真冬の寒さで手の感覚がなくなりブレーキングに影響することは許されない。アソスのロブスターグローブ(三本指タイプ)が冬の最強グローブだと思っていた。しかし非常に高額であった。
ロブスタータイプのグローブの構造は、「小指・薬指」、「中指・人差し指」、「親指」を一括りとして3箇所分けられている。その形がロブスターのツメに似ているのでロブスターグローブと呼ばれる。
5本指のようにわかれていると360度全方位から指を冷やされてしまい、結果冷えにつながってしまうが、三本指ロブスタータイプは違うのか。指が5本別れているタイプと比べると指と指の間の布二枚分が減り、冷たい空気が当たる総面積が減る。
手足の末端が冷える原因についてだが、「心臓から一番遠い」からだ。それだけ血液を送る事が近場よりも容易ではなくなる。そのため特に手足の防寒を強化する必要がある。
使い勝手を見ていく。アソスや、ラファのロブスタータイプのグローブに共通しているのは密閉された「重ね使いタイプ」であり通常のグローブのさらに上から使用することが前提だ。グローブを重ねる利点として防寒性能は格段に上がるが、代償として操作性は犠牲になる。厚みが増す分指先からのダイレクト感がなくなり操作がしづらい。
■2700円のロブスター
見つけたモンベルのロブスタータイプのグローブカバー。私はシルベスト梅田店に行く前に、好日山荘とアウトドアショップが連なるALBiをウロウロしてから行くことが多い。
(マテリアルのレベルとしては好日山荘>モンベル>>超えられない壁>>>ALBiだが)
モンベルショップに立ち寄った際に偶然見つけたので早速試す。通常の密閉型ロブスターグローブタイプと異なり第二関節まで引っ掛けて使うタイプで手のひらは開いている。手のひらが開いている事からグリップは冬用グローブの性能をそのまま生かせるのだ。
■STIは使えるのか
電動STIは使えるか試す。電動よりもワイヤー式STIを気にするが、どちらでも操作は可能だ。冬にこそ電動だと思う。ブレーキング時も第二関節まですっぽりとかぶさっているので抜けなどは皆無だ。重ね使いのゴワつきは皆無である。この点は密閉型ロブスターには無い点である。
ハンドルの握りも秀逸で手のひらには冬用グローブの性能をそのまま踏襲しているため握り感覚の心配はない。
■冬の夜十三峠を下る
十三峠は近場で一番気温が低い。そして斜度が急で下りブレーキングも大変だ。そこでこのグローブを使ってみる。操作性は手のひらが通常の冬用の機能をそのままに使えるので全く問題なし。肝心の防寒性能だが、まったくもって問題なし。試しに左手だけ使わず下ってみた。結果「雲泥の差がある」。風が当たるのは体の前部分である。その部分にバリアとしてかぶさるロブスターグローブの恩恵は相当大きい。
このモンベルのロブスターグローブカバーは2,700円と非常にお買い得だ。そして私が好きなmade in Taiwanだった。ちなみに、冬用サイクルウェア一式揃えたのだが、全てmade in Taiwanのメーカにした。追って紹介したい。
アマゾンのレビューを見ると、「思ったより手首周りが小さくテブクロの上からは使いにくかった。」とあるが、パールの0℃グローブを今回使ってみたところこんなかんじで普通に使える。
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余談だが、モンベルショップの店員さんに「ジオラインってどうですか?」と伺った所「先月ものすごく売れましたよ!イチオシです!」と返ってきた。自分がもしかしたら間接的に紹介した事がきっかけで購入された方がいらっしゃるかもしれない。そんな方たちが世の中にどれくらいいるか不明だが、広告などを全く打たず、かゆいところに手が届く純国産メーカーの「もの作り」には感嘆した。