大学の研究者の方にペダリング効率を解析していただいた結果

スポンサーリンク

All-Tor-Eff

スポンサーリンク

岡山大学北脇先生のペダリング解析

Facebookで広く自身の考えを公開すると、本当に様々な方に見て頂いているものだと実感できて嬉しい。今その繋がりの中で、興味深いやり取りをさせて頂いている。そのやりとりとは「自転車ペダリングと体の使い方」について研究されていらっしゃる、岡山大学の北脇先生とのやり取りである。

私も民間企業の研究職とあわせ、技術者育成の仕事に携わっているが、自転車とは関係なく自転車の話やペダリング効率等は「素人の範疇」を抜けられない。どちらかと言うと、考える事と物事を組み立てて表現する仕組みが好きでブログを書いている。

しかし北脇先生は医療工学という学問の分野において「自転車ペダリングと体の使い方」の研究をされていらっしゃる、本当のプロフェッショナルである。私が練習をしたデーター(5W/kg)を解析したいという打診を受け、私は快く(むしろお願いしますという気持ち)受け入れさせていただいた。

北脇先生は競輪補助事業で「初心者スポーツサイクリストのペダリング技術向上法検討」というテーマでも研究をされており、「自転車ペダリング動作中の逆動力学シミュレーションに基づく体幹深部筋の活動推定」というテーマで研究を現在されている。

いわば、本物の研究をされている方というわけだ。そのような研究をされている方とつながりが持てるだけでも、大変光栄なことであり有難い機会を頂いたことになる。では、北脇先生が行った「パイオニアペダリングモニタを用いた解析例」を見ていこう。

おそらくパイオニアペダリングモニターを使った「具体的」かつ信頼の置ける研究機関が行った実験は他に類を見ない。まずは以下のURLに今回行った実験の全容が記されているので合わせて読みながら当ブログと対比して今回は読み進めていただきたい。

准教授のペダリング講義室
http://kitawakiokadai.blog.fc2.com/blog-entry-18.html

スポンサーリンク

どのような解析をするのか

まずは僭越ながら、被験者は当ブログを書いているFJTである。一応実業団自転車競技連盟のクラスタE1で走っている。解析ソフトの計算上CPは298Wで体重59kg程だ。という前置きはともかく、今回の実験の目的から確認していく。

詳しい実験プロトコルは北脇先生が記した内容を参照して欲しい。私は解析された内容について自身で何をしていたのか、触れていくことにする。ひとつ言えるのは「私は何かしていた」ということであり、その部分をまさか「解析」されて洗い出されていることに驚いている。

左右の発揮強度(Power)の相関について

LRPower
准教授のペダリング講義室: 図2左右の発揮強度(Power)の相関

まずはこの踏力(ワット)のグラフを見て欲しい。縦軸がR(右足)で横軸がL(左足)である。左右バランスが揃っていればばらつかず、あるところに集約される。今回はチームのメニューである体重の5倍の出力≒300Wを5分間行うメニューなので、左150W+右150Wで合計300Wに収束しているグラフが出来上がっている。

パワータップや普通のスパイダーアーム式を使っているとわからないが、片足の出力が300Wではない。両足の総和が300Wである。ここで一つ気になる記載がある。

「右脚の変動よりも左脚の方が変動が大きいと思われる。」

先日の練習会で私のサイクルコンピューターをお見せした方にはお話した内容と重複してしまうが、今左足の動かし方に取り組んでいる。

理由は左足の効率が悪いからだ。なので意識は左足に100%向いていると言っていい。その結果として、あまり良くない出力のフレが出ているようだ。

左右のペダリング効率の相関関係

LREfficiency

左右のペダリングで私は左足の効率が悪い。だから克服しようと思い色々と試している。私は5W/kgを5分間x5setのメニュー最中は左足しか意識していない。すなわち右足は全く何も考えておらず、ただ大腿を上下させているに過ぎない。

じつはこの方が良いのではないかと先日のスマートコーチングの動画を見て考察しているところではあるが、これはまた別の機会に記事化予定だ。「(3) ケイデンスと右ペダルペダリング効率との相関」という内容についてだ。

私はミノウラのローラーの負荷を固定して全てのセットで同じギアで行っている。そうすると見える傾向は後半になるとケイデンスが落ち、結果的に出力減少が発生しているということである。効率が悪いことと、ケイデンスの関係は少なからず要素としてはあるが、実際に大きな原因では私もないと考えている。

スポンサーリンク

ペダリング踏力ベクトルの解析

WS000156

ここまで具体的に私が今改善したい事を的確に表現している文章はない。その内容を紹介する。

詳細に見ると、左脚の踏み込みピークが105°付近と右脚(ピークが90°付近)よりもやや遅れていること、引き脚(240°~330°)で左右の負の踏力波形が異なっていることがわかる。

私は左足の踏み込み時、ピーク時の方向が接線方向に働いていない事を改善したい。パイオニアペダリングモニターでベクトルで見ると、左足だけ3時の位置で法線方向になぜか力が発生してしまう(原因不明)。

そのデーターは上の写真の通り、三時の位置で左足だけ接線方向ではなく法線方向にベクトルが向いている。これを直すために今試行錯誤しているのだ。

私は最近考えていることが有る。それは楕円チェーンリングは「人間の大腿の上下動に適切なのか」疑問である。その辺はまた別の考察としたい。と、ここまで北脇先生の解析結果について、私がどのような動きをしていたのか述べた。

明日は、「 右ペダルのペダリング効率ごとのペダリング踏力ベクトル(6段階: 50%以下、50-60%、60-70%、70-80%、80-88%、89%以上)」について、私自身の感覚を踏まえ解析結果と照らしあわせたい。

なお、ここまでの内容はローラー上のデーターである。実際に先日の外練習(日曜日ひるさい)で使用した登坂データーについてもデーターをお送りした。ペダリングを意識しているローラーと、無意識に登る登坂データー。それぞれ付き合わせることにより何がわかるのだろうか。

速くなるための興味は計り知れない。

なお、ここで使われているペダリングモニターの走行データーは全てFacebookページにて公開している。

一流選手の動きはなぜ美しいのか  からだの動きを科学する (角川選書)
小田 伸午
角川学芸出版
売り上げランキング: 186,008
Ads Blocker Image Powered by Code Help Pro

広告ブロックが検出されました。

IT技術者ロードバイクをご覧いただきありがとうございます。
皆さまに広告を表示していただくことでブログを運営しています。

広告ブロックで当サイトを無効にして頂き、
以下のボタンから更新をお願い致します。