは、「エアロシートポストにテールライト・レーダーを安定装着する」という特定の課題に対して、市場でほぼ唯一の量産解を提供している製品である。

SaddleBag1(樹脂・軽量ライト向け)とSaddleBag2(アルミ・カメラ付テールライト・レーダー対応)の二段構成、4サイズ×14ブランド以上のアダプター展開がある。

これらは、REC-MOUNTSの「2万通り」哲学の延長線上にあり、補修パーツが単体400円で購入できる点を含め長期使用と互換性を意識した製品設計として完成度が高い。

即時購入を推奨できるのは次のようなライダーだ。

何より、私のようにエアロシートポストのフレームに乗っていてテールライトを別着けして、取付場所に困っている人。

Garmin Varia・bryton Gardia・Cycliq FLY6などの対応機器をすでに使っている人、サドル交換時にマウントを流用したい人、REC-MOUNTSのアダプターエコシステムをすでに信頼しているTypeXX系マウントユーザー。

シートポストにテールライトをマウントすることともおさらば。

一方、以下に当てはまる場合は一定の猶予を置いて判断したほうがいい。

悪路・砂利道での長距離ライドやシクロクロスなど振動が激しい環境での使用を想定している人、雨天走行の多い地域で使う人、サドルバッグを頻繁に取り外す運用を好む人。

テールライトを後方に向けて確実に発光させることは、ロードバイクにおける基本的な義務であると同時に、自分の命を守る最小限の行動である。

機材の美学とその義務の両立を、一本のダイヤルワイヤーで解決しようとした製品の登場は、日本の自転車アクセサリ市場における静かな革新と言えるだろう。

まず自分のフレームとテールライトブランドが対応モデルに含まれているかを確認し、最適なサイズと系統を選んでほしい。

私が使っているのはこのSサイズ。SILCAのマットーネと同じサイズ。

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